閉ざされて



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    初公開日(参考)2010年01月
    分類

    長編小説

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    閉ざされて

    2010年01月30日 閉ざされて

    函館の西郊に海に臨んで建つ、白いモダニズム風邸宅、雪華荘。その閉ざされた館で孤独な生活を営む汀は、東京にいる兄の洽との手紙のやり取りが、唯一の心のよりどころだった。だが、脳梗塞で倒れ隠棲している父・博通が残そうとしている遺産をめぐり、後妻母娘とのあいだで確執が深まるなか、兄が謎の失踪を遂げた…。鮮やかな叙述で導かれる、驚愕のトリック!著者渾身の書き下ろし長編ミステリー。 (「BOOK」データベースより)




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    閉ざされての総合評価:7.00/10点レビュー 6件。Dランク


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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.6:
    (1pt)

    一目瞭然

    冒頭数ページで物語全体にかかわる「仕掛け」を確信できてしまう。サスペンスにせよミステリにせよ、これほど興醒めなこともないだろう。そしてその理由が、作者の書き方が拙いというただその一点にすぎないことも白けさせてくれる。冒頭から終盤まで、これでもかとばかりに「伏線」と呼ぶにもおこがましい見え透いた「仕掛け」につながる描写が頻出するが、あまりにも露骨で、これは真相を見透かされることを前提としてもう一段階「仕掛け」があるのではないかと勘繰るほどであったが、そんなことはなく、物語は白々しい最後のネタばらしから尻窄みに、そして悪い意味での驚愕の幕切れを見せる。
    このように見え見えの「仕掛け」を弄した作品にありがちなことだが、打って変わって、読者が良くも悪くも予想していなかった急展開によって締め括られることがある。まさに本作はその悪例である。最後とその直前での主人公の行動と心情が、前章までとはまったくの別人であり、狼を恐れていた鹿が突然熊に豹変したかのようだった。複数の人物の一人称や三人称が入り交じったことも、「仕掛け」を隠す一助となったとは思えず、二時間ドラマ同然の散漫で粗末な物語を仰々しく綴ろうとせんがための、小賢しい手口としか思われない。
    他のレビューに洋館という記述が見えたが、この話の舞台はコンクリートの現代的な建物でありマンションであり病院であり、洋館などといった叙情性や懐古趣味を喚起させる要素は皆無である。そもそも舞台となる函館の描写にしろすべてが写真的で、叙情性を漂わせる絵画的な美しい描写はまるでなく、この作者にそうした才能は期待できない。

    なお、文庫版の作者あとがきにおいてのアガサ・クリスティーのある名作に対する批評は的外れであり、また、あとがきで記す類のことでもない。使い古された二番煎じ、三番煎じの「仕掛け」を拙く仕上げた本作に、原点ともいえる作品への言及があること自体、筋違いであり、甚だしく心得違いをしている。さらに、まったくもって余分なことに、自著における自らの工夫を新たな試みのように吹聴しているが、手垢がついた手法であり、そもそも冒頭数ページで看破される程度の文章力である。心得違いもここまでくると苦笑を禁じ得ない。
    閉ざされて (角川文庫)Amazon書評・レビュー:閉ざされて (角川文庫)より
    4041004845
    No.5:
    (4pt)

    ネタバレしてます

    ネタバレしてます

    読む前に解説だか後書きだかレビューだかなんかを見てしまい
    この作品が「○○ネタ」と知ってしまった…

    「○○ネタ」と知って読むと物語前半でオチはあっさり読めてしまい
    「もう一つ位引っかけがないのか」と期待して読んだんですが…無かった。

    非常に魅力的なモチーフではあるし
    下手にミステリ仕立てになんかせず、
    真っ向からこのモチーフに取り組んでも良かったんじゃないかなあ…と思いました。
    閉ざされて (角川文庫)Amazon書評・レビュー:閉ざされて (角川文庫)より
    4041004845
    No.4:
    (5pt)

    より美しき言葉によりて美しき物語に

    単行本と読み比べました。あの時も、ハンマースホイの暗い色調の絵が、こんなに美しい物語のテーマの一つになることにびっくり!
    もうひとつ、この物語のテーマになってるペロー童話の色合いが、文庫本になってから増えてると思います。
    建築探偵シリーズの「燔祭の丘」や、「黒影の館」の登場人物が、この本に登場する宝石店・「雪華堂」で、指輪など買ってたかも...とか、妄想しても楽しかったです。
    閉ざされて (角川文庫)Amazon書評・レビュー:閉ざされて (角川文庫)より
    4041004845
    No.3:
    (4pt)

    洋館が目に見えるよう

    函館に立つ洋館で自分を醜いと言う主人公が語る話です。読んでいると陰々鬱々。感じる空気は灰色。。。
    決してキモチの良い話ではないのですが、ストーリーの出来はとても良く、続きが知りたくてたまりませんし、謎が謎をと思いをめぐらせて読み進みます。
    ネタバレになりそうなので、この辺で。
    文庫本には文庫本用に書かれたあとがきがあり、お得。
    しかし、決してゆめゆめ先に読んではなりません。
    閉ざされて (角川文庫)Amazon書評・レビュー:閉ざされて (角川文庫)より
    4041004845
    No.2:
    (4pt)

    函館を舞台に「ホラー小説」

    わたしはいつか市電路線の終点に近づいている。大町から弁天町、函館のもっとも古い部分だ。通り沿いには、一階はは格子戸を立てた古風な商家で、二階は下見板張りペンキ塗りの壁に上げ下げ窓を並べた、和洋折衷の建物が目につく。・・・・このあたりでは昼間もシャッターを立てきられ、あるいは窓も釘付けにされて無人のまま放置されている。まだ夜の七時にもなっていないのに開いている店もなく、明りの点る家もまばら・・・・・。ここまで来ると、古い函館がゆっくりと枯死しかけていることがはっきりわかる。けれど私はそんな、死にゆく街が嫌いではない。(本文から引用)

    函館・入船町の山麓に市の火葬場がある。そのさらに奥に建てられた豪邸「雪華荘」を舞台に繰り広げられる怖いお話だ。かつては栄華を誇ったがいまは病身の父親、その継母、そして先妻の2人の子供(そのうちの"妹"が語り手という設定、いわばシンデレラ状態)と継母の連れ子の娘2人の間に起こる遺産をめぐる葛藤が主題。不気味な邸では驚愕の結末が待ち受ける。

    著者は約1週間の函館滞在でこのホラー小説の着想を得たという。上記の「雪華荘」はもちろん実在しないものの、リアリティは十分。市内のあちこちの描写は非常によく書き込まれていて飽きさせない。函館山、立待岬、西部の町並み、入舟町の漁港などの描写に著者の観察の細やかさが垣間見える。
    閉ざされて (角川文庫)Amazon書評・レビュー:閉ざされて (角川文庫)より
    4041004845



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