最後から二番めの真実
- クローズド・サークル (178)
- 後期クイーン的問題 (5)
- 推理合戦 (71)
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この作者はまったく不完全性定理を理解していないと断言できます。 「いかなる公理系も、無矛盾であるかぎり、みずからのうちに決定不可能な命題を残さざるをえない。――数学者のクルト・ゲーデルは、そういう証明をしてしまった」 「これを敷衍すると、完全無欠の整合性をそなえた論理体系などありえない、ってことになる」 いやいや、ゲーデルはそんなこと一言もいっていませんよ?完全性の証明されている公理系も無数にあります。 証明はともかく、結論としての不完全性定理そのものは中学生にでも分かる内容なのだから、不完全性定理を作品のテーマにするなら一度きちんと調べればよかったのに。 おそらくは柄谷行人とかあそこら辺のデタラメ学者による間違った解説を読んで、勘違いしたまま納得してしまったのでしょうね。 どうして日本の推理作家は数学の基本的な知識すらない人が多いのだろう・・・。 これは作者にとってかなり恥ずかしい歴史になりそうです。 そっちの方が気になって肝心のミステリ部分はあまり印象に残ってません。(犯人の動機やあえてリスキーな方法をとることの説明がほとんどなく、なんか強引だなぁと思ったくらい) あと、自分の推理を披露しながら(くそ、こいつら……すこしは自分の頭で考えようという気はないのか?)なんて心の中で毒づく陰湿な探偵には、拒否感の方が強くて応援できません。 | ||||
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真っ暗な夜明けでメフィスト賞を受賞した氷川氏の同名探偵シリーズの講談社ノベルズにおける第二作。 今回は女子大を舞台に閉鎖状況における不可能犯罪を氷川が解明する。文中に散りばめられた推理小説における諸問題を絡ませながら最後まで純粋な推理のみでグイグイ引き込む作者の手腕は見事だ。真っ暗な夜明けが青春小説的な感傷部分もあったの比べて今回はまさに不可能犯罪と推理にのみ絞った展開で氷川と推理合戦を行う女子大生のユニークなキャラも楽しい。 トリック的には昔から定番の見ているのに見えない犯人のパターンを大胆に使い、2転3転する真相の看破過程が非常に面白い。個人的にはメフィスト賞「真っ暗な夜明け」以上の出来だと思う。本格推理小説ファンは必読の傑作となっている。 | ||||
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女子大のゼミ室に居た学生が消え、代わりに警備員の死体が発見された。 しかも、当の女子大生は、屋上から逆さ吊りにされていた。 建物の玄関はヴィデオで監視され、各室のドアの開閉はすべて記録されている という、万全の管理体制を、犯人と被害者は、いかにかいくぐったのか? 玄関の監視システムを欺き、アリバイ工作をするために犯人が 用いたトリックは、いわば《見えない人》のヴァリエーション。 作中の探偵役・氷川が評すように、ずいぶんマニアックな計画犯罪といえるでしょうw さて、本作は、作中でも解説される法月綸太郎「初期クイーン論」の 「ゲーデル問題」に対する、著者の実作による「返歌」でもあります。 ある論理体系が完全であることを証明するためには、 それより上位(メタ)に位置する何ものかが必要となる。 ミステリにおいては、〈読者への挑戦〉がそれに当る。 しかし、作品外に〈読者への挑戦〉を置くことで、作者が恣意性を行使していないことを 読者に証明することはできても、作中人物である探偵にそれを証明することはできない。 したがって、作品内には、論理的に唯一可能な真実というものが論理的に言ってありえない――。 ミステリを、あくまで一個の完結した論理体系と考える場合、 決して無視できないこの難問に対し、著者は探偵役・氷川透と 名探偵・祐天寺美帆との推理合戦という方法論で回答を示します。 探偵役は「最後から二番めの真実」をめざすべき、といった 結論からは、著者の真摯で誠実な姿勢を窺うことができます。 | ||||
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女子大のゼミ室に入ったはずの学生がいつの間にか姿を消し、代わりに警備員の死体 が、残されていた。しかも、消えた女子大生は、屋上から逆さ吊りにされて死んでいた。 建物の出入り口はヴィデオで監視され、各室のドアの開閉まで全て記録され ているという、万全の管理体制の中、犯人はいかにして犯行をなし得たのか? 被害者がどのような経緯で殺害され、屋上からの逆さ吊りに至ったのか――端的 に言い換えれば、本当にゼミ室に入ったのか否か――が、最大の焦点となります。 これについて、作中の“名探偵”祐天寺美帆が提示する仮説は、 意外性には乏しいものの、納得度の高い美しい解決といえます。 一方、美帆が知り得なかった手がかりを加味し、氷川透が導き出した “真相”はかなり複雑で、犯人側からすると、犯行が露呈する可能性 も多分に内包したリスキーな代物(ご都合主義的な《操り》も不自然)。 のみならず、いわゆる《見えない人》パターンのトリックを導入したことにより、 “論理的に唯一あり得る犯人”を導き出せない状況を生んでしまっています。 以上のように、パズラーとして本作をみると、若干の瑕疵はあるのですが、 “ゲーデル問題”に真摯に向き合い、作品に昇華しようとする著者の姿勢 そのものには、素直に感服させられました。 | ||||
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の本は初めて読んだ。メフィスト賞だというだけで読んだ。 まぁ、つまらなくもないが、別段面白くもない。 暇つぶしには持ってこいかもしれないが、別に心に残ることはあまりない。 | ||||
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