野ざらし忍法帖
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野ざらし忍法帖の総合評価:
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私にとっては貴重な書籍です。刊行されてから月日もたっているというのにほぼ新品。手にして「やった~(^^♪」と言う感じ。ありがとうございました。 | ||||
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短篇忍法帖全集の第2弾。第1弾と同様に「忍者+名前」形式のシンプルな表題をつけた短篇10篇とエッセイ1本、漫画バージョン1本を収録している。 忍者対忍者の対決はあまりなく、一般的な事件に忍者なり忍法が絡む話を集めている。一般的な小説に近い内容はそれなりに面白いが、やはり忍法対決のあるほうがいい。その意味で「枝垂七十郎」がいちばん良い出来と思う。 その「忍者枝垂(しだれ)七十郎」は、大伝馬町・大丸呉服店内にある幕府お庭番の「秘密の衣装蔵」を舞台にしたスリーパー・テーマのスリラー。欧米風スパイスリラーの味わいがあり、オチもきれいに決まっている傑作。 この衣装蔵の存在は他の長篇忍法帖にも出てくる。フィクションとしか思えないが、史実というから驚く。本作のトビラに資料の一節が引用されており、その筆者の名前やタイトルを見ると(松平太郎「江戸時代制度の研究」)戦前の研究者の著作のような気がする。 何か、MI6とかCIAの話のようで興味深い。八代将軍吉宗がお庭番組織を立ち上げたのと、京都・大丸が江戸に支店を出したのがほぼ同時期だったらしい。 「忍者枯葉塔九郎」も傑作。駆け落ちしてきた武士が仕官のために行きずりの怪異な巡礼に女を売り渡す。三年後に再び二人に会った武士は女を取り戻そうとするが…。 女の心理の変化を行動の描写で見事に表現している。普通の小説としても成立するが、巡礼が「人馬屠肉の術」を使う忍者だったという設定。 「忍者玉虫内膳」はごく短い短篇で、忍法帖というより吸血鬼ホラーに近い。異様な導入部、タイトで切れのよい展開、二度三度と続くどんでん返し。非常によい出来。 「忍者傀儡(くぐつ)歓兵衛」では忍法は出てこない代わりに、くぐつ(人形)とのセックスというアブノーマルな設定が面白く、オチも決まっている。 エッセイだが、「甲子夜話の忍者」は、もしかしたら本短篇集の中でいちばん面白いかもしれない。 「甲子夜話」は引退した肥前・平戸藩9代藩主、松浦清山が江戸屋敷に生活しながら著した膨大な随筆集。忍者に関する風聞がいくつも記載されている。風太郎のエッセイは、たまたま本物の忍者に出会った清山が目の前で術を見て記録した項を風太郎が再録・解説したもの。忍術ファンには垂涎のエピソードだ。 | ||||
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忍法帖短編集の中でも、かなり切なく悲しい忍者の末路が多い短編集。 ただし、小説の面白さは抜群と思う。おなじみの荒唐無稽の忍法に、自分の意志ではどうしようもない運命に翻弄される悲しき忍者たち。そして決してきれいに終わらずに、誰かが何かを後悔するような運命のいたずら。 おすすめです。 | ||||
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山田風太郎さんの忍法帖は、荒唐無稽で人間業ではあり得なさすぎるw表題の野ざらし…は、 哀しい忍者の話 | ||||
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江戸後期に活躍した忍者(という役よりは完全に隠密に近い)たちを、女性との恋を交えながら書いた11篇。中でも、水木しげる・画による同収録「忍者木枯塔九郎」も「大いなる幻術」というタイトルで収録。長編に比べるとインパクトに欠けるものの、短編を活かした単純なトリックと、地位によって結ばれない恋を上手く書いています。やっぱり上手いと思わせる面白さに、登場する忍術のバリエーションには舌を巻きます。長編「魔界転生」にもリンクする設定など、ファンであれば十分楽しめるだろうし、時代小説が好きな人でも楽しめる良い1冊だと感じます。 | ||||
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