リアルワールド



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

0.00pt (10max) / 0件

6.00pt (10max) / 2件

Amazon平均点

3.63pt ( 5max) / 59件

楽天平均点

3.40pt ( 5max) / 177件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
3pt
サイト内ランク []C
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

0.00pt

0.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2003年02月
分類

長編小説

閲覧回数3,195回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数12

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

リアルワールド (集英社文庫(日本))

2006年02月17日 リアルワールド (集英社文庫(日本))

高校三年の夏休み、隣家の少年が母親を撲殺して逃走。ホリニンナこと山中十四子は、携帯電話を通して、逃げる少年ミミズとつながる。そしてテラウチ、ユウザン、キラリン、同じ高校にかよう4人の少女たちが、ミミズの逃亡に関わることに。遊び半分ではじまった冒険が、取り返しのつかない結末を迎える。登場人物それぞれの視点から語られる圧倒的にリアルな現実。高校生の心の闇を抉る長編問題作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点0.00pt

リアルワールドの総合評価:7.25/10点レビュー 59件。Cランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

現在レビューがありません


※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.59:
(5pt)

絶版の商品が手に入った。

書店で注文したが、絶版で手に入らなかった本がAmazonで手に入れられた。梱包も丁寧で大変良かったです。内容も面白かった。
リアルワールド (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:リアルワールド (集英社文庫(日本))より
408746010X
No.58:
(4pt)

さすがの桐野夏生

この人のものはどうしてこんなに魅力的なんだろう。
どうなってしまうのか、先が気になってたまらない気持ちが最後まで続きました
リアルワールド (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:リアルワールド (集英社文庫(日本))より
408746010X
No.57:
(2pt)

この本の内容のどこがリアルなの?

購入した当時の私は、作者である桐野夏生のことを全く知らなかった。
読み終わった後で調べたところ、結構な冊数を出している女性作家であり、江戸川乱歩賞や日本推理作家協会賞を受賞した本格派で、年に直木賞も受賞していることを知った。
他にも数々の文学賞を受賞しており、紫綬褒章も受章していた。
……まあ、賞の受賞がその作家の実力を完全に示しているわけでもないし、受賞すれば本の内容が面白くなるわけでもない。

前置きが長くなったが、以下が『リアルワールド』に対する私の感想である。
普通に諸々をネタバレするのでご注意を。

可もなく不可もなく――どちらかと言えば、不可かな、といったところである。
内容そのものは、一昔前に流行った携帯小説と類似している。
意識高い系の女子高生か女子大生が考え付きそうなこの内容は、深夜にやっている低予算ドラマの原作に打ってつけであろう。
一般人よりは多少は顔が良いだけで、演技は学芸会レベルの芸能人(新人で若いことだけが取り柄で、数年後には跡形もなく消えているようなやつら)を揃えてドラマ化すれば、小説の雰囲気はバッチリ再現できるだろう。
褒められるのは、作者の桐野夏生は複数の文学賞を受賞しているだけあって、文章自体は稚拙ではなく妙な癖もなかったので読みやすかったということだけである。
つまり、文章が悪くなかったから最後まで読めたのであって、内容だけで評するならば、まあ駄作だよ。
これが新人賞の応募作だったなら、確実に二次選考までで落ちている。

あらすじはこうである。

時期は夏休み。
主人公の女子高生(トシ)が塾の夏期講習に行こうと準備していた時、隣家で殺人事件が起きた。
殺されたのはその家に住む女性で、犯人はその女性の息子である高校生(ミミズ)。
ミミズが、トシの自転車(かごには携帯電話を置き忘れている)を盗んで逃亡したことで、トシとその三人の友達(全員同じ学校の女子高生)に繋がりができてしまう。
その結果、友達の一人がミミズと接触して行動を共にしたことで事故に遭って死んでしまい、その死の原因を作ったことに責任を感じた別の友達が自殺してしまう。
自殺した友達はトシ宛てに遺書を残していて、事故死した友達の元カレからも手紙が届き、それらを読んだトシは、ちゃんと現実と向き合うようになりましたとさ。

最後の部分には私の解釈も混じっているが、『リアルワールド』は、こんな話である。

以下、登場人物の紹介。

《山中十四子》
友達からは“トシ”と呼ばれている。この話の主人公で、私立の女子高に通う高校三年生。“女子高生”という存在(ブランド)に対して向けられる世間からの悪意(煩わしさ)から心身を守るために、外で名乗る時には“ホリニンナ”という偽名を使っている。いくつか離れた駅にある塾で夏期講習を受けていて、自宅から最寄り駅まで自転車で行っている。駅前に停めておいた自転車を、前かごに置き忘れた携帯電話ごと、犯行直後のミミズに盗まれた。トシが携帯電話ごと自転車をミミズに盗まれたのを警察に話さなかったことが、後に起こってしまった事柄の発端であるとも言える。四人(トシ、ユウザン、キラリン、テラウチ)の中で最も凡庸であり、ゆえに読者側に一番近いとも言える。

《貝原清美》
有名なグルメ漫画のキャラをもじって、友達からは“ユウザン”と呼ばれている。トシの自転車と携帯電話を取り返す代わりに、自分の自転車と携帯電話をミミズに貸して、彼の逃亡を積極的に手助けした。同性愛者(レズビアン)である。劇中以前の夏に、性的マイノリティが集まる街に入り浸っていた過去があり、その時にオカマに殴打されなどの目に遭ったために、同性愛者である自分に対しての自信(肯定感)を喪失している。同性愛者であることを本人は隠しているつもりだったが、実は他の三人にはバレていた。どうやら、ユウザンはテラウチのことが好きだったようだ。母親は病死していて、父親との折り合いも悪い。卵巣癌だった母親は、闘病中に酷く情緒不安定になっていて、その時期が、自分が同性愛者であることに悩んでいたユウザンの中学生時代と重なっていた。当てつけのように母親の死に目に会わなかったことをずっと後悔している。

《東山きらり》
友達からは“キラリン”と呼ばれている。可愛らしくて綺麗な容姿をした少女で、裏表のない無邪気で陽気な性格をしているので、トシからの評価が高い。だが、実際には全て演技であり、付き合う相手(友達)によって顔を使い分けていて、したたかな考え方をしている――ユウザンとテラウチは薄々勘づいている。四人の中で唯一処女ではない――初体験は中二の時だったが、その時の相手(男子高校生)が原因で、男を見下すようになった。出会い系サイトで男を釣って弄んでいるが、元カレのワタルには本気だったようで多大な未練がある。興味本位でミミズに会いに行き、なりゆきで行動を共にすることになり、ミミズがワタルに脅迫電話をかけるように仕向けた。ミミズと一緒にいるところを警察に見つかって追われて自暴自棄になり、ミミズとセックスをする。逃げるためにミミズと共にタクシーをハイジャックしたが、運転手が抵抗したために車が対向車と衝突し、車外に放り出されて死亡した。

《寺内和子》
友達には“テラウチ”と呼ばれている。「あーだー」と変わった挨拶をする。頭が良く、要領も良い。私立の小学校に通っていたので小学生の時から電車通学をしていたのだが、高学年になった頃から盛んに痴漢の被害に遭うようになった。馬鹿みたいにへらへら笑うことで痴漢を怯ませて撃退するようになったが、それはテラウチの心から大事な物を失わせる行動でしかなかった。また、母親が浮気をしており、その証拠を揃えて突き付けたが、母親は誤魔化すばかりで浮気をやめず、自分も母親を捨てられないので受け入れる(屈服する)しかなかった。ミミズとキラリンが潜伏している場所を察し、それを警察に通報した。キラリンが警察に追われて死亡したことを母親から知らされ、「あんたのせいだよ」と責任を擦り付けてしまったことを酷く恥じ、「取り返しの付かないこと」をしてしまったのを清算するために投身自殺をした。実はトシのことを一番の理解者であり友達だと思っていて、それゆえに、彼女だけに宛てた遺書を残した。

《ミミズ》
姓は不明だが、名は“リョウ”のようである(回想の中で彼の母親がそう呼んでいた)。トシの隣家に住む高校三年生の男子。“ミミズ”というのは、その外見と雰囲気からトシが内心で付けていたあだ名である(要は小馬鹿にしていた)。父親が医者(勤務医)で、有名な進学校に通っているが、成績は底辺。隣家の奥さんの下着を盗もうとしたことがバレて、その時に住んでいたマンションから家族ごとトシの隣家に引っ越してきたが、そこでもトシが入浴しているのを覗いていた。己が優秀な人間ではないことを自覚し始めていたが、折り合いが付けられず、そうなった原因を母親に押し付けて金属バットで殴り殺した。殺人を犯したことでハイになっており、独りよがりな妄想をすることでその状態を維持している(昔の映像で見た日本兵になった気分でいる、など)。実際には母親に依存していたのと同じように、四人にも依存して巻き込み、キラリンを死なせた元凶であるが、その実態は性欲を持て余して性癖を拗らせただけの単なるスケベなガキである。事故によってキラリンは死んだが、こいつは大怪我をしただけでちゃっかりと生きていて、逮捕されて身柄を拘束された後は警察病院に入院している。

《坂谷渉》
キラリンが“ワタル”と呼んでいた元カレ。早稲田大学法学部の学生。別の女子高生と浮気していたらしく、それが原因でキラリンとは別れていた。ミミズから脅迫電話を受けた後、「元カノ」というワードでキラリンのことを思い出し、心配になって彼女の携帯に電話をかけた。これ――キラリンが死ぬ直前に電話をかけていたことが原因で、キラリンの死後に警察から事情聴取を受けた。キラリンの死に罪悪感を抱いており、似た境遇となっているであろうトシの心情を慮って手紙を書いた。「人は負い目と共に生きていくしかない」というこの物語のテーマを手紙という形で読者に分かりやすく伝えるためのキャラでしかなく、登場させなくても構わなかった野暮な存在であると言える。

『リアルワールド』の内容は上に書いたものが全てである。
これを読めば、本の方をわざわざ読む必要はないだろう。
文章自体は悪くないから、読んでもそこまで損をするとも思わないが、他者に勧めるような本でないことは確かである。
リアルワールド (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:リアルワールド (集英社文庫(日本))より
408746010X
No.56:
(4pt)

ココロノヤミを覗く

主人公の四人の少女たちは皆、人間関係や社会に不安を感じ、あるいは苛立っています。そんな自分を守るため、秘密という繭の中に身を浸し、リアルから遠ざかる

幼稚な友人たちの秘密は私にはお見通し。でも、私の秘密だけは誰にも話さない。友人たちには理解できないだろうから。
実際は、他者から見たら、バレバレで、それぞれの自意識の強さが痛々しい。とても良い感じです

グループの中の三人まではミミズにある種のシンパシーを感じて、多かれ少なかれ手助けします
残りの一人、「超哲学少女」なんて、恥ずかしい自称をし、ロジックの中で満悦しているテラウチだけは、ミミズに反発を覚える
正しい行動をしない自身を合理化している彼女には、「単純すぎる」というのが、その理由ですが、自分がやれないことをやってしまったミミズに八つ当たりをするという、よほど短絡な行動に出てしまい、結果、彼女は最悪の結果を迎える

作者はテラウチみたいな人間が嫌いなのではでしょうか
彼女が必死になって防御すればするほど彼女の恥部があらわになってくる
それが心地よかった

見つからないように縮こまっている亀の甲羅を引っ剥がして衆目に晒すような
そんなどす黒い俗物根性が桐野作品の核にはあり、それは本作でも遺憾なく発揮され、物見高い我々の心を癒やしてくれるのです
リアルワールド (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:リアルワールド (集英社文庫(日本))より
408746010X
No.55:
(3pt)

フィクションワールド

実家にあったのでふと読んでみました。桐野さんらしい人間の内面と外面のギャップに切り込んだ点はさすがのおもしろさ。ただ、登場人物の造形が「大人」からみた「高校生」感が抜けないというか、キャラクターがリアルなようでリアルではない。高校生というより中学生っぽいと思うような言動もちらほら。そのあたりに作品としてのおさまりの悪さを感じました。
リアルワールド (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:リアルワールド (集英社文庫(日本))より
408746010X



その他、Amazon書評・レビューが 59件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク