銀河忍法帖
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初版刊行(参考)
種別
長編
閲覧回数
760回
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1回
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3回
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あらすじ
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評判
銀河忍法帖の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
銀河忍法帖の総合評価:
9.60/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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何しろ、最後から六行目にはこうある。<地上の知覚を以てしては測ることの出来ない時間が流れた。>最終的にここに逢着する物語とはいったい何か?読む前には誰も想像すら及ばないだろう。いや、読んだ後でさえ、しばらく呆然としてしまうほどの境地と言ってしまいたい。その前に、ようやく巡り会えた2人の様子が次のように活写されている。<彼女は六文銭を見て、にいっと笑った。><いや、凱歌と哀しみがまじり、燃えあがり、名状しがたい凄愴な炎にふちどられている女の姿であった。><それを見つめたまま、六文銭は阿呆の銅像のように、いつまでもそこに立ちすくんでいるだけであった。>
いったいこの2人の関係は如何?確かに六文銭の正体は、この物語を底辺から覆すような意外性と衝撃性をそなえたものではある。それまでの彼は白痴に近い性欲の権化であり、それでも油断ならない使い手であるというだけの得体の知れない怪人であったのだから。ただただ「お朱鷺」(さま)の「ご褒美」をもらいたいためだけに命がけの修羅場をくぐってやまないだけの下僕のような男でしかないように見えていたのだから。それでも、彼の正体なぞより圧倒的に深い懸崖のような思いがけない想いに打たれてしまったのだ。
それは、いわば風太郎忍法帖でさんざん描かれてきた忍びの者の冷酷な掟といえないこともない。しかし、それをこれだけのポエジーにまで高めたことがかつてあっただろうか?そこに打たれたのだ。
従来であれば、服部半蔵(長安の婿!)の部下である安馬谷刀印、牛牧僧五郎、孤坂銀阿弥、象潟丈兵衛、魚ノ目一針と、長安の愛妾であるお船、お汐、真砂、お凪、お珊の、それぞれ忍法と近代兵器を駆使した腕比べだけでも腹いっぱい堪能してしまうのだが、本作では、それらは前菜でしかないと言い切ってもいい。彼らが本領を発揮しよう(としてし損なう)のは六文銭と絡むことで本望となるのだ。山風の作風の一つに、主人公はとんでもない危機の中でも決してうろたえたりしない。そして読者も決してハラハラすることなしに、今度はどんな手を使ってこの難事難関を乗り切ってくれるのかにワクワクしてしまう、というのがある。今回もその望みは次々にかなえられるが、最終的にはそれ以上の地獄の門が待っているという結構。そして、その地獄においてこそ咲き誇る花もあるという………あゝ、よけいなお饒舌はもはや不要だ。いつもよりさらに何重にも張りめぐらされた山田風太郎の幻妖なる迷宮の底の底に降りて行ける歓喜に浸り尽くさんことを!