11月の深夜、警察署へ呼び出された私立探偵ビル・スミスは、甥のゲイリーと思わぬ再会を果たす。

あなたが果たせなかったことを、わたしが成し遂げてみせる…拳銃自殺に失敗し、誤って見知らぬ女性を死なせてしまったマデリンは、その女性、スタアの身代りとなって生きようと誓う。

シェトランド島に夏がやってきた。人びとを浮き足立たせる白夜の季節が。

生来内気で、仕事にも女にも引っ込み思案のランバート。すべてにおいて積極的で自信に満ち溢れたチャールズ。

公園のブランコから女性の死体がぶらさがっているとの報を受け、ダイヤモンド警視は現場に急行した。

空の英雄と讃えられる伝説的な飛行士、ファーガス・オブライエンの元に、復讐を誓う脅迫状が届いた。殺害予告の日はクリスマス。

長い刑期を終えて出所したばかりの盗みの天才ドートマンダーに、とてつもない仕事が舞い込んだ。

引退した名探偵・石神法全の後を継いで探偵事務所を営む野上英太郎の元に、ある日猫を連れた少年が訪れる。

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。

万年夜勤刑事から失踪人課の長へと変ったパウダー警部補だが、状況の悪さはそう変らない。

英仏帝国による統治が長く続き、科学的魔術が発達した世界。

ケンブリッジ大学が明日から長期休暇に入るという夜、フィッシャー・カレッジ内で門衛が射殺された。

美貌の資産家が自己所有の高級旅館で謎の首つり死体として発見され、夫が逮捕された…。

その島は風車と風鈴に溢れ、余所者には誰も本当のことを話さなかった―作家葛木志保が自宅の鍵を預け失踪した。

ミステリ好きの集まり“素人探偵会”が35年ぶりに再会を期した途端、メンバーのひとりである老人が不審な死を遂げた。

死者からの手紙が“あかずの扉”研究会に届けられた。

嵐による土砂崩れで奇怪な洞窟に閉じ込められた“あかずの扉”研究会のメンバーを襲う連続殺人。

姪の結婚披露宴に、少年時代の親友が闖入してきた。

一九三八年、チェイスの処女作である本書の登場で、本格推理王国のイギリスに、はじめてハードボイルド派が誕生した――富豪令嬢を誘したギャング、この獲物をねらう第二のギャング、冷酷無惨な殺し屋にタフな私立探偵、性と倒錯と非情……ハードボイルド派の

全米に五千万人の信者をもつ健康法の教祖様が、鍵のかかった部屋のなかで死んでいた。

州に昇格して間もないワイオミングの刑務所から、3人の凶悪犯が逃亡した。

「しゃべる獣たち/立ち止まる水の流れ/歩く石ころども/歌う砂/…/そいつらが立ちふさがる/パラダイスへの道に」―事故死と断定された青年の書き残した詩。

『セントルイス・ニューズ』のエヴェレットは、事故で重傷を負った同僚の代わりに、その夜死刑になる男へのインタヴュー記事を担当するよう命じられた。

アマゾン河を旅する格安ツアーに参加したギデオンだが、同乗者は奇妙な人間ばかりだった。

そのワインは、1929年にサントアンの葡萄園でわずか40ダースだけが醸造されたという。

少年同士の耽美な愛の世界を巡り、一人の美少女が自ら死を選んだ。

警察の手を逃れ、故郷のニューオーリンズからフィラデルフィアへと逃亡してきた青年ハートは、あまりの寒さに耐えかね、一着のオーヴァーコートを盗んだ。

峠で発生した殺人事件。被害者は、禿げた小太りの中年男性。

夜のニュースが、産科医の撲殺事件を報じていた。女医ロティのところの代診の医師だった。

警視庁警護課員として佐崎が警護する政府要人が襲撃された。凶弾に倒れたのは同僚のSP、義兄でもある大橋だった。

十津川警部の友人、原口が雲仙で死体として発見された。生前、何かにひどく怯えた様子だったという。

レニーヌ公爵と名のって、若く美しい婦人オルタンスの前に登場した怪盗ルパンは、彼女を8つの冒険へと誘う。

農業大学があることくらいが特徴の田舎町バラクラヴァに、今年もクリスマスがやってきた。

「次の月曜日に、Aを爆破する K」謎に満ちた予告状が警視庁に送りつけられた直後、予告どおり空港で爆破事件が起きた。

被害者はすべて頭を撃たれ、そして全員警官だった―他にまったく共通点のない連続殺人は、警察内部を震撼させた。

東京で殺された男が遺したダイイングメッセージ「ヒガサ」。

親友が屋上から落ちて、死んだ。自殺と思えない「俺」は当時の様子を探り始めるが…。

元尼僧、元宝石泥棒、元銀行強盗、元警官のちょっとしたワルたちが企むとんでもない犯罪。「グリッツ」以来のレナード・タッチ。

父の妹のエレナはアル中で身持ちが悪く、昔から一家の悩みのタネだった。

十日間で日本を一周するミステリー・トレイン「旅号」が、三百人の客を乗せて東京駅を出発した。

仕事を終えて帰宅したジョージを迎えたのは、ガスの充満した台所と、そこで息絶えた妻ヒルダの姿だった。

埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。

霧深いロンドンの街を騒がす連続殺人。犯人は不敵にも、現場に〈スミス氏〉という名刺を残していた。

書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけ―が、現実に見知らぬ女性の死体が大佐の書斎で発見された。

小児科医の押村悟郎の携帯電話が鳴った。警視庁の刑事からだった。

薬学の研究に没頭した挙げ句、夫と娘を失った栂原晃子は、新たなテーマを求めてインドネシアに向かうが、飛行機墜落事故に巻き込まれる。

父を知らず、調教師の祖父に育てられ、新人騎手として修業を積む高志。

31歳の相馬克己は、交通事故で一度は脳死判定をされかかりながら命をとりとめ、他の入院患者から「奇跡の人」と呼ばれている。

妻を事故で失い札幌を離れ森林作業員となった男が、自衛隊演習場と隣接する夜明け前の森で救出した女性は、謎を残し病院から逃亡する。

「な、何の真似だね、それは…。おい、気は確かか…」老人の声がうわずり、椅子が激しくきしむような音が上がった。

戦前の本格派を代表する三作家の一長編一中編五短編を収録した。

1980年秋、突然の養父の死。神代宗は傷付いた心を埋めるため訪れた北の町で、謂れなき殺人の罪をきせられてしまう。

閉ざされた中庭（パティオ）が惨劇の始まり 一族を次々襲う奇怪な死。

19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)な出会いをとげた。

ガラスの柩を思わせる巨大な温室の中で惨殺された病院長一家。

伝説の名女優・神名備芙蓉が二十八年ぶりに復活。

明治に建てられた洋館、月映荘。惨劇は再びここで起こった。

インターネットの海にひそかに書き込まれた犯行宣言。あでやかに桜咲く2001年4月、巨大都市東京を爆弾魔が跳梁する。

六月の緑の森の、白い花の咲く木の下でぼくは君と出会った。人の姿をした美しい一角獣と。

1985年、博多の町を騒がす高校生コンビ、鴨志田鉄樹(通称テッキ=俺)と根岸球太(通称キュータ=オレ)。

サントリー・ミステリー大賞受賞の著者黒崎緑が、叙述形式の限界に挑戦した安楽椅子探偵ものの新境地。

和戸君一家に降って湧いた騒動を見事収拾、保住君の新学期は好調な滑り出し。

東海地震で倒壊したマンションの地下駐車場に閉じ込められた六人の高校生と担任教師。

全身白装束の超人的通り魔・「白夜叉」の登場が、悲劇をさらなる高みへと押上げる!一人。そしてまた一人…。

ペストだ!その一言に、下宿屋の老夫婦は戦慄した。

会社員の青年・梅木隆介はある夜、夫婦と名乗るヒッチハイクの男女を車に乗せた。

大屋圭造は三流経済誌の記者。企業の提灯記事を書いては広告料を取る「トリ屋」である。

夫を裏切り、妻を捨てた不倫の愛の逃避行―広漠たる砂漠に死を求めて彷徨う女と男の愛の無常を描く長篇。

会社更生法という大企業優先の悪法を逆手にとり、擬装倒産で私腹を肥やす弱電器機の大手メーカー、イコマ電気社長。

浦島・羽衣伝説をめぐる取材旅行の先々で起る奇径な事件。民俗説話や古代史と今日的犯罪を結びつけた長篇推理。

農林省食糧管理局長・岡村福夫は、同省の倉橋課長補佐が汚職の重要参考人になったことをうけて、視察先の札幌から深夜に呼び戻された。

「帝国の大学」として数多くの指導者を養成し、日本近代史の原動力となった東京帝国大学は、学問と政治・社会との関わりや、権力と思想の自由の問題にどう対処してきたのだろうか。

２６歳の美容師・佐山道夫は、勤め先の美容室から独立するため、証券会社の社長夫人・波多野雅子と関係を持ち、出資にこぎつける。

前衛水墨画の旗手として、一躍脚光を浴びた久井ふみ子は、ライバル滝村可寿子を蹴落とし、画壇の頂点を目指す。

西南戦争が終結した後も、日本の動揺は続いていた。そんな時、今度はなんと近衛兵が反乱騒動を起した。

銀座で洋装店を経営する美しい叔母は、倉田麻佐子の自慢だった。

東北本線【五百川】駅近くの草むらで、死体入りトランクが発見された。

作家の小西は、戦友が社長を務める地方紙に、小説の連載を始めた。

地面に縛りつけられ無残に殺された犠牲者たち―カップルばかりを狙った三件の連続殺人の容疑者が逮捕された。

推理小説と絵画とが融合した本格ミステリーの新境地！

地下鉄で乗客とトラブルになりかけていたところをとりなしたのがきっかけで、「俺」はイラストレイターの近藤と飲み友だちになった。

抗いきれぬ宿命ならば、恐れるものは何もない。男は再び札幌へ戻った。

女子高生の素行調査を引き受けた私立探偵畝原は、その行動に驚愕した。

かつて殺人を犯した少年がこの街に。連続殺人を発端に広がる闇。

人を欺くために、自分を欺く。

トップ屋集団「メトロ取材グループ」の杉田兼助は、同僚の高森映子とともに銀座のキャバレーで取材をするが、協力した映子の友人のホステスが屍体となって発見された。

浜名湖東岸の温泉街で、土産物屋のおかみ・いくが首つり死体で発見された。

鮎川哲也の作品「死者を笞打て」に盗作の嫌疑がかかる。十年前に謎の女流作家が書いた作品そっくり、というのだ。