四季 夏



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初公開日(参考)2003年11月
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長編小説

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四季 夏 (講談社文庫)

2006年11月16日 四季 夏 (講談社文庫)

十三歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。青い瞳に知性を湛えた美しい少女に成長した彼女は、叔父・新藤清二と出掛けた遊園地で何者かに誘拐される。彼女が望んだもの、望んだこととは?孤島の研究所で起こった殺人事件の真相が明かされる第二弾。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.33pt

四季 夏の総合評価:7.46/10点レビュー 28件。Bランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

夏は情熱の恋の季節

真賀田四季13~14歳の物語。妃真賀島にて真賀田四季研究所の建設が始まったのがこの頃。
そして13歳は思春期の始まり。感情に流されない左脳型天才少女は生まれてすぐに自我に目覚め、このような右脳型思考とは無縁だと思われたが、やはり彼女も人間。人を好きになるという感情、綺麗と思うこと、後悔することを意識し出す。そう感情の揺れを感じるようになる。そのことについてはまた後ほど述べよう。

まず前作から本書に至って語られるそれぞれの登場人物たちのその後は以下の通りだ。

まず四季の世話役をしていた森川須磨は3ヶ月前に交通事故で死亡。泥酔し、歩道から車道に飛び出したところをトラックに撥ねられたのだ。しかし四季はこの事件に作為的な物を感じて、もはや四季の片腕となった各務亜樹良に事件の調査を依頼している。

四季の両親左千朗と美千代は夫婦仲が冷え切り、間もなく離婚しようとしている。

叔父の新藤清二は現在も親交が続いており、その関係性は更に深さを増している。

そんな背景の中、真賀田四季生い立ちの記とも云える4部作の第2部である本書では前作にも増してそれまでの森作品の登場人物が出演し、それぞれのシリーズの“その前”と“その後”が語られる。
そう、S&MシリーズとVシリーズの橋渡し的役割が色濃くなってきている。

そしてそれら登場人物たちの、それぞれのシリーズにおいても明確に語られなかった秘密や心情が真賀田四季のフィルタを通して更に詳しく語られる。それが実に面白い。

本書で初めて喜多北斗と犀川創平が登場する。
2人は高校生であり、犀川創平は高校に近いとの理由で父親の許で暮らしている。犀川創平と喜多北斗はN大の図書館で瀬在丸紅子と出くわすが彼女のことを母親と喜多には紹介しない。

保呂草潤平と各務亜樹良は遊園地で催されるヨーロッパ美術品の展覧会である物を盗み出すことを計画している。そして保呂草はその盗みを最後にしようと考えている。

それを阻止しようとするのが那古野署の祖父江七夏。彼女は保呂草を捕まえんと遊園地の警備責任者に抜擢されている。

そんな中たまたまその遊園地を新藤清二と共に訪れていたのが真賀田四季。彼女は保呂草とカップルに扮して変装した各務亜樹良に気付き、彼女に話しかける。

本書のメインはこの保呂草と真賀田四季の邂逅だろう。

更に保呂草の美術専門の窃盗犯である所以もまた明らかになる。

瀬在丸紅子は真賀田四季にその才能ゆえに仲間になって四季のプロジェクトを完成させるのを手伝ってほしいとオファーされるが、それをやんわりと断る。

またロバート・スワニィという新たな人物も登場する。彼が四季にどのように関わるのかは今後の物語で明らかになるのだろう。

夏は情熱の恋の季節と云う。
類稀なる天才少女真賀田四季もまた例外なく思春期を迎え、そして恋に落ちる。それは冷静でありながらもどこか破滅的、そして天才らしく冷ややかに情熱的な恋だった。

また四季が子供を欲しいと思ったきっかけが瀬在丸紅子であった。彼女が認めた天才の一人、瀬在丸紅子は子供を産んだことで全ての精神をリセットしたと四季は理解した。
彼女は今まで出逢った人の中で瀬在丸紅子こそが自分によく似ていると感じていた。しかし彼女は紅子のように自分はリセット出来ないだろうと考えてはいたが、何かを忘れるという行為に憧れていた。そして紅子と同じように好きな人の子供を作れば何かが変わると思ったのだ。

四季が愛を交わしている時、エクスタシーに達する瞬間、彼女の中の全ての意識が、思考が全て停止するのを体験した。

しかし彼女はやはり情よりも理で生きる女性だった。妊娠をする、子供を産むという行為は本来であれば祝福されるべきなのにそれにショックを受ける両親が理解できない。
第1作『すべてがFになる』で語られていた少女時代の殺人が本書によって描かれるのだ。

考えるだにおぞましい人生だ。
しかしその理路整然とした思考と態度ゆえに、森氏の渇いた、無駄を省いた理性的な文体も相まってその存在は血の色よりも純白に近い白、いや何ものにも染まらない透明さを思わせ、澄み切っている。

彼女は平気で死について語る。それはまさにコンピュータで使われる二進法、0と1しかない世界のように実に淡白だ。生と死の間に介在する人の情に対して彼女は全く頓着しない。必要であるか否かのみ、彼女の中で選択され、そして判断が下される。

そんな彼女の話はまだ秋、冬と続く。それ以降を知る私たちにそれまでの彼女を教えるかのように。
いや更に我々の知らない四季のその後へと続くだろうか。

このシリーズはそれまで謎めいた存在だった真賀田四季という女性について知るための物語であるのに、近づいたかと思えば、読めば読むほど彼女の存在が遠くなる気がする。
冬に辿り着いた時、真賀田四季は一体どこに立っているのだろうか?


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

四季 夏の感想

四季博士が両親の殺害に至るまでの心理描写が、息がつまるほど細かく描かれています。
ところどころ出てくる工学者っぽい思考と描写も臨場感があります。
秋・冬が楽しみ。

Hidezo
GX0TU62Y
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

四季 夏の感想

「すべてがFになる」で触れられていたあの島での事件が起こるまでの話。紅子さんに対する四季の考え方、そして事件の真相。シリーズを順番に読み、この作品を読んだ後、またすべてがFを読み直したいと思えたことに、幸せを感じます

ほっと
2XKXV6EI
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.25:
(4pt)

悪くはにけど、最高評価!ではない。

う~ん。
いいんだけれど、やっぱり犀川がいてこそなんだよなぁ・・・。
ライバルがいてこそ、映えるキャラってあるじゃん??
四季だけじゃあ、物足りないんだよねぇ・・・。
四季・夏 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・夏 (講談社ノベルス)より
4061823396
No.24:
(3pt)

満足

内容を忘れて再購入。安くてに入ってよかった
四季・夏 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・夏 (講談社ノベルス)より
4061823396
No.23:
(2pt)

森先生は恋愛小説苦手なんだな

過去の事件の細かい解説がメインの作品で、読まなくても前後作で情報量は十分です。
シリーズの中では一番読まなくていいかも。

とある方の恋愛模様?が描かれますが、いろいろ設定がきつすぎて、描くのが大変そうです。
四季・夏 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・夏 (講談社ノベルス)より
4061823396
No.22:
(5pt)

これまでに書かれている内容と繋がっていて感慨深く読めた

これまでの本は西野園さんが中心で書かれていたところに四季さんが絡んでいた。この本では両親を殺したいきさつが書いてあり、謎が解けた形で読めた。
四季・夏 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・夏 (講談社ノベルス)より
4061823396
No.21:
(2pt)

天才の考えや著者の考えにはあまり興味ない…

はいーわかりましたって感じです。
個人的なイメージですが、森博嗣先生は人のこころや感情を描くのはあまり得意じゃないです…
四季・夏 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・夏 (講談社ノベルス)より
4061823396



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