暑く長い夏休み、東京から小笠原へ久しぶりに帰郷した大学生の木村洋介。

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。

「誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな」。

首を吊った警官、河原で殺された風俗ライター。

柚木加奈子11歳、あの柚木草平のひとり娘が、殺人事件に巻き込まれた!?　親友とともに通う進学塾の先生が惨殺。

弁護士事務所で働く風町サエは、殺人罪で服役経験を持つシングルマザー。十六歳で不登校の息子がいる。

「ジージ、早く解決して温泉行こう!」オーバー還暦捜査員と孫娘が福祉施設の闇に挑む。

月刊EYESの小高直海の同級生という女性から、2年前の女子高校生殺害事件の調査を請け負った刑事事件専門のフリーライター・柚木草平。

那覇市大道の栄町にある売春宿の息子・香太郎は、高校最後の夏休みに近所のゲストハウス「アミーゴ」でバイトをする。

『日比谷公園の鶴の噴水が歌を唄うということですが一体それは真実でしょうか』――昭和九年の大晦日、銀座のバーで交わされる奇妙な噂話を端緒に、帝都・東京を震撼せしめる一大事件の幕が開く。

現役の作家のなかにも熱狂的なファンの少なくない、鬼才、久生十蘭の精粋を、おもに戦後に発表された短篇から厳選。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

震えながら、戦きながら、そうとは知らずに……七人の人間たちが迎えた、決定的な""死の瞬間""。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

携帯電話を媒介にした気軽な出会いや、合コンで知り合った男の子とのはじめてのデート。

どこか生きづらいと感じている賢女子の皆様。それは、根本的に生き方が間違っているからかもしれません。

濃霧の湖の中、兄妹が乗るボートに近づく水音と、湖面から這い上がろうとする手「霧嫌い」。

同年同日生まれの志村雅江と畑中英理佳は、子どもの頃、双子のようにいつまでも仲良しでいようね、と誓い合った。

東京郊外にある病院の脳神経外科病棟で、入院患者が殺された。死因は筋弛緩剤の投与。

八歳のとき母が父を刺し殺す現場を目撃した作家の曽我。

子どもを自宅に置き去りにした母親が保護責任者遺棄罪で有罪判決を受けた。

一人息子を育てながら九年間の受験勉強を経て弁護士になった村地佐和子はミスばかり犯し、前途に悲観的になっていた。

女児誘拐殺人の罪に問われ、懲役十五年の刑を受けた柏木喬は刑を終え出所後、“私は殺していない!”というホームページを立ち上げ、冤罪を主張。

北海道釧館(くしだて)のホテルで起きた殺人事件。殺されたのは有名な精神科医・隈本洋二郎。

躊躇なく被疑者を殴り、同僚に低利で金を貸し付けて飼いならし、暴力団や中国マフィアとも平気で手を結ぶ――。

容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇わない激烈な捜査で犯人を挙げてきた警視庁上野署の八神瑛子。

大型ショッピングモールに客足を奪われ、貧困と荒廃が進む山形、南出羽市。それに追い打ちを掛けるような震災の発生。

アメリカで銃乱射事件に巻き込まれた三橋和樹は、友人が次々に殺害されていく光景を目の当たりにし心に深い傷を負ってしまう。

この国の未来のため、俺たちは再び銃を取る――。

経歴不詳の美人社長・野宮が率いる人材派遣会社『NAS』。社員は元警官や元自衛官の屈強な男たち。

日本で最大級の勢力を誇る暴力団組織・巽会のナンバー2が、 殺人集団「忍足チーム」によって暗殺される。

東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。

あいつらは飢えた狼だ―― この世を地獄に変える 凶悪軍団vs復讐を期す刑事 目をそむけたくなる冷酷な連射……。

警視庁組対四課に所属する米沢英利に「女を捜して欲しい」とヤクザの若頭補佐が頼み込んできた。

躊躇なく被疑者を殴り、同僚にカネを低利で貸し付けて飼いならし、暴力団や中国マフィアと手を結ぶ――。

日本最大の指定暴力団「華岡組」が二つに分裂、西日本で抗争を激化させていた。

警視庁捜査一課の刑事・日向は多摩川河川敷で起きた発砲事件の捜査を命じられる。

人材派遣会社「NAS」。

沖縄から米海兵隊が撤退した。それは米国防総省が、たった一人のテロリストに屈服した瞬間だった。

終戦の日、日銀の地下金庫から莫大な金塊が姿を消した。戦後の混乱と日本の復興を糧に膨れ上がったその資産の名は『M資金』。

保険調査員・江面直美は青森に出張の帰り、吹雪に遭い小さな町に入り込む。そこでは「六色金神祭」が行われていた。

パリで拉致された恋人のファティを追って、有曾奈春樹は彼女の故郷アルジェリアへ向かった。

八百長で球界を追われた名投手・本多陽一郎は、パリで地味な生活を営む。

1972年東京。

1966年8月15日、根津謙治は目黒区碑文谷二丁目にトラックを止めた。現金11億を奪うためだ。

借金をかかえた青年・文哉の前に現れた無頼な風体の男。

断熱材メーカーの常務が殺され、工場に勤める東北出身の内気な青年が容疑者に。大都会の人間の孤独を鋭く抉る社会派本格推理。

ランナーの道を断念して以来の全力疾走をした日、若い水道職人・達夫は、羽音とふしぎな声を聞く。

義侠とプライド道連れに舌先三寸詐欺稼業。騙したつもりが惚れられて、天下一品笑顔の愛嬌。

カメラマンを目指しメキシコを旅する香月哲夫は、ある夜暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。

興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。

アメリカの巨大鉱業会社から、ペルーの山岳ゲリラの首領抹殺の仕事を依頼された破壊工作員・志度正平は、首都リマに到着、二人のインディオと共にゲリラの進発地チャカラコ渓谷に向かう。

客の罵声を浴びながらリングに転がる。

待望久しい直木賞受賞第一長編がついに刊行される。物語は1986年アフガニスタン東部のパンジシール渓谷にはじまる。

復讐に燃えていたはずだった。そして、再挑戦するはずのでかいヤマ。

キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。

都市とそこで生きるものたちの喪失と再生を、鮮やかにきりとった青春群像小説 なんとも新鮮で、神話的で、「すべて」がある世界なんだ。

古野まほろが所属する、勁草館高校吹奏楽部と生徒会は、文化祭で演劇を共演することに。

戦後悲願の航空母艦・駿河率いる第二艦隊は、非戦派内閣の思惑で台湾親善訪問に出発した。

獄霊島―そこは世界から忘れられた瀬戸内の孤島。

あかねが愛する街・実予に神出鬼没の怪盗・黒蜜柑が現れた。奪われてゆく至宝。

かつて学生運動に身を投じ、いまはキャリア警察官として埼玉中央署に勤務する二条実房。

探偵小説の神の無情な悪戯か、高校３年生・古野まほろが乗った政府専用機は大虐殺の末、ハイジャックされてしまう。

―ここから脱獄してみろ。彼と同じ方法で。

未知のウイルス、感染爆発、民族滅亡の危機、そして超大国による、占領――ディストピアに残された、最後の希望とは?日本の独立が失われて既に十年。

別名『氷の聖女』。子爵令嬢にして英国公爵令嬢・修野まり。

綾辻行人氏推薦! 警察のリアルに描かれる極上のフーダニット 京都府警の本部至近ばかりで発生する、連続眼球強奪殺人。

上原頼音、22歳。職業、今日から警察官。

閉じ込められた!島津今日子がひとり目覚めると、そこは永遠にループする「無限階段」でできた異世界だった。

もうひとつの歴史を刻む日本の全寮制高校。

7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。

悪夢だと思いたい、信じられないような出来事。特殊な能力をもった青年の巧妙なビジネス。

ある日の午後。にぎやかな街のなかに突然裸の男と女が現れた。

常識を超越した発想と卓抜なユーモアで、日常生活の背後にひそむ異次元の空間を描くショートショート20編。3分冊の第2冊。

休日に青年の部屋をおとずれたセールスマン。その男がカバンからとりだしたのは、名刺くらいの大きさの金属製のカードだった。

宇宙基地に連れてこられたミノルとハルコは、奇妙な”電波幽霊”の正体を突き止めるため、基地隊員のキダ、特殊ロボットのプーボとともに広大な宇宙空間へと旅立った。

マンションの一室。住んでいるのは高利貸しの亭主と占い師の夫人、そして一人娘。

事故により、脳を残して、全て人工の身体となり、ひっそりと一人で暮らしていたムント氏。

現実と非現実のはざまの世界でくりひろげられる12編の不思議なショートショートを収録。

平凡なサラリーマンが、ねごとで妻にもらした見知らぬ男への殺意。ねごとでの殺人計画はしだいに具体化していく。

『ブランコのむこうで』で星新一の世界を知ったあなたにも、ずっと愛読してきたあなたにも、おすすめの11編。

海の下の、奥の奥で眠っている神の夢。大地をうごめき、すべてを食い尽くす不快なブガン。

ある日とつぜん、おとぎ話の主人

わたしは盗賊株式会社の社員。社員はほぼ百人。

エヌ博士の研究室を襲った強盗。金のもうかる薬を盗んだのはよかったけれど…。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

横領、強盗、殺人…こんなたぐいの犯罪は一般の警察にまかせておけばよい。

“たっぷり”がうれしい。新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。

ああもしたい、こうもしたい。はてしなく広がる人間の夢だが……。

ドイツの片田舎で買ったふしぎな魔力をもった椅子……。静かな雪の夜に、老夫婦のもとにあらわれた侵入者……。

気が弱く、口べたで、ぱっとしない中年の男。

宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。

アイコは金田陽治への想いを抱えて少女的に悩んでいた。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

首で分断された想像力が、お化けを作りだすんやで―幼少体験をもとにした「ネック理論」の真実。

痛く切なく暖かい。舞城小説の結晶！　　　文学の世界に舞い降りた、その男は天使か悪魔か。

史上初!五篇すべて芥川賞候補作!怒り、悲しみ、喜び、涙する。ここに舞城文学のすべてがある。