木野塚佐平の挑戦だ
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作者自身があとがきで書いているように、前作と本作のあいだには七年が経っており、文体もはっきり変わり、前作はちょっとぶっきらぼうな味もある翻訳ハードボイルド調、この作品は現在進行形(つまり2008年現在での著者の)文体だそうです。 それを読んでトーンの微妙な違いを納得しました。 こんどの話では、ケニアから帰ってきた助手、桃世とのめでたい再会後、TVから女優がサインを送ってくる、という男性の依頼を受けたり、自分の小説の秘密がばれている、というこれまた電波系女性からの働きかけがあったりするうち、なぜか木野塚氏が長年のファンである美人キャスターと会う羽目になり、亡くなったばかりの総理大臣が、本当は暗殺されたのではないかという謎に巻き込まれてゆくのですが、あまりにも話が荒唐無稽にとんとんと進んでゆき、すべてが、ますます濃くなる木野塚氏の「ハードボイルド探偵妄想」の産物ではないか、と眉に唾をつけながら読みました。ほんとうの妄想系は、主人公なのではないか(笑)。 後半は、あいかわらずエリート人脈と頭脳を活かして、お膳立てを整える桃世の掌の上で踊らされていることが、だんだん明らかになってゆき、政界のかなり大きな裏事情、いくつかの現実の有名事件も絡み、狐につままれたように読んでゆきましたが、政界の大物や臨時総理大臣までもが、木野塚氏を信頼し、重大依頼を持ちかけてくるあたりになると、木野塚氏という人の客観的な姿は、脳内の「ハードボイルド妄想の自己像」とは違い、ひょっとしたらたいそう魅力的な、人品骨柄に憎めない味のある人物なのではないか、という気がしてきました。 桃世がまじめくさった顔で、「実績も人柄も超一流」とほめあげ、自分でも、まんざらでもなくそれを受け入れてしまい、日本一の私立探偵、として、政党の総務会の重役の座を断ってしまうこの摩訶不思議な主人公はいったい何なのか。 ずっと一人称で語られてきているために、読者は「依頼人とのロマンス」「美人キャスターとの不倫」「身の丈に合わないかっこつけ」と虫のよいことばかり考えている、ちょっと情けない妄想おじさんと思ってしまうのですが、彼にふりかかる状況や人物の態度を見ると・・・ リアルな小説としてはまず完全に変ですが、それでいて終わりまで読まずにはいられないという、これは著者のトーンに自分が弱いだけなのかもしれません。 | ||||
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シリーズの2作目,02年02月の単行本を文庫化した作品で, 前作は連作短編集でしたが,本作では長編となっています. おじさん探偵の意気込みとは裏腹のくだらない依頼にはじまり, それらが少しずつ,別の事件に繋がるあたりまではよいのですが, それ以降は,どうも話のスケールが大きくなりすぎてしまった印象. その状況に戸惑ったり,飄々と立ち振る舞う姿はおかしいものの, 『事件』の真相や経緯,助手が絡む『事情』にも違和感が残ります. また,それらが明かされる展開も唐突で,物語だけが進んでいるよう. ギャップを楽しむにしても,おじさん探偵の雰囲気とは合っておらず, 政治への皮肉など,1作目のノリを期待しているとガッカリするかも…? なお,シリーズものですがこちらからでも大きな問題はないと思います. また,ここまでは復刻版でしたが,新作となる続編も検討中とのことです. | ||||
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『木野塚探偵事務所だ』の続編ということで購入。 帯にもある「ユーモア・ハードボイルド長編」を期待していたが、 中途半端な社会派ミステリになってしまってユーモアの欠片も無かった。 主人公「木野塚佐平」の存在も取って付けたような説明しかされず、 助手の桃世も前作とは全く違う立ち位置で陰謀を張り巡らし、 作品のテイストが根底から変わってしまったのが非常に残念。 | ||||
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