今昔百鬼拾遺 月
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各話の登場人物毎に、死に対する想いが様々で考えさせられます。 そんな中で多々良先生のキャラに癒されたり、当書の主人公である女性達の叫びに気持ち良さを感じる作品です。 残念ながら、百鬼夜行シリーズのメインキャラは封印ですが、それでも面白い。 | ||||
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これは中禅寺の妹敦子が遭遇して解決(?)した事件の総集編です。角川で発売された、天狗、鬼、河童の三冊をまとめてます。色々とこちらも事件があって大変そうで、面白く読みました。ただ、京極堂シリーズの方が全くでないのでこの点数です。なんか時間稼ぎを感じるので。 | ||||
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京極道の妹の敦子と以前の事件で知り合った、女学生が主人公となり、事件の謎を解いていく物語です。 物語の構成は3部作となり、鬼、河童、天狗と日本の代表的な妖怪とし、人の心には妖怪が住み悪事をする的なことだけでなく、河童や天狗の語源や行いを本題と逸れながら、解説し、最終的には論理的に敦子が、解決し女子学生が、啖呵をきって終わるという感じでした。いつものメンバーが少しずつ出てきますが、僕の好きな関口君はでず、少し残念でした。まぁ百鬼夜行シリーズを読まれているかたは、好きな展開かぁって思います。 | ||||
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「今昔百鬼拾遺」中の起版の「鬼」、「河童」及び「天狗」を収録した1000頁を越す大著(私は「河童」は既読だったが、良く確かめず通販購入してしまった)。以下では、「鬼」と「天狗」を中心に記述する。尚、「河童」は美由紀という少女と敦子のコンビだったと記憶しているが、全編、美由紀と敦子のコンビとなっている。 「鬼」は、まず冒頭で敦子と美由紀の出会いがあり、互いの似た者同士の性格(情より理)、敦子の京極堂観及び自己分析を聞けて貴重。事件設定も、(同一の)日本刀を凶器として使う"昭和の辻斬り"魔、美由紀の一年先輩の片倉ハル子が連続殺人犯を非常に"怖れて"いた事、それが「刀剣家の片倉家の女は"斬り殺される"」という定め("祟り")に由来している事、実際にハル子が母親が居る実家への里帰り中の深夜に犯人の最後の犠牲者になった事、ハル子殺害の犯人とされる宇野という片倉家の店員の男の曖昧な犯人像、片倉家の"祟り"は"<鬼>の因縁"とされる等、"プチ京極堂シリーズ"の様な雰囲気。これを敦子が調査の結果、ハル子を含む片倉家の5代の女の殺害には「因果関係が無いから"祟り"では無い」と言い切る辺りに作者らしさを感じた。そして、"<鬼>の因縁"ではなく"<鬼>の刀の因縁"として、様々な薀蓄を挟みながら、"<鬼>の刀"を新撰組の"<鬼>の副隊長"まで遡らせる作者の遊び心にも感心した。関係者が限られているのでハル子の殺害犯及び"昭和の辻斬り"魔の正体が予想通りだった点は致し方ない所か。怪異譚と言うよりは因果譚と言う趣きだが、「妖怪は人の心の中に棲む」がモットーの作者らしい作品。「河童」については詳述しないが、多々良先生も登場させてユーモア味を強調し過ぎている感がある。 「天狗」は、榎木津が(「薔薇十字探偵社」シリーズで)係わったお嬢様の美弥子が、高尾山で忽然と姿を消してしまった友人の美智栄を探すために美由紀と共に高尾山に登ったら、2人共に遭難してしまったという物語。美智栄の失踪は地元では<天狗>攫いと呼ばれている一方、2人の登山の前週に群馬県で発見された葛城という女性の遺体が美弥子のモノと交換した美智栄の衣服を身に着けていたという設定。更に、遭難状況として、2人は誰かが罠として作った"落し穴"に嵌った(突き落とされた?)と言う。これでは話が進まないので、美由紀は登山前に敦子に相談していたという構成で、敦子は調査の結果、美智栄と同じ日に高尾山に登ってやはり行方不明となって遺体として発見された素封家の娘の敏子という女性の存在を突き止めた上に、敏子と葛城は同性愛の関係にあったと告げる。美弥子は"落し穴"の中で、価値観・差別や家族制度・旧弊などに関する京極堂ばりの長広舌(一種のLGBTQ擁護論+男尊女卑社会の否定論)を振るうが、これで美弥子が事件構造をどう捉えているか飲み込めた。推理部分が迂遠かつ乱暴な気がするが、作者の意図は良く伝わって来た。しかし、「<天狗>=傲慢な人間」と言うだけでは流石に怪異性が薄いと思ったが、これも上述した作者のモットーの範疇か。 「妖怪は人の心の中に棲む」という作者のモットーを、物語性の「鬼」、ユーモア風味の「河童」、現代(普遍)的テーマの「天狗」という"プチ京極堂シリーズ"風の簡明な3作に別けて読者への解説を図った秀作だと思った。余談だが、出版社の文庫製本技術にも感心した。 | ||||
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長年、京極夏彦のファンでしたが、だんだん説教くさくなってきたなと思います。 今作は、ミステリーの要素がおまけで、いろんなことに対しての考え方を伝えるのが主という感じでした。 | ||||
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