(短編集)
天鬼越 蓮丈那智フィールドファイルV
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アイデアだけはあったのでそれに肉付けしたということなのでしょうが、表現が稚拙すぎるし、民俗学的要素である祭祀などがとってつけたようだし、最後の謎解きへのアプローチも突拍子もない。 何しろ「日本の原風景のような」とか「白髪ながらかくしゃくとしたという表現が似合う」とか「ひなびた風情の漂う開発から取り残された村」とか、いわゆる紋切り型の表現(もしくは芝居のト書き程度)しかできていない。これではどの作品の舞台もなんだか勇者ヨシヒコの村のような書割みたいだ。 また女性の描写も通り一遍。 内藤の心情の表現も唐突で意味が通らない箇所がある。 タイトルになる短編も、これ編集さんついてるの?って言いたくなるぐらい「賀川」に関する叙述のバラバラさ。 ネタ自体だけしかないので、生前の北森氏が本来なら生みの苦しみの末に「世に出せる」レベルのものに仕上げていたのに対して、チャチャっと仕上げた薄っぺらい内容。 しかも「ミクニ」連発。 せめてさ、北森先生が那智に「ミクニ」と口にさせたときの特別な状況や、それを口にした時の那智と内藤の内的交流とかを大事にしていた部分は踏襲できたんじゃないかな。 そうだね、高校生ぐらいが書いたとしたら「いい着眼点だね」とはいえるでしょう。 でも小説として世に出すには酷いもの。 北森先生のファンとしては許せないレベルです。 | ||||
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楽しめます。 | ||||
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もう、北森 鴻さんの作品は出ないと思っていたので見つけたときは、本当にすごく 嬉しかったです。連丈那智のマイペースに内藤三國がサポートして民俗学の謎を解き明かすストーリーは 気持ちいい感動を与えてくれます。民俗学や考古学が身近に思える素敵な作品です。 北森先生の作品に出合えて幸せなです。 | ||||
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作者急逝により途絶してしまった作品を、単行本未収録短編と共に遺稿を元に書き下ろした作品を加えたシリーズ最後の一冊。 鬼無里:家々を回って練り歩く伝統行事には、地図を作成し戦争に備えるという外国の意図が隠されていた。 奇遇論:悪知恵の働く不倫カップルによる「正妻の死は事故だよ」主張。 祀人形:式神的な、丑の刻参り的な。 補堕落:妻を娶れぬが貴人の血は絶やしたくない。 神職が俗人に帰れる唯一の密室とは。 天鬼越:三竦みによる動機なき殺人連鎖。 偽蜃絵:出会った美人の正体は。夢幻の如く、蜃気楼の如く。 伝統行事や古代史に隠された意外な事実や、それらの行事や祭りが作られた背景に隠された忌まわしい事件などを解き明かし、さらにそれにまつわる現代で起こった事件をも解き明かしてしまう美貌で孤高の民俗学者・蓮丈那智の活躍をもう見る事ができないというのが、ただただ残念でなりません。 表題作である天鬼越は、もともとTVシリーズ第2作目として書き起こされたものの、お蔵入りしてしまったものを基にして書かれたものだとか。 映像化されたものも是非見てみたかった。 北森さんが書かれた作品が2篇と浅野さんが書かれた作品が4篇(うち1作は北森さんの遺稿から書き起こし)。 確かに、なんというか「舌触りが違う」とでもいうような文体や表現の違いは感じられる部分はあるものの、概ね違和感を感じずに読めて私はとても楽しめました。 付き合いが長いとはいえ、浅野さんは本作を書くに当たってかなりの努力と御苦労をされたのでしょう。 このまま浅野さんが作品を引き継いで書き続けて頂きたいというのは、あまりにも無茶な望みでしょうか? | ||||
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大好きなシリーズで、全て何度も読み返している。特に北森鴻の民俗学に対する知識と考察力の鋭さは、舌を巻くばかりである。また、単に民俗学の知識に頼った作品でなく、登場人物のキャラクターのたっていることや、話の構成もよく、作品として非常に楽しめるものであった。 この作品は初めの2編が北森鴻オリジナルで、表題作の「天鬼越」が作者が残していたプロットをもとに、後の2編浅野里沙子による作品なのだが、やはり北森鴻と浅野理沙子の作品の落差が非常に大きい。民俗学の知識や洞察に差があるのは仕方がないとして、登場人物のキャラクターが立っていないうえに、物語も状況説明ばかりで起伏がなく進んでしまっている。蓮杖那智の個性はやはり助手の内藤三國のきわめて人間味あふれるキャラクターがいることによって浮かび上がるものであった。浅野作品の内藤は驚いたり、落ち込んだりといった感情表現がほとんどなく、このシリーズの大きな魅力を欠いたものになっている。他の登場人物もどうもキャラクターがはっきりせず、行動原理を理解しにくいものになっており、北森鴻の筆力の素晴らしさを逆説的に認識させられてしまった。今後、新たな北森鴻作品が読めなくなることの喪失感はとても大きい。 | ||||
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