武蔵忍法旅
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特に傑作ぞろいと思わないが、奇想のレベルが半端ではなく、それを楽しむ短篇集だと思う。 「武蔵忍法旅」。 江戸で将軍家指南役につこうと運動して失敗し、九州で小次郎と決着をつけるため西に向かう武蔵。それを追い討とうとする5人の伊賀組同心の忍者。怪異面妖な剣鬼が剣聖に生まれ変わり、小次郎に勝利した裏には、武蔵と伊賀忍者との死闘があった。 「おちゃちゃ忍法腹」。 オチがわかりにくくてしばらく考えてしまうが、わかってみると女の生理の恐ろしさにゾッとさせられるという仕掛けになっている。本短篇集で一番の出来と思う。 「刑部忍法陣」。 大谷刑部が癩病を患っていた史実をもとに、何回もどんでん返しを仕掛けてこれでもかと楽しませてくれる。数えてみると5回のどんでん返しが設定されており、異常なまでのテクニシャンぶりに驚かされる。 「近衛忍法暦」。 昭和16年の首相・近衛文麿と天正年間、文麿の先祖で前太政大臣・近衛前久。同じような立場で危機に立ち向かった二人の近衛というアイディアに感心するばかり。 天皇が危機に直面し国難に陥ったとき、近衛家に助けに現れるという“ぬらりひょん”は昭和ではついに現れず、近衛の耳にぬらりひょんの笑い声だけが響く。 「彦左衛門忍法盥」。 由比正雪・張孔堂に集ういまどきの旗本を下馬坊(ゲバぼう)組、呑堀(ノンポリ)組、飛屁(ヒッピー)組などに分類するところから話が始まるので、「時事ネタは時代がたつと面白く読めないんだよね」と思っていると… これが巧妙な伏線で、あっけなく戦争に同意する日本人のどうしょうもない性、懲りないバカさ加減が冷酷に描かれる。 「ガリバー忍法島」。 堀部安兵衛、「宝島」の凶悪な海賊、キッド船長とジョン・シルバー、そしてガリバー旅行記の作者スィフトが東海道で相見え、三種の神器を巡り、縁ある焼津で決闘するという、常人には想像すら不可能なとんでもないプロット。確かにガリバー旅行記には日本が出てくるが、気の遠くなるような奇想の炸裂である。 | ||||
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風太郎さんの小説が大好きです。子供のころは色っぽい部分ばかりに気が取られていました。 | ||||
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