(短編集)

戻り川心中



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初公開日(参考)1980年08月
分類

短編集

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戻り川心中 (光文社文庫)

2006年01月01日 戻り川心中 (光文社文庫)

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは?女たちを死なせてまで彼が求めたものとは?歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作は、日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。耽美と詩情―ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作五編。 (「BOOK」データベースより)




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戻り川心中の総合評価:8.91/10点レビュー 70件。Aランク


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全10件 1~10 1/1ページ
No.10:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

戻り川心中の感想

短編集である。
当サイト内で偶然に見つけ手にする。著者初読み。
大正から昭和初期にかけての動乱期に、男女が織りなす綾を描いた小説。
ミステリー小説らしからぬ格調高き文体で、文学的に書かれてはいるが、これは歴然としたミステリー小説である。
特に表題の短編「戻り川心中」では、冒頭での歌人「苑田岳葉」についての解説が、まるで実在する歌人であるかのように描かれ、騙し絵のように騙される。
「ひと枝の花をかたみに逝く春を雲間のかげに送る夕月」…ただ初期の作品は、表面的な物象にとらわれ、才に溺れすぎ、現在では大した評価を受けていない。
うーん、著者が詠んだ作中歌なんだ。そしてそれを著者自身で解説する。
「明日はまた涸れぬ命をつかの間の朝陽に結び蘇る花」「世の中は行きつ戻りつ戻り川 水の流れに抗ふあたはず」
こんな感じで、なかなか本格的。著者紹介に早稲田大卒と書かれていたので、Wikiで調べてみたら文学部ではなく政経学部卒なんですね。意外でした。


▼以下、ネタバレ感想

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マッチマッチ
L6YVSIUN
No.9:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

戻り川心中の感想

大正時代から昭和にかけた混乱の時代を生きた男女の情愛の物語を堪能させていただきました。。命を賭して情を貫く男女の生き様は涙を誘うものでした。今を生きる方々に容易には理解いただけない話ではあるかもしれませんが、いつの時代も人間も真剣に生きていることは変わらぬ理かと思います。生涯傍らに置きたい書籍に久しぶり出会うことができました。

はつえ
L7BVQMDY
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(8pt)

戻り川心中の感想


▼以下、ネタバレ感想

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なおひろ
R1UV05YV
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(8pt)

本当に愛したのは誰かというフーダニット

個々の話に直接の繋がりはないけれど、一貫したテーマと雰囲気を持った連作短編集という形の有名作品。
タイトルは個人的にはシリーズの総評である「花葬」の方が良かったのではないかなと思います。

いずれも「花」をテーマとして男女の情愛が絡んだ殺人(心中)事件を扱ったミステリ作品になりますが
その美しい文章で紡がれる悲劇的な五編の物語は、まさに花が儚くも美しく散る様のようです。
純文学としても純ミステリとしても非常に質の高い作品だと感じました。
(純文学と呼ばれるジャンルの作品を普段から殆ど読まない私が言うのもなんですが)

フーダニットよりホワイダニットに焦点が当てられた作品、というのは他人の感想でもよく目にしますが、
私はそれとは別に、「誰が犯人であるか」のフーダニットではなく、「本当に愛したのは誰だったのか」というフーダニットを全ての話に共通して感じました。

以下個別ネタバレ感想です。

▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.6:
(6pt)

恋心を感じる

短編集の本作は、回想によって事件の結果を最初に出し、徐々にその全容が解明されていきますが、その全ての話において想像にもしていなかった結末が待っていました。どの作品も気持ちの良い読後感がありましたが、どこか動機に納得できなかったり、感情に寄り添えなかったのが残念です。

物語の舞台は大正から昭和初期がほとんどで、あまり馴染みのない物や言葉が溢れており、読みにくさを少し感じてしまいましたが、美しい文章で書かれた情景や心情に、古き心を感じることができました。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.5:
(8pt)

ジーンときた

日本の心を感じた。

わたろう
0BCEGGR4
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(8pt)

大人のためのミステリ

大正~昭和初期の、日本が戦争に向かいつつある暗い時代を舞台に、男と女の哀しい運命を描いた傑作短編集。
文体が非常に美しく、文芸作品としても一級でありながら、思わずあっと叫んでしまいそうなからくり(トリック、というよりもこちらのほうが適切)を秘めていて、ミステリとしても十分読みごたえがある。
ただ、スピード感やアクロバティックな展開、ロジックなどに慣らされた平成生まれの読者には退屈なほどスローで盛り上がりに欠けるかもしれないが、その淡々とした筆の運びと、悲哀に満ちたストーリー、しっとりとした情緒こそがこの作品の命であり、それを理解できる大人にこそ読まれるべきである。

ショボタン
G1380KCM
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

戻り川心中の感想

五つの短編が収められた本書。影の主役に花を据えて書かれたミステリです。特筆なのは、その情感たっぷりの文章です。これは最近の自分の読書傾向からすると、とても新鮮でした。美しい古典文学のような話し言葉や周りの
情景を映し出す言葉の数々。悲哀に満ちた時代を写す物語。そして意外な裏側の本当の形。今読んでも色あせないむしろ新鮮な気持ちで読める五つの物語。表題作の戻り川心中がある意味怖い話でその近松の世界のような雰囲気が
崩れる有様はとても異様で驚きます。どの話も花が絡んでいますが、花の命をモチーフに人の心と心情をうまく絡めたストーリーです。こういったミステリも楽しむことはとても有意義であると思います。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.2:
(7pt)

戻り川心中の感想

明治・大正・昭和初期を舞台とし、花の名前と心中をモチーフとした作品集。「藤の花」・「桔梗の宿」・「戻り川心中」が個人的ベストです。

水生
89I2I7TQ
No.1:
(7pt)

戻り川心中の感想

日本推理作家協会賞受賞の表題作ほか美しきミステリの結晶を集めた短編集!

ジャム
RXFFIEA1
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