十三角関係
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1956年出版の「本格」推理小説。そもそも嗜好からして「変格」の風太郎先生がどんな作品を書いたのか、と思って読んだ。「本格推理」、論理整合性のために人間描写がステレオタイプになることが多いのであまり好きでないけど。 娼館のマダムのバラバラ殺人という異常な事件、そして戦後の風俗を描いた前半は面白く読んだ。筆運びもなめらかで、私の生まれた年に出版されたので、背景となる風俗もなんか懐かしい。でも、最後の謎解きの部分になると筆がなめらかでなく、読みにくい。また、無理やりプロットをつくった感じで、犯行の動機もアリアリティがない。やっぱり、風太郎さんはこじんまりとまとまった小説でなく、破天荒なホラ話が似合うなぁ。 | ||||
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収録の「帰去来殺人事件」が差別語により削除された経緯があり、おそらくその流れで傑作選中唯一電子化されない状況が続いています。しかし精神病院の描写が凄まじい「十三角関係」は削除されず、どうも出版社の基準が良くわかりません。紙の本でも後期再販分は「帰去来殺人事件」が復活しているとの情報もあり、ぜひとも早期のkindle化を望みます。私は紙の本で購入し引越しの折に手放してしまったため今になってkindle版にて傑作選を買い直してますが本作品のみ読むことが叶わずにおります。 | ||||
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新宿歓楽街の裏のぼろアパートに住む医者なのか探偵なのかわからん怪人物・荊木歓喜シリーズ。人間心理に注ぐ冷徹な眼と熱い心はやまふーの分身か。 | ||||
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歓喜先生の人柄に救われてます。救いといえば表題作のラストは…風太郎は神だなあ。 | ||||
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女を描かせて山風の右に出る作家はまずいません。 本作は長篇ミステリですが、山風の短篇ミステリのエッセンスを凝縮してさらに一段階高次に引き上げたような傑作です。 舞台は戦後まもない売春街。主人公の探偵役は堕胎専門の闇医者。 このデカダンきわまる設定だけで、傑作の予感はぷんぷんします。 戦後間もない日本といえば、価値観の劇的な転換期であり、文学畑でも坂口安吾や太宰治など、既存の価値観を爆散させんとするかのような刺激的な作家が躍進した時代。 山風も一般的な知名度は劣るものの、上記二者と並ぶ作家です。 男から見た女性心理というのが最大のミステリだ、という「眼中の悪魔」にも通じるテーマ。 トリックも自著から引かれたアイデアが取り込まれています。 登場人物たる妖婦と聖女がそれぞれ対立概念として描かれ、物語に深みを与えます。 文体はきわめて明快で娯楽色が強い。キャラクタもそれぞれ戯画化されていてわかりやすい。 それでいてテーマは深く普遍的で、警句もすぐれ、一個の文学作品として完成度が高い。 ミステリファンにも文学青年にも薦められる名著です。 | ||||
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