雨の匂い



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

0.00pt (10max) / 0件

0.00pt (10max) / 0件

Amazon平均点

3.77pt ( 5max) / 13件

楽天平均点

0.00pt ( 5max) / 0件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
0pt
サイト内ランク []C
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

0.00pt

0.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2003年07月
分類

長編小説

閲覧回数2,267回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数1

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

雨の匂い (中公文庫)

2007年10月01日 雨の匂い (中公文庫)

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。塗装工だった祖父の代理で、ある家の塀塗りを引き受けるが、同じ頃、謎めいた少女・李沙と出会って関係を深めていく。やがて町内で放火事件が発生し…。降りしきる雨の中で育まれていくのは愛か、殺意か。著者真骨頂の切ないミステリー。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点0.00pt

雨の匂いの総合評価:7.54/10点レビュー 13件。Cランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

現在レビューがありません


※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.13:
(5pt)

「静かなる狂気」系というジャンルができそうな

しとしとと降り続く梅雨の雨に、身勝手で利己的な大人たち。癌で入院中の父親と家で寝たきりの祖父の面倒を見る青年の胸の内で、静かに育まれてきた殺意……。そんなお話です。この小説、大人の自分勝手な醜さがとにかく目につきます。それをおどろおどろしく描くのではなく、むしろ少しユーモアすら感じられる会話や場面に仕立ててしまうのが、樋口さんの文体の魅力だと思います。

チャキチャキの江戸っ子で女好きのじいちゃんなんかはまさにいい味出してる名脇役。「理想だ生き甲斐だなんぞとへ理屈を言わねえで、手抜きをやらず、目の前の仕事をきっちり仕上げる。それが人間が生きていくうえでの、基本ってやつだあ」なんて言葉には身につまされるものがあります。

樋口さんの小説の主人公はたいがい(?)定職についておらず、自由人っぷりにちょっと憧れます。俺もこんだけ料理うまくなりたいもんだ。
雨の匂いAmazon書評・レビュー:雨の匂いより
4120034208
No.12:
(4pt)

ワイズ・クラックが生み出した戦慄

しなやかなタフさと優しさを持ち合わせた「永遠の38歳」柚木草介シリーズのファンだし、あり得ないほど成熟した10代の青年を主人公とする『風少女』や『八月の舟』などノン・シリーズも好きだ。小気味よい洗練された会話だけで展開を進めていく樋口有介の巧みさは、黒川博行と双璧だと個人的に考えている。

マンネリという批判もあるかもしれないが、『雨の匂い』はそんな感想を持つ方にこそ読んでほしい。お馴染みのワイズ・クラックは、本作でも軽快なリズムを刻んでいるのだが、同時に底の見えない不気味さを醸し出し、主人公に対する共感を阻む。柚木シリーズの魅力は、洒落たやりとりと、明らかになるやりきれない真実との落差の絶妙なバランスにこそあるが、ハードボイルドな台詞は、心理をほのめかしながら隠蔽することで、いくらでも闇を暗示することができる。木野塚佐平シリーズでハードボイルドのパロディをやってのけ、傑作『枯葉色グッドバイ』では柚木が辿ったかもしれない運命を主人公に背負わせた作者は、そのことを熟知している。言葉は軽いだけに、影の黒さが胸に迫る。

こんな作品も書いておられたのか、と樋口氏をもっと好きになった。
雨の匂いAmazon書評・レビュー:雨の匂いより
4120034208
No.11:
(4pt)

冒頭以外はとてもよいと思う

最初の場面はそもそも必要だったのか?それだけが何度読み返しても全く理解できなかった。 あの女性は誰だったのか??それが解らず、最後に解るのかと思いきや突然終わってしまい、正直戸惑った。 それ以外はとても淡々と物事が進み、表の顔と、どんどん狂っていく裏の顔が平然と使い分けできる主人公にうすら寒いものを感じ、読みごたえを感じた。 そして相変わらずの会話のセンスの良さ。 独自の世界があり、とっても好きだ。
雨の匂いAmazon書評・レビュー:雨の匂いより
4120034208
No.10:
(5pt)

トップ3

樋口 有介氏の中ではトップ3の内の3番目という感じです ただ、近作を未読なので全作の中で……というのではありません 家事等の描写が冗長と感じられた方もいらっしゃるようで 判るような気もしますが…… 実は本筋より、その部分の方が楽しめました 普通、どんな実験作でも、どこかテイストに共通部分があるんですが 樋口 有介氏は徹底的に理解不能の作を書かれる場合もあって 不思議で面白い作家さんだなあと思います
雨の匂いAmazon書評・レビュー:雨の匂いより
4120034208
No.9:
(4pt)

ちょっと反則だよね。

新宿、大久保かいわいを舞台にした物語。

祖父の老人介護と末期がんの父、
そんな2人と生活を共にしている主人公は、
それなりに淡々と日々を過ごしていた。

ちょっと変わった人たちの中で、
まともな男の子、
と言われていた。

ある日ゴミ屋敷ではボヤ騒ぎが起き、
チョット恋をした女の子は自殺騒ぎ、
男作って出て行った母は殺される。

淡々とした日常の歯車がくるっている。
しかし、彼は、
いつもの彼であった。

ラストがなんとも悲しく、
救いがないような気がして寂しい。
どんでん返しがあるけれど、
ちょっと尻切れトンボのような気がする。
その分が物足りなかったかな。

ただ、この作者を好きなのは、
主人公の男のクールさ。
冷たいとか、
そういうんじゃない。
なんだか落ち着いている、というのは、
なんか憧れるんだよね。
雨の匂いAmazon書評・レビュー:雨の匂いより
4120034208



その他、Amazon書評・レビューが 13件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク