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虚栄の肖像



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【この小説が収録されている参考書籍】
虚栄の肖像
虚栄の肖像 (文春文庫)

虚栄の肖像の評価: 3.89/5点 レビュー 9件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.89pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(4pt)

丁寧な対応で、納得できる品でした。

丁寧な対応、納得できる品。配送が遅れた。
虚栄の肖像Amazon書評・レビュー:虚栄の肖像より
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No.8:
(3pt)

まあまあ

花師にして絵画修復師の佐月恭壱。二つの顔を持つ佐月の元に、肖像画修復の報酬が古備前の甕という奇妙な依頼が舞い込む表題作他、藤田嗣治の修復をめぐり昔の恋人に再会する「葡萄と乳房」、女体の緊縛画を描いた謎の絵師を追う「秘画師遺聞」の全三篇を収録。絵画修復に纏わる謎を解く極上の美術ミステリー。
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No.7:
(4pt)

どの作品も読者をあきさせない高水準の作品

いろいろな謎の部分には、突込みどころがあるが、作品全体でみるなら欠点を上回る魅力がある。 作品の世界が素晴らしい。 著者の作品はどれも高水準の作品で、ハズレがないように思える。 まだ、半分程度しか読んではいないが。 残りの作品もすべて読んでみるつもりだ。 著者の作品すべてが読めてしまうのが残念でもあるが。
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No.6:
(4pt)

次第に迫っていくはずが

2008年に出た単行本の文庫化。
 『深淵のガランス』に続く、絵画修復師・佐月恭壱シリーズ第2弾。3篇の中編が収められている。文庫化に際しては書き下ろしが加えられる予定だったが、著者が亡くなったため、実現しなかったという。シリーズが進むにつれ、主人公の過去が明らかになっていくはずだったのが、それもかなわず残念。
 絵画修復の裏に潜むドロドロした人間模様と、幾重にも仕掛けられた罠が緊迫感をもたらしており、いかにもといった北森ワールドを楽しむことができる。
 修復技術についても実に綿密に取材されており、こんな世界もあったのかと驚かされる。
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No.5:
(5pt)

架空の茶室に於ける対話、つまり著者との

北森鴻の世界の住人であるならわかる。
「わたしはあらゆることについて、正当な評価を下したことで今の地位を得た」朱大人の言葉である。
アイリッシュウィスキーを飲みながら読むと更に調子が上がる。
朱大人の娘朱明花(父親はあくまで娘を溺愛し、娘は父親を疎みつつも都合のよいところだけは利用しようとする。それがまた父親にとっては嬉しいらしい)、主人公佐月恭壱とその相棒善ジィの会話は知恵の会話である。知識ではなく。
そして、それは次の会話でもわかる。
佐月と善ジィの視線が一致した。二人が同じことを考えているのは明らかだった。そして、朱明花の洞察力がそれを見逃さないこともまた明らかである証拠に、「二人して、なに。よからぬことでも考えているの。」と言う。
ほんの少し読んだだけですんなりこの世界に入り込める。
この三篇は、キャラクターの魅力よりはミステリーの面白さが全面にでている。
しかし「葡萄と乳房」には佐月と同級生であった倉科由美子との痛切で哀切な別れの会話が描かれているし、その続編「秘画師遺聞」には由美子の画家としての凄み、それは幽明相隔てることになった佐月とせめて絵の中で生き、年を重ねていつかともに朽ちたいという願いが鋭く描かれている。
いづれも、好事家と呼ばれている人たちの奇妙で、強欲で失敗だらけの生態であり、もう一方のそれを提供する同じ感性を持つ人間と感動を分かち合いたいとする業を極めた職人とでも謂うべき人たちの凄みである。
2010年1月25日に著者死ス。残念なことだ。
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No.4:
(4pt)

このシリーズをもっと読みたかった・・・

佐月恭壱が引き受けた絵画修復の報酬は、古備前の銘品中の銘品の甕だった。「絵画修復の報酬にしては額が大きすぎる。」恭壱は違和感を覚える。実は、この裏には巧妙な罠が潜んでいた・・・。表題作「虚栄の肖像」を含む3編を収録。「深淵のガランス」に続く、佐月恭壱シリーズ2作目。 今回も、絵画修復という未知の世界を垣間見ることができ、とても興味深かった。その難しさ、繊細さには驚かされる。また、この作品を支えている作者の知識量の多さにも、ただただ驚くばかりだ。絵画修復に関わる謎も、本当によく考えられていると思う。さまざまな要素がほどよく混ざり合い、この作品を味わいのあるものにしている。表題作「虚栄の肖像」に出てくる古備前の甕や、ピカソの絵に仕掛けられた罠などは、読んでいて本当に面白かった。シリーズが進むにつれてさらに見えてくるであろう佐月恭壱の人間像、そして、彼や彼と関わりのある人たちの今後など、このシリーズに期待するものがたくさんあった。作者の急逝で断ち切られてしまったのは、本当に残念だ。早すぎる死が惜しまれてならない。
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No.3:
(4pt)

佐月さん、かっこよすぎます。

 花師として、銀座の店で花を活け、絵画修復師としておおっぴらには頼めないような作品の修復を手掛ける。
 回りにいるのは、政治界の大物やら、すごく強い用心棒やら、美しい旗師やら。かっこよすぎますよ。
 ついでに酒も飲めるんですよ。
 でも、丁寧に話を紡ぎ、謎解きの楽しみを味あわせてくれるこのシリーズが続くことを期待していました。北森氏の急逝が惜しまれてなりません。
 これまで北森ワールドを御存じない方には、「深淵のガランス」を一作目とする佐月シリーズか、「旗師」シリーズがお勧めです。
 でも「屋上物語」で、全く違う世界にも触れてほしい。どこの屋上か推理する楽しみもありますよ。
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No.2:
(3pt)

世界の終わり

作家の急逝により、もうこれ以上はないのだ。
それがあまりに寂しすぎる。
緻密な取材と限りない想像で描かれた世界が終わる。
無念としかいいようがない。
それにしても猟奇というイメージが根底に流れている気がするのは気のせいだろうか?
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No.1:
(4pt)

前作に比べ、すっと心に馴染むものを感じた「絵画修復師シリーズ」第2弾

 『深淵のガランス』(2006年3月 第一刷発行)に続き、花師と絵画修復師のふたつの顔を持つ男、佐月恭壱(さつき きょういち)が活躍する連作短篇シリーズ第2弾。「虚栄の肖像」「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」の三篇を収めています。
 暗い翳を身にまとう主人公・佐月に持ちかけられる絵画修復の依頼。朱大人(しゅたいじん)と朱明花(しゅ めいか)の親娘、善ジイこと前畑善次朗(まえはた ぜんじろう)、若槻伸吾(わかつき しんご)、さらに冬の狐を名乗る女旗師など、謎めいた雰囲気を帯びた脇役たちが佐月の活動をサポートするところなどは、前作同様。
 しかし、登場人物の顔見世ということもあり、ややせわしなく分かりづらかった前作に比べ、本書では話に落ち着きが生まれ、すっと心に馴染むものを感じましたね。前作よりも親しみやすかったです。
 連作短篇ならではのつながりがあるので、この順番どおりに読んでいくのが吉。「葡萄と乳房」「秘画師遺聞」では、佐月にとって大切な人物が登場し、その人への佐月の想いが深化するところに話の深みもあるので、この読む順番は崩さないようにしたいですね。
 ところで、本日10月4日付けの朝日新聞朝刊の第34面(社会欄)。「ゴッホの黒猫 やっぱりいた  X線で解析、発見」の見出しの記事が、目にとまりました。なんだかとっても、北森 鴻のミステリの匂いがするなあと。あるいは、細野不ニ彦の漫画『ギャラリーフェイク』シリーズの匂いが・・・。
 名画の裏に隠された別の顔を見つけるサプライズ。それは、北森鴻の「絵画修復師」シリーズのモチーフでもありますね。スリリングですねぇ。ぞくぞくさせられます。
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