引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。

平凡な人生だったと妻や娘さえも思っていた男が死して謎を遺した。北海道、北陸、北九州――。

「君を好きになった。君も僕に興味を持って欲しい。

九州から東京の一戸建てを購入して移り住んだ一家。だが、引っ越したとたん、不気味な出来事が。

桜の花の咲く頃に出会うはずのない二人が接近した…。凄惨な時代に翻弄された十一歳の少年。

奇妙な生き物の死骸が打ち上げられた。琵琶湖に面した小さな湖水浴場・真野浜。

京都宝ヶ池。石田陽一とデート中の女子大生・加々見舞子は大好きな兄の家に赤ん坊が生まれることに戸惑っていた。

アクロバット飛行中の二人乗り航空機。高空に浮ぶその完全密室で起こった殺人。

「助けてー!殺される」。警察への通報の直後に絞殺された女性のマンションの台所には、カレーの入った鍋が残されていた。

豊臣から徳川への歴史の転換期―。木曽の山中では、山大名・紅面夜叉の隠し財産をめぐり陰謀が渦巻いていた。

舅を看取り、姑の介護に尽くした紀子は、二人の義姉と夫の裏切りにあい、十四年間の結婚生活に終止符を打った。

東京・上野でホームレスのテントが燃え、十六人が焼死した。

我が子を殺すしかない。日増しに酷くなる一人息子・公一の家庭内暴力に、妻が殺されると感じた町野は悲壮な決意を固めた。

1948(昭和23)年、「別冊宝石」は、戦後日本のミステリー界の中心「宝石」の兄弟誌として刊行された。

1936年、フランコ将軍らが蜂起して勃発したスペイン内戦。その最中に、ギジェルモ・サトウと名乗る日本人義勇兵がいた。

軽やかなエナメルの靴音がミステリの幕をあげる

禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻と櫃内夜月。その友人、迎槻箱彦と琴原りりす。

米国から帰国した真賀田四季は13歳。すでに、人類の中で最も神に近い、真の天才として世に知られていた。

空前の「食玩」ブームにより、４００万円のプレミアがついたレアグッズをめぐる争奪戦が勃発。

昔のチームメイトの通夜で久しぶりに集まった陶子たち7人。来なかったのは一人だけ…。

タック、タカチ、ボアン先輩、ウサコの四人が、行きつけの飲み屋でいつも姿を見かける“白の貴婦人”と絶品の限定料理・鯖寿司との不思議な関係を推理した表題作「黒の貴婦人」。

他人の見た風景がそのまま見えてしまう「超能力」を得たばかりに、殺人やストーカー行為を「体験」してしまう恐怖!思い悩む女性の訴えに、“チョーモンイン”の出張相談員・神麻嗣子、能解警部、作家の保科の三人は調査を始め、推理を巡らす。

「君は、自分で思っている以上に、人がいいんだ」十津川警部は、かつての部下で今は私立探偵である橋本豊の身を案じて、そう伝えた。

神に選ばれし万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼を取り巻く人々の目を通してその叡智と孤独を描き出す、著者渾身の大作。

銀行員の三尾健治は東京転勤を機に消息を絶っている高校の同級生を探すことになった。

歪んだ執念と恍惚 秀吉の“正体”とは? “異常無残な言動”の謎 秀吉は、信長を葬り去り、お市の方を引きとった勝家を倒し、天下をとる。

窃盗罪での服役を終え出所した真壁修一(34)が真っ先に足を向けたのは警察署だった。

カナダ・バンクーバーで日本人男女の変死体が発見された。とある理由で捜査をかってでたのが、魔女王・薬師寺涼子。

小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。

背中から心の臓をひと突き。まさに闇討ちだった。

〔クレギオン1〕ミリガン運送の社長ロイドと女性パイロットのマージは、愛機アルフェッカ号の修理費を稼ぐため、惑星ヴェイスへと向かう。

別荘で幼い弟と留守番していた中学生のしのぶは、夜中に侵入した人間を誤って殺してしまった。

最北の国境をのぞむ利尻島で、一人の男が変死を遂げた。

アジアの西の果て、白い荒野に立つ矩形の建物。いったん中に入ると、戻ってこない人間が数多くいると伝えられている。

大阪湾にかかる港大橋の上で現金輸送車が襲われ、銀行員二人が射殺された。その翌日、事情聴取を受けた行員が自殺する。

茶道最匠流の若宗匠・最匠数真が抹茶をかぶって死んでいた。現場から逃走したのは、赤い雨傘をさした女だという。

若女将・真崎香織と、その妹・翠が切り盛りする、箱根の高級温泉旅館『邂逅』。

ホステスが扼殺された。彼女は常連客の誰かを強請っていたらしい。

毎日新鮮な花束を買っては捨て、墓参を欠かさなかった女。

北海道の奥深く潜伏していたヒカルと鉄男は、冬の到来を前に、南に向けて旅を再開する。

世界各地で原因不明の「人体発火」現象が多発。

三立産業の山原正人専務の妻・都美子と不倫関係にある柿田は焦っていた。

山陰の小都市から夢を抱いて上京した庵志津子が、銀座の一角に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPのサロンになっていた。

東京・台場で少年たちのグループの抗争があり、一人が刃物で背中を刺され死亡する事件が起きた。

火星治安管理局員・水島烈は同僚の神月璃奈とともに、凶悪殺人犯ジョエル・タキを護送中、襲撃を受けて意識を失うが、それは、肉食恐竜の姿をした生物によるものだった!意識を取り戻した水島を持っていたのは、ジョエル・タキ逃亡の知らせと璃奈の無惨な死体―。

東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。

貴子が目を覚ますと、廃屋に監禁され、鎖で手足を縛られていた。

中世ヨーロッパ、土埃にまみれ泥酔した農民たちは「野良靴を居酒屋の入口に掲げ」て、世の中を変えるために坊さんを吊るそうとしていた。

佐伯鷹志は、かつて警視庁警備部警備課に在籍し、SPとして、政治家の警護をしていたエリート警察官だった。

ジュンは霊能力者シシィのもとで除霊のアシスタントをしている。仕事は霊魂を体内に受け入れること。

湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医だった。

十二月三十日夕方、神奈川大学駅伝チームのマネージャーが行方不明になり、同じ頃、局内のモニターに女を監禁する映像が送られてきた。

推理作家にどうしてもなりたい12歳の少年・秀介は、憧れの作家二宮ミサトを母にもつ同級生の優希(刑事になりたくてしょうがない)と、虹果て村にあるミサトの別荘で夏休みを過ごすことになった。

昔、あたしは高い石の塀で囲まれた大きなおうちに、おかあさまとばあやとねえやと四人が暮らしていた。

「未来を知りたくないかい?」六年生の夏休み前日、作家を夢みる風太は未来を百円で売る“未来屋”猫柳さんに呼びとめられた。

「今の時代、どうしてクマを食べる必要性があるのでしょうか」秋田県阿仁で行われたマタギ親睦会。

サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に“ベルリンの壁のかけら”を受けとった。

書きあげた論文が、殺意に火をつけたのか?被害は意外な人物にまで及んで…。

「僕は自分が犯人ではないことを知っている。つまり殺人鬼は他の、誰かだ。

愛人・守藤秀人から依頼されたあるものを届ける途中、上村岬は、交通事故を引き起こす。

正体不明。目的不可解。

安倍晴明を家祖とする土御門家の触頭・笠松平九郎が、京都市中で起こる様々な事件に遭遇する。

東山俊一と三菜子はまもなく結婚一周年。

「愉しかったでしょう。こんなに長い間、楽しませてあげたんですからねぇ」。

衝撃だった。ここまで悲惨な状況だとは思ってもみなかった。

ガラスの柩を思わせる巨大な温室の中で惨殺された病院長一家。

戯作者にあこがれる伝蔵は、風来山人・平賀源内獄死の噂を耳にした。

いまや稀代の人気戯作者・山東京伝となった伝蔵。吉原の馴染みの遊女・菊園と所帯をもったが、恋女房の様子がおかしい。

能登の古墳で若い女性の惨殺死体が発見された。

国内に点在する“聖地”で発見された惨殺死体はいずれも若い女性ばかり。身元を探れば全員が孤児救済のための施設出身者だった。

多摩川沿いの公園で、全身を骨折した惨殺死体が発見された。空木精作―彼は周辺の住民との接点も交友関係もない男だった。

こんな奴ら見たことない！

夕士が高校入学と同時に始めた、あこがれの下宿生活。幼い頃に両親を事故で亡くしたため、早く独り立ちをするのが彼の夢。

大阪の新聞社に勤める新人記者・前田淳子が失踪した。

ソウルへ向かう機中で、29歳の野上陽介は麻里子という美しき人と知りあい、彼女のおかげで商談も成立寸前までこぎつけた。

どうしてあの夜、ボクは窓を開けてしまったんだろう? 飢えることも嘆くことも戦いも知らずに済んだのに。

十七歳の少年に妻を凌辱され、幼女とともに殺された男。警察官である夫の家庭内暴力に苦しみ、家を飛び出した女。

羽田空港の明かりが見えるマンションで、親子三人が惨殺された。そぼ降る雨の夜、犯人の痕跡は闇に消えた。

女子大生四人組を薬で眠らせ、暴行する凶悪事件が発生。

犯人当てゲーム“トロピカル・ミステリー・ナイト”に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。

毎日のように届く脅迫状に悩まされる川手庄太郎。身に憶えはないが捨て置くこともならず、民間探偵に調査を依頼する。

独ソ開戦以降、混迷の度合いを深める第二次大戦下のヨーロッパ。フランコ政権下のスペインは、枢軸側と連合国側の間を揺れ動く。

獲物は十億円。男二人と美女一人+犬一匹目指すは完全犯罪…だったのに。

追い求めているものは「伝説」なのか?北国の街に交錯する、密やかな思惑と駆け引き。

梨香子は33歳のエリート銀行員。

1レース数分にして利息5割―分5と呼ばれる暴利の競馬金融を営む世羅。

脇坂修は、思いを寄せていた従妹・朝子を寝取られた怒りから、父親を殴り殺した。

扉をあけるとオジギソウが挨拶をしてくれる、花に彩られた喫茶店。

安槻大に通う千暁ら仲間七人は白井教授宅に招かれ、そこで初めて教授が最近、長年連れ添った妻と離婚し、再婚したことを知る。

博多行寝台特急「あさかぜ1号」の個室で男が毒殺された。被害者は成城に広大な邸を持つ資産家。

新宿歌舞伎町の治安を守るため新設された歌舞伎署。

親友・矢部が銃撃され、その妻・美加が失踪。さらに、美加の女友達が次々と殺されていく。