顔に降りかかる雨



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

6.00pt (10max) / 3件

5.61pt (10max) / 28件

Amazon平均点

3.45pt ( 5max) / 62件

楽天平均点

3.67pt ( 5max) / 24件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
1pt
サイト内ランク []C総合:1088位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

5.00pt

63.50pt

21.50pt

10.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1993年09月
分類

長編小説

閲覧回数6,162回
お気に入りにされた回数2
読書済みに登録された回数60

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

新装版 顔に降りかかる雨 (講談社文庫)

2017年06月15日 新装版 顔に降りかかる雨 (講談社文庫)

親友の耀子が、曰く付きの大金を持って失踪した。被害者は耀子の恋人で、暴力団ともつながる男・成瀬。夫の自殺後、新宿の片隅で無為に暮らしていた村野ミロは、耀子との共謀を疑われ、成瀬と行方を追う羽目になる。女の脆さとしなやかさを描かせたら比肩なき著者の、記念すべきデビュー作。江戸川乱歩賞受賞!(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

顔に降りかかる雨の総合評価:6.86/10点レビュー 65件。Cランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

女探偵物興盛時代の受賞作

桐野夏生の江戸川乱歩賞受賞作である。
意外だったのは村野ミロが女探偵ではなく、単に元探偵だった父親の事務所に住んでいただけの人物だったことだ。当時サラ・パレツキー、スー・グラフトンらのいわゆる4F探偵物が流行っていたことを反映して颯爽と登場し、乱歩賞を受賞した桐野夏生によるこの作品はその先入観から女探偵物だと思っていたが、実は事件に巻き込まれた一女性に過ぎなかった。
だからミロは通常の探偵ならばしないであろう、自分の持っている情報について何の躊躇もなく敵役とも云える協力者成瀬に明かす。例えば、寝ている成瀬の隙をついて耀子の部屋に単独で行った際に掴んだ情報なども、成瀬にその旨問い質されると簡単に白状するといった具合だ。

ただストーリーは世に数多ある私立探偵小説の定型とも云える失踪人捜しであり、特に新味がない。ストーリーの流れもオーソドックスで、文体や筋運びには素人の域を既に脱している感があるにせよ、これぞと思うダイヤの原石のような煌めきは特に感じなかった。
受賞当時、世の書評子らが噂していたように、やはり日本に初めて登場した3F探偵物という珍しさを話題性も含め、乱歩賞の審査員が買ったのではないだろうか。

しかし、桐野氏は後に『OUT』で直木賞を受賞し、さらに海外のエドガー賞までノミネートされる存在にまで成長する。そして今や押しも押されぬ女流作家としてその名を馳せているのだから、当時の審査員の選択眼は間違いではなかったわけだ。

つぶさに作品を読んでいくと、この作者の作家としての資質、そして野心を感じさせるものがある。
特に巧いと感じるのは単調になりがちな失踪人捜しのストーリーに起伏を持たせていることだ。例えば川添桂なるアーティストによるネクロフィリア及び性倒錯の世界をモチーフにしたアングラパフォーマンスの件など、そのグロテスクさに読者は吐き気を伴う嫌悪感を抱く事だろう。
こういう風に人の感情を揺さぶる出来事は作用反作用の法則からも読者に物語に対する次への展開への欲求をもたらせ、読書の牽引力となるのは間違いのない事実である。元々ジュニア系小説を書いていた作者だけにこのような計算高い構成も出来たのだろうが、なかなかの手練だと感じた。

また耀子の草稿として挿入されるルポルタージュの内容はドイツ、ベルリンの当時の雰囲気をよく醸し出しており、この応募作を著すのに自費で現地に飛んで取材したのではないかと思われる。それが本作に賭ける熱意としてひしひしとして伝わってきた。

ただ惜しむらくは登場人物1人1人の魅力に乏しさを感じる事だ。
主人公のミロはまだしも、行動を共にする成瀬の造型もステレオタイプのように感じるし、しかもミロが成瀬に惚れて危うく愛を交わそうとする辺りなどは苦笑してしまった。
そして本作ではある意味肝とも云える失踪人耀子の造型が、意外にもなかなか立ち昇ってこなかった事だ。友人だからという理由で巻き込まれるミロが捜査の過程で遭遇する耀子の知られざる貌の数々。しかしそれは単に奇を衒っただけで、1つの肖像として浮かび上がってこなかった。ここら辺にまだまだ力量不足さを感じた。

しかしその後の活躍を見るにつけ、この作家は追いかけるに値する。本作はブレイクするまでの少しばかり長い助走期間の第一歩であるから、ここで見限るのは時期尚早だろう。
今後も読み続けていくことにしよう。


▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら

Tetchy
WHOKS60S
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

顔に降りかかる雨の感想

江戸川乱歩賞授賞の桐野氏本格デビュー作。少し飛躍しすぎな嫌いがあるが、物語としては面白かった。ただ、どうにもキャラクターが好きになれない。作者の中では相当魅力的な主人公のつもりかもしれないが、はっきり言ってオバンくさくて華の無い陰気な女という印象でしか無い。親友だから探している、という動機もあまりリアリティを感じられなかった。ただ単に“依頼者”と“探偵”という構図の方がまだしっくり来ますかね。しかし、文章はしっかりしており、勢いもあり、プロットも練られているので中の上くらいの評価になりました。

カミーテル
MCFS6K6O
No.1:
(5pt)

カッコよすぎる女主人公

ちょっとぶっとびすぎじゃないでしょうか。

わたろう
0BCEGGR4
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.62:
(3pt)

後半は時間を忘れて一気読み。真相はちょっと複雑。

陰鬱な記憶の情景から始まる物語。

一億の金を持って消えた友達の耀子。共謀を疑われた未亡人村野ミロは、一週間以内に耀子と金を見つけなければならなくなる。耀子の恋人・成瀬と共にこの難題に挑むことになったミロが辿りつく真実とは。

「OUT」で桐野夏生さんのファンになり手を伸ばしたデビュー作。自分の日常からは少し遠い世界の話だけど、巧みな文章の力で物語に引き込まれました。後半は特に読むのが楽しく、一晩で読み終えました。結末までたどり着いたのだけれど、最後がちょっと複雑で、何度か読み返して理解しました。それでも充実した読書でした。桐野夏生さんの文章は読みやすくて、様々な感覚の描写が秀逸で、特に「痛み」の描写が印象に残るような気がします。

印象に残った一行は以下でした。

「自分に罰を与えるために死ぬ人は少ない。彼は、あなたに罰を与えるために死んだのでしょう?」
(p141)
顔に降りかかる雨Amazon書評・レビュー:顔に降りかかる雨より
4062066688
No.61:
(3pt)

評価は分かれるんじゃないでしょうか

評価は分かれるんじゃないでしょうか。
顔に降りかかる雨Amazon書評・レビュー:顔に降りかかる雨より
4062066688
No.60:
(2pt)

伏線がない

中盤まで退屈 最後に急に解決するが、それまでの伏線の張り方が不十分なので、読者は結論だけ見せられて終わる。どうもすっきりしない。主人公もハードボイルドな女性なんだろうが、あまり好きになれず。かなり気持ちの悪い材料や変態ばかり出てくるところも嫌い。賞をとっているから信用して購入したが、お金損した。
顔に降りかかる雨Amazon書評・レビュー:顔に降りかかる雨より
4062066688
No.59:
(5pt)

とてもきれいで安心しました。

本の内容は別にして、気に入りました。
顔に降りかかる雨Amazon書評・レビュー:顔に降りかかる雨より
4062066688
No.58:
(4pt)

読売ジャイアンツオーナー渡邊恒雄、何故一塁に走るのか?野球ルール知らない

以前に洋画でドイツ内で、移民のトルコ人がネオナチに襲われる場面がありましたが、戦後、ドイツが日本と違い、日本は肉体労働も日本人ですが、ドイツ人が肉体労働はしたくないということで、トルコ人の移民を受け入れたらしく、一般に管理職は肉体労働ではないですが、ネオナチが戦前のナチスに共鳴した戦後のグループで、ナチスの優等人種の思想のアーリア人というのが、白色人種で金髪碧眼ですが、金髪にした東洋人の女子がその白人のネオナチのグループに入り、がその女子が女装もする東洋人の男子で、白人のネオナチのチンピラに半殺しの目にあい、その復讐でその半殺しの目にあったその東洋人の男子がそのネオナチの白人のリーダーを殺してしまったような場面もあり、東洋人の金髪に染めたのが、ヒールのプロレスラーの上田馬之助が初めではないかと思いますが、日本の宝塚歌劇団が舞台に立つ役者が女子しかいなく、その女子が男装もしていますが、その宝塚歌劇の市場規模がそれほど大きくないですが、その宝塚歌劇が日本の古典芸能ではないですが、戦前の満州国に男装の麗人という女子の軍人が一人いたようですが
顔に降りかかる雨Amazon書評・レビュー:顔に降りかかる雨より
4062066688



その他、Amazon書評・レビューが 62件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク