時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。

イザベルは、古都エディンバラに住む、知的で好奇心溢れる女性哲学者。

ロンドン留学中の夏目漱石が心を病み、自分をシャーロック・ホームズだと思い込む。

黄金が溢れる島ジパングで、大冒険の末、黄金を捨てることで莫大な黄金を手に入れた―。囚人たちが退屈に苦しむジェノヴァの牢。

追われる男と待ち続ける女!10年の空白を超えて、ひとつの情念が燃え上がる!那覇を舞台にかつて愛し合った二人の劇的な再会は、駆け抜ける台風のように激しく、そして…!甘い香りとダンディズム漂う、佐々木譲のハードボイルドサスペンス。

倶知安町郊外の古い廃工場の中、背中に強い衝撃を受けて関口啓子は倒れた。気がついたとき一人の男が…。

大手農機メーカー勤務の原田亮平は、暴力への衝動を身の内に秘めたタフな男。

1986年10月、ベルリン。欧亜交易現地駐在員の神崎は何者かに襲撃された。

赤道直下のポーレア共和国の支配権をめぐって企てられた国際的陰謀。大統領派と反大統領派が激しく対立。

サンディエゴで日本人男性が殺害され、妻子と友人たちが現場に向かう。だが警察の取調べに妻はなぜか口をつぐむ。

豪農の鈴木はネパール女性と結婚し全財産を失う。失踪した妻を探し神の山へ。

レーザーディスクのように輝く絹織物―。

生き過ぎた――この言葉を残して日本洋画界の大御所は自殺した。

姉小路久美子の職業は結婚詐欺師。美貌と抜群のプロポーションに目がくらんだカモから合法的に金を巻き上げていく。

学生時代の恋人が自殺する瞬間迄弾いていたバッハのカノン。

「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。謎の答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。

“究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。

著名な女流作家・大原鳳月が死んだ。

母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した。

友人の夫と過ごした一晩。あの夜の記憶がいま鮮やかに甦る。

成熟の向こうになお存在する、愚かしくも愛おしい衝動を、時にシニカルに、時にエロティックに描く、篠田節子の最新短編集。

少年タイムス編集長・津田皓三の元に旧友の考古学者・曽根辞郎の訃報が届いた。

きみの小説をおれの名前で出版しよう。ベストセラー作家の提案に、中堅作家ウェインの心は揺れた。

不倫の関係を続ける亜紀と聡史は、逃避行のようにしてエーゲ海の小島にやってきた。

昭和20年初頭、探偵小説好きの青年が上等水兵として、軽巡洋艦「橿原」に乗船した。

毒を盛ったから、あなた十時間後に死ぬわ―バーで飲んでいたジャックは、隣の席に座った美女の言葉に耳を疑った。

連続放火殺人を解決、異常犯罪担当部署に配属された刑事カーソンには秘密があった。誰にも触れられたくない暗い秘密だ。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。

コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。

キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。

都市とそこで生きるものたちの喪失と再生を、鮮やかにきりとった青春群像小説 なんとも新鮮で、神話的で、「すべて」がある世界なんだ。

自殺とされた資産家夫人の不審死。彼女に呼び寄せられるかのごとく、法要のたびに少女が殺される。

歌舞伎座での公演中、毎日決まった部分で桜の花びらが散る。

“身体の声が聞こえる"整体師探偵・合田力がコリをほぐして謎を解く! 心の背骨がスッと伸びる、癒しと再生の長編ミステリー。

最初に人を好きになったときから、わたしは失う予感におびえている。どんなに言葉と約束を重ねても、その予感はなくならない。

江戸で若い娘だけを狙った連続殺人が起こった。

吉原に幽霊が出るという噂がたった。幽霊が出た後には必ず縮緬細工のほおずきが落ちているという。

新米ヘタレ刑事 × お荷物ツンデレ刑事 警察小説に最高のバディ登場！ 　夢だった刑事課に配属。

夫以外に、恋い焦がれる人がいる。梨園の御曹司、岩井芙蓉に嫁ぎ、充実した日々を送っていたはずの美咲。

圭司が南方署に配属されて三ヶ月。同僚の黒岩からいきなり文庫本を渡されて、ページを開けと言う。

女心にうとくても、捜査の腕は天下一品。もつれた事件の謎を解く、玉島千蔭の名推理が冴え渡る。

新聞部部室にて、歩とひよのは、ひとりの少女から兄の仇を討つために力をかしてほしいと懇願される。

四十五年前、密室で死んでいた鋼鉄番長は自殺だったのか、他殺だったのか?歩とひよのは謎の美少女・牧野千景のために、「熱き番長の時代」を揺るがす密室を開くことに…。

『エリアス・ザウエルの人喰いピアノ』と呼ばれた古きグランド・ピアノ。

小日向くるみは鳴海清隆との推理対決に勝てずじまい。

仕事で来日中の中国人女性通訳・楊君里が、深夜、都内のタクシーの中で突然苦しみだし死亡した。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

『招き寿司』チェーン社長・豪徳寺豊蔵が破格の金額で探偵・鵜飼杜夫に愛猫の捜索を依頼した。

私立鯉ケ窪学園に転校した赤坂通は、文芸部に入るつもりが、何故か探偵部に入部してしまう。

発光する体。それは人が〈大人〉になる儀式のためのシグナルだった。

東堂と刈部が経営する釣具店“ラストホープ”に届いた一枚のファクス、それがすべての始まりだった。

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。

世界で一番速い音と続発するホームレス襲撃事件の関係は?池袋ゲリラレイヴで大放出された最凶ドラッグ「スネークバイト」の謎とマコトの恋のゆくえは…。

アングラDVDの人体損壊映像と池袋の秘密クラブの関係は?マコトはネットおたくと失踪した親友の行方を追うが…。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。

人生の半分が終わってしまった。それも、いいほうの半分が。

大学3年生の水越千晴は学内の仲間と「シューカツプロジェクトチーム」を結成。

東京・早稲田面影橋でOLの大岡滝子が刺殺された。旧知の橋本警部に相談を受けた浅見光彦は、被害者が残した写真に注目する。

秋田県雄勝町で催された小町まつりの最中、老人が不審な死を遂げた。

「旅と歴史」の依頼で長野県中野市に向かったフリーカメラマンの小内美由紀は、自分と同じ姓に魅かれて、小内八幡神社を訪れる。

男たちの憎悪(ミソジニー)が女を殺す ミステリ史上に残る屈指の名作シリーズ、奇跡の再始動! 私としてはこのシリーズはとりわけ愛着が深いーー 多少は自信もあるーー作品であるだけに喜びもひと しおである。

死体を積んだ幽霊列車、首都高を大爆走! ? ミステリ史上屈指のシリーズ連続刊行・第二弾 首都高パーキングエリアで発生したトラックの居眠 り暴走事故。

事件に巻き込まれ、犯人を射殺したことで大きな心の傷を負い、軽度の神経症に苦しめられている志穂。

芝公園周辺で頻発する高級外車の放火事件。

平成元年、東京。編集者の萩原祐介はビルの屋上から投身、しばらく空中を浮遊してから墜落死した。

きっと、読後あなたは呟く。「狂っているのは世 界か? それとも私か?」と。

「恋人がエレベーターに乗ったまま戻ってこない」という男の訴えを聞いた警備員がビル内を捜すが女の姿はなかった。

「この門をくぐる者、すべての希望を捨てよ!」21世紀型最新鋭の恐怖政治国家。

岬美由紀の言動をすべて看破する北朝鮮の謎の刺客・李秀卿が、身近警護網を突破。

DV相談会に現れた頬に無惨な痣のある女性。

哲人ソクラテスとクリトンが、ある祝宴に招かれた翌朝。宴席にいた貴族の青年が、広場の中心で奇妙な死を遂げた。

インタビューに訪れた新聞記者の“わたし”にシートン氏が語った驚くべき事件の数々。

平和で安全な世界でなければ生きる価値はない、と思う人間があまりに多すぎやしないか。

幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山の解剖を担当し、冠動脈から正体不明の肉腫を発見した。

大都市の欲望を呑みつくす東京湾。ゴミ、汚物、夢、憎悪…あらゆる残骸が堆積する埋立地。

科学者の父親と穏和な母親に育てられた医学生の馨にとって家族は何ものにも替えがたいものだった。

16年前、5人の男女を乗せたヨットが南太平洋フィジー沖で遭難した。

人が消えていく―それは長野、新潟、カリフォルニアで相次ぎ起こった。

エベレスト山頂近くにアメリカの人工衛星が墜落!雪崩に襲われた登山家の真木郷司は九死に一生を得るが、親友のフランス人が行方不明に。

陸上自衛隊輸送トラック襲撃、連続過激派殺害。

桐村彬は、南極で物資輸送に携わるパイロットだ。チリ有数の富豪である日系実業家シラセが南極基地で負傷。

警視庁捜査一課から青梅警察署水根駐在所所長へ。取り調べ中に容疑者が服毒自殺したことで左遷された警部補、江波淳史。

探偵事務所を開いている「俺」のもとを訪れるのは、やくざと、やくざよりタチの悪い悪徳刑事ばかり。

フリーライター深沢章人の兄が自殺して六年後、彼のもとをひとりの弁護士が訪れる。

恋人の命を奪ったK2。男は過去に立ち向かうため、この山へ還ってきた。

堕胎手術で死んだ少女が残した謎の言葉“アルキメデス”。

コスプレする少女と同人誌に燃える少女。凄絶ないじめを受ける少女といじめる少年。

誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。

普通の大学生、鏡公彦18歳。ごくごく平均的な、何気なくコンビニエンスストアに行こうと思って出かけただけの夜。

冷戦の終結。それはキースにとりリストラによる解雇を意味していた。

断熱材メーカーの常務が殺され、工場に勤める東北出身の内気な青年が容疑者に。大都会の人間の孤独を鋭く抉る社会派本格推理。

「熱い消防馬鹿なんか真っ平御免」と言い放つ、二十歳の新米消防士・大山雄大。

“死者”が見える少年。心に傷を負った元刑事。

富士山地下で、怪しげな低周波地震が頻発。そしてついに噴火。

「親指さがしって知ってる?」由美が聞きつけてきた噂話をもとに、武たち5人の小学生が遊び半分で始めた、死のゲーム。

青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。

別居中の妻子が、旅先で列車事故に遭遇した。

近未来、東西に分裂した日本。東日本の小学校教諭・博文は、独裁政権が支配する西日本への潜入に成功する。

1860年、日本使節団の来航に沸き返るニューヨークで勃発した奇怪な連続殺人。