灰色の砦



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初公開日(参考)1996年07月
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長編小説

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灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

2002年09月13日 灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)な出会いをとげた。家族的で青春の楽園のように思われた「輝額荘」。しかし住人の一人・カツが裏庭で変死したことから、若者たちの「砦」に暗い翳が忍び寄る。続いて起こる殺人事件。その背後には天才建築家・ライトの謎が。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

灰色の砦の総合評価:7.50/10点レビュー 10件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

BL臭が邪魔

桜井京介と栗山深春邂逅の物語。彼らがまだ大学1年生で輝額荘という下宿屋に一緒に住んでいた頃の話だ。
シリーズがある程度進むと、シリーズのゼロ巻目ともいうべき過去に遡った話が書かれるが、この作品もまさにそれ。しかし悔しいかな、こういう作品はなぜか面白い。

今までこの作者の自嘲気味な文体が気になり、それが読書の愉悦に浸る大きな妨げになっていたが、本書では栗山深春の一人称叙述で彼の斜に構えた性格と相俟って、この減らず口が挿入される癖のある文体が逆に雰囲気にマッチしていて、今までの作品の中で一番面白く読めた。
それはまたシリーズ0巻目と云える桜井と深春との初対面という過去に遡った物語であるノスタルジックな設定もこの文体に合っていたのかもしれない。

また建築探偵と名付けられているこのシリーズでは毎回建築家にスポットを当てたエピソードが語られる。今回話題に上る建築家はあのフランク・ロイド・ライトだ。ここで作者は桜井の口を借りて、ライトの自伝に書かれた内容がほとんど彼の虚構だと主張する。その主張で描かれるライトは嫉妬深く、カリスマの名をほしいままに尊大に振舞う嫌味な建築家という肖像だ。
これは作中に挿入された註釈によれば実際に彼の研究家による意見であることが述べられているが、逆にこの註釈は無くてもよかったか。というよりも孫引きで無く、作者独自の解釈を開陳して欲しかった。

そして常々この作家の作品に通底奏音として流れていたBLの影が本書では顕著に表れている。
唐突に輝額荘へ引っ越してきた建築評論家の飯村氏がホモであり、相手が大家の麻生はじめであるという推理はもちろんのこと、栗山深春の一人称で語られる本書では深春の桜井京介に対する感情が浮き彫りにされて、さらにBL風味を増している。
特徴ある探偵を創出するのが推理小説家の腕の見せ所だが、この類稀なる美貌を誇る探偵というのはやはり倒錯した感情を抱く一要素になり、どうも本格ミステリを読む側にしてみればなんとも物語にのめりこむのに抵抗感を抱いてしまう。しかしこの建築探偵シリーズは当時一二を争う同人誌の多さを誇ったのだから、やはりニーズはあっただろう。

そして肝心の事件だが、今回は犯人は解ってしまった。作者の散りばめたヒントは実にあからさまとも云うべき親切なものであり、確かにこの作品は桜井が謎解きをする前に解る。

とにかく本書はやっとこのシリーズの世界に浸れた作品である。桜井と栗山の最初の物語を知ることで以前にも増してこの後のシリーズを愉しめそうな気がする。
あとは妙なBLテイストが無ければいいのだが。


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No.9:
(3pt)

微妙、かな

建築探偵シリーズの過去編です。

栗山深春は、19歳の冬、「輝額荘」という木造の下宿に引っ越す。
大家のハジメさん、ダンさん、大江番頭、シホちゃん、カツさん、オグリ。そして、京介。
家族のように温かく、居心地のいい下宿での生活。
だがある日、裏庭の焼却炉の後ろより、カツさんが死体で見つかり、「砦」は崩壊を始めていく……

深春が蒼に話す、京介との出会いのお話になります。
ただ…仲がよくなってきたのかと思ったらよくわからないまま険悪になったり、それが仲直りしたのかどうかも微妙だったり、と少し消化不良な気がしました。
肝心の事件のほうも、推理小説とよんでいいのか、というほどトリックがお粗末でした。
意味深だった部分が解決されないまま残りすぎている気がします。

ただ文章がお上手なので、だれずにすーっと読むことはできました。
京介がライトについて語る部分のほうが、物語本編よりも面白かった。
灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)Amazon書評・レビュー:灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)より
4061819208
No.8:
(3pt)

微妙、かな

建築探偵シリーズの過去編です。
栗山深春は、19歳の冬、「輝額荘」という木造の下宿に引っ越す。
大家のハジメさん、ダンさん、大江番頭、シホちゃん、カツさん、オグリ。そして、京介。
家族のように温かく、居心地のいい下宿での生活。
だがある日、裏庭の焼却炉の後ろより、カツさんが死体で見つかり、「砦」は崩壊を始めていく……
深春が蒼に話す、京介との出会いのお話になります。
ただ…仲がよくなってきたのかと思ったらよくわからないまま険悪になったり、それが仲直りしたのかどうかも微妙だったり、と少し消化不良な気がしました。
肝心の事件のほうも、推理小説とよんでいいのか、というほどトリックがお粗末でした。
意味深だった部分が解決されないまま残りすぎている気がします。
ただ文章がお上手なので、だれずにすーっと読むことはできました。
京介がライトについて語る部分のほうが、物語本編よりも面白かった。
灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)より
4062735407
No.7:
(3pt)

ミステリだけど、腐女子向け・・・

電車の中で眠らないよう何気なく手にとった本。

シリーズモノらしいが途中からでもまぁまぁ判ります。

とはいえ、“っ”をわざわざ“ッ”に変換したり

妙にハイテンションの女みたいな男子が出てくることに多少ついていけません。読みにくい。

ミステリなのにどこか女子向けの小説っぽいです。

男が若い青年に“カワイイ”と形容するシーンも多々あり・・・。

私は大学が楽しかったので、飲み騒ぐ集団を滑稽でばかばかしいとも思いません。

青春そのものを謳歌していたので主人公の大学に対するかったるさは

著者の青春時代をそのまま映しているのかな、

という予想はやはり外れませんでした。

肝心のミステリも、“そんな行動するかな??”というものが多く

こじつけのような推理をさせているようで

もやっと感は否めません。

かといって小説の全体を批判するわけではありません。

女性向け表現の気味悪さは抜きにしても

建物が出てくるミステリがお好きな方は読んでみてはいかが。
灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)Amazon書評・レビュー:灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)より
4061819208
No.6:
(3pt)

ミステリだけど、腐女子向け・・・

電車の中で眠らないよう何気なく手にとった本。
シリーズモノらしいが途中からでもまぁまぁ判ります。
とはいえ、“っ”をわざわざ“ッ”に変換したり
妙にハイテンションの女みたいな男子が出てくることに多少ついていけません。読みにくい。
ミステリなのにどこか女子向けの小説っぽいです。
男が若い青年に“カワイイ”と形容するシーンも多々あり・・・。
私は大学が楽しかったので、飲み騒ぐ集団を滑稽でばかばかしいとも思いません。
青春そのものを謳歌していたので主人公の大学に対するかったるさは
著者の青春時代をそのまま映しているのかな、
という予想はやはり外れませんでした。
肝心のミステリも、“そんな行動するかな??”というものが多く
こじつけのような推理をさせているようで
もやっと感は否めません。
かといって小説の全体を批判するわけではありません。
女性向け表現の気味悪さは抜きにしても
建物が出てくるミステリがお好きな方は読んでみてはいかが。
灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:灰色の砦―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)より
4062735407
No.5:
(4pt)

書評ではないのかもしれないけれど

近くに東大の井の頭寮があり、近々取り壊される。

私の想像上の灰色の砦はまさにそこなのだ。私は東大生じゃないけどね。

 そんなこんなでこの度、改めて読み返した。

 私はこの作者の本を2,3冊読んだ程度で、とりわけシリーズに入れ込んで、登場人物にも思い入れが濃いわけじゃないのだが、

あとがきで作者が

「20年前私は青春なんて言葉が大嫌いだった」

ってわかるなあと思った。私もここに出てくる美春同様、

大学の浮かれ騒ぎのキャンパスの軽薄さに嫌気がさし、

典型的な大学生像になんてならないと必死にあらがいたかったから
灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)Amazon書評・レビュー:灰色の砦 (講談社ノベルス―建築探偵桜井京介の事件簿)より
4061819208



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