ラストドリーム



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初公開日(参考)2004年08月
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長編小説

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ラストドリーム (新潮文庫)

2007年07月31日 ラストドリーム (新潮文庫)

真っ暗な穴のなかへ落ちてゆく夢を見た。青函トンネルを走る列車で目覚めた時、彼は自分自身を失っていた。あてどなき魂の旅が始まった。ライバルと競った若き時代。徒手空拳で海外事業に挑んだあの頃。少女にいざなわれた炭鉱町の最盛期。そして、妻と過ごしたかけがえのないとき―。時空を行きつ戻りつしながら、男は人生の意味を噛みしめる。大人のための、ほろ苦い長篇小説。 (「BOOK」データベースより)




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ラストドリームの総合評価:7.33/10点レビュー 9件。Cランク


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No.9:
(5pt)

男の赤裸々な自画像

主人公の主観的な誠実さが皮相的なために感情移入しがたい。
だから読み方の難しい小説であるが、執筆意図を気にすることなく虚心坦懐に
読むのがいいと思う。そうすると何が描かれているか。

家柄、性格、能力、結婚など、一般的にはそこそこの成功を収めたように
見える男が、(主観的には)率直に人生を振り返るというのが主な内容である。

しかしそこで明らかになるのは、男というものがいかに弱く、
自分勝手で、無神経を極めているかということである。

しかもそうした点への自覚は、妻を失ったことを契機に
自分のうつろな人生に気付いた後もなお、最後まで希薄である。

つまりこの作品は、著者の意図がどうあれ、徹頭徹尾、
男として生きることの「罪」を暴き出しているのだ。

こうした男はいかにも昭和的であるようにも見えるが、
しかし平成が終わろうとしている現在でも根強いのだ(我が身を省みつつ)。

なお、エビ養殖産業の様子や食品への放射線照射といった、
著者にしてはやや珍しい社会性のあるトピックスは興味深かった。
ラストドリーム (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ラストドリーム (新潮文庫)より
4101345201
No.8:
(3pt)

中年男性の悲哀

出だしから謎めいてますが、決してミステリーではありません。
妻に先立たれた中年男性の悲哀というんでしょうか、いろいろな思い出と共に人生を辿る物語です。
まあ自業自得と言えばそれまでなんだけど。
妻は夫の秘密に気付いてたのかも知れないな・・・と思いました。
そうじゃなかったら、あそこまで責められたかな?と。
後悔しても遅すぎるオジサンの物語、なんとなく切なかったです。
ラストドリーム (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ラストドリーム (新潮文庫)より
4101345201
No.7:
(3pt)

評価が難しい

叙情感という観点から見れば星5つ。
ストーリーテリングという観点からは星1つ。
間を取って3つとしたけど、シミタツの言いたいことがストレートに伝わってこなかった。
終わり方も力でねじ伏せた感じだし。
シミタツ物の中では、めずらしく人に薦められない作品。
どうしてもというのであれば、相当のシミタツファンで
もう読むのがないのですという人ぐらいかなぁ。
それとも、長渕と同じ境遇にならないと、読んでもわからないのか。
私も妻には相当苦労をかけているので、もし先に妻が逝ったなら、再読してみようと思う。
ラストドリーム (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ラストドリーム (新潮文庫)より
4101345201
No.6:
(3pt)

評価が難しい

叙情感という観点から見れば星5つ。
ストーリーテリングという観点からは星1つ。
間を取って3つとしたけど、シミタツの言いたいことがストレートに伝わってこなかった。
終わり方も力でねじ伏せた感じだし。
シミタツ物の中では、めずらしく人に薦められない作品。
どうしてもというのであれば、相当のシミタツファンで
もう読むのがないのですという人ぐらいかなぁ。
それとも、長渕と同じ境遇にならないと、読んでもわからないのか。
私も妻には相当苦労をかけているので、もし先に妻が逝ったなら、再読してみようと思う。

ラストドリーム (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ラストドリーム (新潮文庫)より
4101345201
No.5:
(5pt)

見果てぬ夢

主人公は妻に先立たれた「長渕琢巳」。
高度成長・バブル・失われた10年と企業だけではなく、国自体の環境の変化に翻弄されてきたサラリーマンの悲哀と男女の機微が描かれています。
場面ごとの情景描写が素晴らしく、失われたものへの郷愁、人生のはかなさが読者の胸に見事なまでに迫ってきます。
私は場面ごとの郷愁の匂いまで嗅ぎ取ってしまいました。
男だったら誰もがみる見果てぬ夢、主人公「長渕琢巳」がみたラストドリームは叶ったのでしょうか?
今年読んだ本の中で一押しになるかもしれません。
ラストドリーム (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ラストドリーム (新潮文庫)より
4101345201



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