虚栄の肖像
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丁寧な対応、納得できる品。配送が遅れた。 | ||||
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花師にして絵画修復師の佐月恭壱。二つの顔を持つ佐月の元に、肖像画修復の報酬が古備前の甕という奇妙な依頼が舞い込む表題作他、藤田嗣治の修復をめぐり昔の恋人に再会する「葡萄と乳房」、女体の緊縛画を描いた謎の絵師を追う「秘画師遺聞」の全三篇を収録。絵画修復に纏わる謎を解く極上の美術ミステリー。 | ||||
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いろいろな謎の部分には、突込みどころがあるが、作品全体でみるなら欠点を上回る魅力がある。 作品の世界が素晴らしい。 著者の作品はどれも高水準の作品で、ハズレがないように思える。 まだ、半分程度しか読んではいないが。 残りの作品もすべて読んでみるつもりだ。 著者の作品すべてが読めてしまうのが残念でもあるが。 | ||||
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2008年に出た単行本の文庫化。 『深淵のガランス』に続く、絵画修復師・佐月恭壱シリーズ第2弾。3篇の中編が収められている。文庫化に際しては書き下ろしが加えられる予定だったが、著者が亡くなったため、実現しなかったという。シリーズが進むにつれ、主人公の過去が明らかになっていくはずだったのが、それもかなわず残念。 絵画修復の裏に潜むドロドロした人間模様と、幾重にも仕掛けられた罠が緊迫感をもたらしており、いかにもといった北森ワールドを楽しむことができる。 修復技術についても実に綿密に取材されており、こんな世界もあったのかと驚かされる。 | ||||
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北森鴻の世界の住人であるならわかる。 「わたしはあらゆることについて、正当な評価を下したことで今の地位を得た」朱大人の言葉である。 アイリッシュウィスキーを飲みながら読むと更に調子が上がる。 朱大人の娘朱明花(父親はあくまで娘を溺愛し、娘は父親を疎みつつも都合のよいところだけは利用しようとする。それがまた父親にとっては嬉しいらしい)、主人公佐月恭壱とその相棒善ジィの会話は知恵の会話である。知識ではなく。 そして、それは次の会話でもわかる。 佐月と善ジィの視線が一致した。二人が同じことを考えているのは明らかだった。そして、朱明花の洞察力がそれを見逃さないこともまた明らかである証拠に、「二人して、なに。よからぬことでも考えているの。」と言う。 ほんの少し読んだだけですんなりこの世界に入り込める。 この三篇は、キャラクターの魅力よりはミステリーの面白さが全面にでている。 しかし「葡萄と乳房」には佐月と同級生であった倉科由美子との痛切で哀切な別れの会話が描かれているし、その続編「秘画師遺聞」には由美子の画家としての凄み、それは幽明相隔てることになった佐月とせめて絵の中で生き、年を重ねていつかともに朽ちたいという願いが鋭く描かれている。 いづれも、好事家と呼ばれている人たちの奇妙で、強欲で失敗だらけの生態であり、もう一方のそれを提供する同じ感性を持つ人間と感動を分かち合いたいとする業を極めた職人とでも謂うべき人たちの凄みである。 2010年1月25日に著者死ス。残念なことだ。 | ||||
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