忍法八犬伝
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| 山田風太郎作品には『八犬伝』が二つあります。 一つが1964年発表の本書『忍法八犬伝』、もう一つが本書の18年後である1982年発表の『八犬伝』(こちらは今年映画化されました)。 1982年の『八犬伝』は滝沢馬琴の八犬伝を山田風太郎味で作品の一部に取り込むという大胆な構成で、あくまで滝沢馬琴の物語をベースにしていましたが、本書『忍法八犬伝』は滝沢馬琴の八犬伝から借りたのは八犬士の名前だけ。まったくオリジナルなお話です。 安房里美家に代々伝わる八つの珠「仁、義、礼、智、信、忠、孝、悌」が服部半蔵率いる伊賀くノ一に盗まれ「狂、戯、乱、盗、淫、惑、弄、悦」の珠にすり替えられた!このままでは里見家取り潰しとなる。八つの珠を取り戻すべく、甲賀修行に出ていた八犬士の遠い子孫たちに命運が託されたが、この子孫たちがまったくやる気がない。そこで里見家の村雨姫が直々に八人に救いを求めに向かい、村雨姫の頼みを断れない八人が、遂に服部くノ一軍団に挑むことに・・・というお話ですが、これがもう、とてつもなく無茶苦茶な面白さです。 数ある忍法帖シリーズの中でも本書はぴか一の面白さだと思います。 〈忍法陰武者〉対〈忍法袈裟御前)などは思わず笑ってしまう性欲忍法ですが、〈忍法魔羅蝋燭〉〈忍法肉堀り〉〈忍法地屏風〉などあっと驚く忍法対決などは、荒木飛呂彦の漫画ジョジョが好きな方にはたまらないのではないでしょうか。 荒木飛呂彦の描くスタンド対決には山田風太郎の忍法対決に通じるものを感じます。 無茶苦茶なエンタメ物語の中にも、敬愛する村雨姫のため、命を削ってまで伊賀くノ一に挑む八人の健気さには心打たれます。 ところで、山田風太郎の作り出す忍法帖シリーズ、やりたい放題のように見えて、実はしっかり歴史も踏まえて物語が構成されている点にも感心してしまいます。 本書の舞台となる時代は慶長18年(1613年)9月から19年3月にかけて。 徳川二代目将軍秀忠の時代で、この年キリスト教禁止令が発令され、翌年大阪冬の陣、翌々年には大阪夏の陣により大阪城没落により豊臣氏が滅亡します。そのような時代背景が物語の中にもちらりと見え隠れします。 山田風太郎忍法帖シリーズで言うと、忍法八犬伝の1年前を舞台にした作品が『銀河忍法帖』、同じ1613年を舞台にしたのが『忍法封印いま破る』、翌1614年を舞台にしたのが『甲賀忍法帖』、上記大阪夏の陣の頃が『くノ一忍法帖』となります。 同時代を舞台とした作品には、同じ歴史上の人物が登場するなどして、そういう観点から忍法帖を読むと歴史の勉強にもなります。 | ||||
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| 山田風太郎作品には『八犬伝』が二つあります。 一つが1964年発表の本書『忍法八犬伝』、もう一つが本書の18年後である1982年発表の『八犬伝』(こちらは今年映画化されました)。 1982年の『八犬伝』は滝沢馬琴の八犬伝を山田風太郎味で作品の一部に取り込むという大胆な構成で、あくまで滝沢馬琴の物語をベースにしていましたが、本書『忍法八犬伝』は滝沢馬琴の八犬伝から借りたのは八犬士の名前だけ。まったくオリジナルなお話です。 安房里美家に代々伝わる八つの珠「仁、義、礼、智、信、忠、孝、悌」が服部半蔵率いる伊賀くノ一に盗まれ「狂、戯、乱、盗、淫、惑、弄、悦」の珠にすり替えられた!このままでは里見家取り潰しとなる。八つの珠を取り戻すべく、甲賀修行に出ていた八犬士の遠い子孫たちに命運が託されたが、この子孫たちがまったくやる気がない。そこで里見家の村雨姫が直々に八人に救いを求めに向かい、村雨姫の頼みを断れない八人が、遂に服部くノ一軍団に挑むことに・・・というお話ですが、これがもう、とてつもなく無茶苦茶な面白さです。 数ある忍法帖シリーズの中でも本書はぴか一の面白さだと思います。 〈忍法陰武者〉対〈忍法袈裟御前)などは思わず笑ってしまう性欲忍法ですが、〈忍法魔羅蝋燭〉〈忍法肉堀り〉〈忍法地屏風〉などあっと驚く忍法対決などは、荒木飛呂彦の漫画ジョジョが好きな方にはたまらないのではないでしょうか。 荒木飛呂彦の描くスタンド対決には山田風太郎の忍法対決に通じるものを感じます。 無茶苦茶なエンタメ物語の中にも、敬愛する村雨姫のため、命を削ってまで伊賀くノ一に挑む八人の健気さには心打たれます。 ところで、山田風太郎の作り出す忍法帖シリーズ、やりたい放題のように見えて、実はしっかり歴史も踏まえて物語が構成されている点にも感心してしまいます。 本書の舞台となる時代は慶長18年(1613年)9月から19年3月にかけて。 徳川二代目将軍秀忠の時代で、この年キリスト教禁止令が発令され、翌年大阪冬の陣、翌々年には大阪夏の陣により大阪城没落により豊臣氏が滅亡します。そのような時代背景が物語の中にもちらりと見え隠れします。 山田風太郎忍法帖シリーズで言うと、忍法八犬伝の1年前を舞台にした作品が『銀河忍法帖』、同じ1613年を舞台にしたのが『忍法封印いま破る』、翌1614年を舞台にしたのが『甲賀忍法帖』、上記大阪夏の陣の頃が『くノ一忍法帖』となります。 同時代を舞台とした作品には、同じ歴史上の人物が登場するなどして、そういう観点から忍法帖を読むと歴史の勉強にもなります。 | ||||
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| 山田風太郎の明治の頃の時代小説が面白くファンになりましたが、これは紙芝居を小説化したオール荒唐無稽な娯楽的読み物。一晩で一気に読みました。後の残った印象は760円か、という良心的プライス。 | ||||
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| 南総里見八犬伝を題材に風太郎が新たに作り出した大娯楽小説。まさに『それからの八犬伝』 | ||||
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| 「怪談 厠鬼」のこのラストの一文には著者の書く他の忍法ものとは一風変わった恐ろしいものがある。 | ||||
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