残虐記
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残虐記の総合評価:
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全2件 1~2 1/1ページ
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作者の作風は作品ごとにさまざまな顔を見せる。 | ||||
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現実にあった事件をモチーフに書かれたものだと思いますが | ||||
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どうしても読みたかった本。思ったよりも重い内容でズッシリきました | ||||
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誘拐事件をきっかけとした「想像された現実」の記録。被害者は監禁されているときには想像で時間を潰し、解放されてからは周辺の好奇の視線に晒され、そして多様な想像の焦点となった。想像はきっかけとなる「種」があれば際限なく膨張するからには、当局に対して「本当は何が起こっていたのか」について口を噤むことはすなわちそのような想像の「種」を渡さない賢明な行為だったと言える。だが一方で、「種」を保持したままでいることにより、自分自身の内部で想像の膨張が始まるのだ。その想像とは「欲望とは他者の欲望である」というラカンの言葉を地で行くような内容と化してゆく。「他者の欲望」とは言葉のことである。『残虐記』そのものが言葉によって、言葉でしか織り上げられていないのだから、本書は二重の意味で「他者の欲望」が充満しているのだ。 | ||||
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結構評価の高い小説であるのだろうか。桐野夏生(敬称略 以下同じ)特有の、 暗くそして異常心理が根底にある妙な「生臭さ」を感じさせる文章。 過去に長く監禁された経験のある小説家へ、誘拐した犯人(出所している)か らの手紙が舞い込む。 「わたしのことはゆるしてくれなくてもいいんです。私も先生をゆるさないとお もいます」。不気味な言葉が手紙の最後に記されている。 文中に幾つか、常識に反することが書かれている。 「十階建ての巨大な建物が三棟ずつ並んで扇形を形作り、…団地の住民の数だけ でも二万人近くはいた」とあるが、3人家族で1棟当たり100世帯(9×12 世帯≒100)あると仮定し、全て満室であったとしても60棟以上の建物があ ることになる。これで集会室も公園も一つらしい。 高島平じゃあるまいし、こんな巨大な団地群はあり得ない。 エアコンが(監禁されている部屋に)必要となり、犯人が自分で設置したとあ る。これも非現実的、大体素人が室外機の設置や、電源のボルト数の変更(大抵 は100Vから200V)ができる訳がない。 ただでさえ吝嗇な大家の工場長が、自宅とも言うべき部屋に勝手にエアコンを 設置させるなど、いい加減で適当な設定になっている。犯人は不器用で教育も満 足に受けていない設定になっているのだから。 解放されたばかりの「小学生」の被害者に対して、きちんとした検査も治療も 行わないままに、男性医師が「何でも言っていいんだよ」と暗に性的被害を遠回 しではあるが、直接女児に聞いている。保護者への確認もないままのこの発言は、 大問題になる。 一人で事件に興奮する検事(その理由は最後に明かされるが)が、性的被害者 かもしれない女児に対してここでも無神経に質問を発している。こんな検事はい ない。家族の同席もなく勝手にくだらぬ質問を連発する検事は辞職ものだろう。 一番大きな問題が、こういう「異常な事件」に「知的障がい」がある犯人を登 場させること。終わり近くに「知的障がいがない」といきなりの診断。 ここまで診断が遅れるのは異様。「障がい」のある人への偏見問題とならぬよう に、とってつけたような説明になっている。 初出は2004年となる。この当時にはこの設定は問題がなかったのか。 桐野にはもう少し人権感覚が必要だろう。 全体として最後にわずかな盛り上がりを見せるが、筋立てがいかにも荒っぽく、 緊張感も続いていない。 残酷な事件で、その事件の底流には被害者とされる人間の心の闇がある。 そういう小説で、それ以上はほとんど内容がない。 半分ほど読み、あとは斜め読みした。 おすすめできない。 理由? 単に面白くないから。 | ||||
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ケンジと誘拐された景子、そしてみっちゃんの真実とは? ヤタベさんの怖さ まぁこの小説の構成そのものが景子による"毒の夢"を綴ったもの 誘拐された景子が救出(解放?)されて後に想像した事柄 しかし監禁していたケンジとの短い「交換日記」を隠蔽の為と装いつつも大切に持っている事やケンジからの拙い手紙が本当だとしたら‥ ケンジくんとみっちゃんの痛々しいラブストーリーとも 凄くいい意味で、桐野夏生氏の真骨頂かと☆ | ||||
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本作品は失踪した女流作家の残された小説を夫が出版社に送り付けるとゆう設定で始まる。その小説名は『残虐記』であって本作品はその『残虐記』そのものとなる。従って本作品は劇中劇のスタイルを取る事となるのだかその劇中劇の『残虐記』は失踪した女流作家の過去の体験(11歳の時に起こった一年間の彼女が拉致監され監禁される事件と彼女の推測、創作によって成り立っている。そこで明かされるのは拉致犯人と一種の恋愛関係にあったいう事実と女流作家か創作した犯人の少年時代に隣室の老人の性愛の対象であったとゆいう二点のみであり劇中劇の作品としても桐野夏生の『残虐記』としても内容の薄い作品になっている。連載作品なので桐野夏生がなにか良いアイデアが出て来ないか模索しながら書いていた姿が想像され痛々しい。出てきた収束点はこの女流作家の夫は監禁事件の担当検事であったということでほかにも犯人はフィリピン人女性を殺害していたなどというどうでもよいことでページを割り増してるのがむごすぎる。横溝正史や江戸川乱歩の乱作時代の駄作をどうしても想起してしまうのです。 | ||||
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