信玄忍法帖
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山田風太郎大先生の忍法帖シリーズ、武田信玄編。 上洛を目指しながらも無念の戦没を遂げた武田信玄。三年は死を秘密にせよとの遺言に従い、武田家では六人の影武者を立てて信玄が生きているように装う一方で、徳川家康は九人の伊賀忍者を派遣して信玄の生死を探らせる。 長編小説というよりも連作短編集といった構成でして、基本的な物語のパターンは、徳川忍者出てきた!影武者死んだ!徳川忍者も返り討ちにあった!というものの繰り返し。 信玄抹殺を企てる徳川方の伊賀忍者たちの忍法は「ここまで大がかりでまわりくどい殺し方をする必要があるの?」と呆れるレベルでいたってシュール。普通に暗殺を試みてもいいんじゃないか、といおうか、影武者どころか本物の信玄だって殺せるんじゃないのかよという気がいたします。だって、こいつら、信玄の生死を探るどころか、影武者でも本物でもおかまいなしに最初から殺しにかかっているんだもの。 徳川忍者を迎え討つのは若き日の真田昌幸(源五郎)と猿飛・霧隠の真田忍者なのですが、毎度のように後手にまわってしまい、徳川忍者をやっつける前に影武者たちを殺されてしまって、ヒーロー役といえるほどには活躍できていません。さらに彼らに指示を与える軍師ポジションで、川中島合戦を生き延びた山本勘介(道鬼斎)も登場するのですが、大軍師の評判に反していいところのなしの残念な扱い。 エンターテインメントとして考えるなら、徳川方の視点で、信玄暗殺の困難なミッションに挑む忍者たちを軸に据えた方がよかったかと思えるのですが、あえて武田方に視点を置いたのは信玄亡き後(崩壊前夜)の武田家こそが作者の描きたかったテーマだったからでしょうか。その分、痛快かつスリリングな忍法合戦を期待すると拍子抜けしますので、その点は御注意ください。 各エピソードごとの完成度はばらつきが激しく、そんな中、圧倒的に印象深いのはやっぱり八重垣姫でしょうか。武田勝頼は昔ながらのイメージのまま(だって昭和の小説ですから)勇猛ではあるものの短慮なバカ殿気味ですから、いいのか、そんな男に惚れてしまって! 彼女には釣り合っていませんよ…。 そして、びっくりしたのは剣聖上泉伊勢守信綱の言動。「これから国を守るのは鉄砲!もう刀槍の時代じゃない!」といいだしたのはともかく「忍者を使って徳川と織田を仲違いさせろ!」と進言するんだもの。剣聖を引っ張り出してこんな主張をさせてしまう辺り、山風先生の底知れない凄みを感じさせられるのであります。 | ||||
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「ザ・ワールド(世界)」といったら、JOJOの最強ボスDIOの時間を操作できるスタンド。 この信玄忍法帖では、まさにザ・ワールドと同じような時間を操る忍者が登場。 対するは、史上最強の剣豪は誰というアンケートをとったら、おそらく宮本武蔵を抑えて1位になるであろう新陰流始祖「剣聖」上泉伊勢守信綱。 これはもうドキドキせざるを得ません。 その死闘の結末には、思わずジャンプの別のマンガ、「お前はもうすでに‥‥」というセリフのアレを思い出して痺れることでしょう。 信玄の死を影武者を使って隠そうとする、実は川中島で死んでいなかった山本勘助と若き日の真田昌幸および配下の忍者猿飛と霧隠。 彼らと、信玄の生死を明らかにしようとする家康および服部半蔵配下の忍者たちの虚々実々の闘い。 登場人物だけでもワクワクが止まりませんが、彼らの繰り出す奇想天外な忍法がホントJOJOのスタンドを彷彿とさせる凄さで、本当にお勧めの娯楽小説。 | ||||
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おまえはすでに死んでいる これ信玄忍法帳からですよね 最初漫画を読んだとき台詞真似たなと ニヤリとしました。 | ||||
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この作品は著者の作品の中では「比較的」エログロに関しては 控えめな作品だと思います。 ですが、ないわけではなく もちろん定例のお色気作戦等は出てきますので あしからず。 信玄の死をひた隠しにしようとする武田側と それを暴こうとする徳川側の攻防。 もちろん追う側に使われているのは精鋭の忍者たち。 幾度も出会う相手を翻弄せしめます。 まあ、こういうのは現実だったら 絶対にありえることのない物語。 でもそれを知っていても読みたくなる。 著者の忍者小説はそういうとてつもない 魔力を秘めているのかもしれません。 最後も、控えめな作品に 相応しいラストになっていますし。 でも、エログロは一応「ある」ので 読む際には要注意。 | ||||
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本書に登場する忍者の最高のキャラは「えびら坊」であり、その忍法は巨大化する京人形です。 風太郎独特の術語が人形の製法時にも駆使されたが、その巨大化の過程では脳味噌が沸騰するような独壇場をむかえ、その結末には「アホか!」とおもいっきりツッコミを入れたい最高のオチとなります。必読。 | ||||
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