1980年秋、突然の養父の死。神代宗は傷付いた心を埋めるため訪れた北の町で、謂れなき殺人の罪をきせられてしまう。

『僕は―ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。

日本画の大家・野々村白仙の養女、美貌で才気溢れる薔子がクリスマス・パーティの席上、シャンパン・グラスを掲げての乾杯直後、中毒死。

六月の緑の森の、白い花の咲く木の下でぼくは君と出会った。人の姿をした美しい一角獣と。

明治に建てられた洋館、月映荘。惨劇は再びここで起こった。

世俗から隔絶された全寮制の男子校・聖マカーリィ学院。

ガラスの柩を思わせる巨大な温室の中で惨殺された病院長一家。

イタリア人実業家の亡夫から相続した、小島の館に隠棲する日本人女性=レニエール夫人。

長崎県の孤島波手島。明治の教会が残る無人の島で、女たちが火に焼かれて死んだ。

長く一族支配が続いた名門ホテルで、内紛が持ち上がった。

伝説の名女優・神名備芙蓉が二十八年ぶりに復活。

かつて、マレーシアの密林からかき消えたシルク王、ジェフリー・トーマス。

スクールカウンセラーを勤める薬師寺香澄は、天才的な頭脳をもつ美貌の男性・桜井京介と共に下町にある大学教授の自宅に寄宿している。

インターネットの海にひそかに書き込まれた犯行宣言。あでやかに桜咲く2001年4月、巨大都市東京を爆弾魔が跳梁する。

4年前、父親の反対を押し切ってヴェトナムに嫁いだ四条彰子が、京介と深春に助けを求めてきた。

艶やかに咲く枝垂れ桜の下で、老人が毒を盛られた。容疑者は彼の美しい妻、だが物証はない。

旅先のインドで、橋場亜希人が不可解な「密室」死を遂げた。

昔、あたしは高い石の塀で囲まれた大きなおうちに、おかあさまとばあやとねえやと四人が暮らしていた。

閉ざされた中庭（パティオ）が惨劇の始まり 一族を次々襲う奇怪な死。

夏休み、人けのない校庭に男の死体が転がっていた。校内には十五人の生徒だけ。

私立W大学文学部教授・神代宗 学生時代の冒険と事件。

はじめてのガールフレンドは、深い闇のような秘密を抱えていた(「ブルーハート、ブルースカイ」)。

女子高生・辻曲摩季が、意識不明の状態となり由比ヶ浜で発見された。

アポロンのように美しい少年、と噂される連続通り魔事件の容疑者。お笑い芸人志望の若者達の悲劇。

雪の密室と化した“さいはての館"。

W大教授・神代宗の自宅に、ひとつの贈り物が届けられる。

血塗られた薬師寺家事件の惨劇から14年。

満開の桜の中に埋まるように建つ洋館―桜館。

事件は突然訪れる――。 「深山木薬店」の店主・秋が何者かによってさらわれた。

繁華街のカラオケボックスに集う四人の男。めいめいに殺意を抱えた彼らの、今日は結団式だった。

時を超えて甦る伝承と封じられた怨念――民俗学ミステリー開幕! 民俗学者・蓮丈那智のもとに、教え子の男子学生から届いた一本のビデオ。

アルヴァストン伯爵家で行われた晩餐会の夜、「エトワール」と讃えられるダイヤモンドの耳飾りが片方だけ、忽然と消えた。

法医学教室に在籍する大学院生・伊月崇と担当教官伏野ミチルは、同時に何者かに拉致され光一筋差さぬ真っ暗な空間に監禁された。

若だんな、そんなに頑張ってだいじょうぶ?両国を仕切る親分の提案で、大店の跡取り息子三人が盛り場での稼ぎを競うことに。

堕天使!堕天使!この稀代の怪人は一挙に男女十数名を惨殺し、日本各地に花嫁衣裳の死体をバラ撤いた。

「君にこの謎が解けるかな?」W大学文学部教授の神代宗のもとに奇妙な手紙と小箱が届いた。

九月の朝、風ヶ丘図書館の開架エリアで死体が発見された。被害者は常連利用者の男子大学生。

βと名乗る教祖をあおぐ宗教団体の施設・美之里。調査に訪れた探偵・水野は加部谷恵美たちと偶然の再会を果たす。

W大教授・神代宗が同僚に伴われて訪れた、古めかしい洋館、「桜館」。

奇妙な外観の埃及屋敷に、心霊科学実験のため集まった4人の男女。

幼な子を置き去りにするな!暴行されて昏睡状態に陥った男は、にこにこ園の園児の父親だった。

「氷の女王」と渾名される鬼刑事の景子さんの夫は、料理上手で優しい新太郎くん。

新米探偵・愛香は、親友の別荘で発生した殺人事件の現場で「貴族探偵」と遭遇。

建築学会が開催される大学に、γの字が刻まれたキウイがひとつ届いた。

有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。

十八世紀ヨーロッパ山中、雪に閉ざされた城館の密閉された書庫で当主の伯爵が死んでいた。

シャーロキアンの展覧会に招かれた崇と奈々は、またもや事件に巻き込まれる。

悪魔祓いの補佐としてドイツに赴いたロベルトだったが、駅で連日同時刻に死者が出る連続不審死をはじめ、異常事件が頻発。

一ノ宮家からの招待を受け、衣更月をつれて当主として初めての旅行に出かけた花頴。

悲劇なんかじゃない。これが私の人生。

英都大学に入学したばかりの一九八八年四月、ある人とぶつかって落ちた一冊――中井英夫『虚無への供物』――が、僕、有栖川有栖の英都大学推理小説研究会(EMC)への入部のきっかけだった。

闇に葬られた殺し屋“百舌”事件。東都ヘラルド新聞社の残間の元に、事の真相を解明する原稿の依頼が舞い込む。

天才的技倆を持った漫画家と彼女を潰しにかかる出版社の辣腕営業部長、もとは同人誌で合作していた二人が不幸な結末を迎える「禁断の筋書」、ヤクザが仲間割れのあげく相討ちしたように偽装された殺害現場に佇んでいた栗山比奈が目撃証言を拒む理由とは……「少女の沈黙」、息

何十万もの人間を生きたまま串刺しにしたとされるワラキア公ヴラド。

十七世紀イタリア。侯爵モンタルト家別邸の、亡き女主人が丹精込めて造った庭園で男の死体が発見される。

藍川芹の滞在する〈聖天使宮〉での連続殺人。封印された一族の過去に揺曳するナチズムの影と六本指の手痕。