人形式モナリザ



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初公開日(参考)1999年09月
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長編小説

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人形式モナリザ―Shape of Things Human (講談社文庫)

2002年11月15日 人形式モナリザ―Shape of Things Human (講談社文庫)

蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。 (「BOOK」データベースより)




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人形式モナリザの総合評価:7.47/10点レビュー 30件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

Vシリーズにはどこかアダルトな香りが漂う

Vシリーズ第2弾の舞台は長野県の別荘地蓼科(ちなみにシリーズの“V”は瀬在丸VENIKOのVから来ているらしい)。そこにある人形博物館で殺人事件が起きる。
調べてみたがこの人形博物館は実在せず作者の創作らしい。

さて今回の事件は大きく分けて3段階に分けられる。

まずは劇場で上演されていた人形文楽の最中に出演者が襲われ、もしくは殺される事件。
一方が毒を呑まされ、その騒ぎの間隙を縫って何者かが櫓上の老婆に近づき、背中から刺殺する。

もう1つは2年前に起きた悪魔崇拝者岩崎亮が何者かによって刺殺された事件。
死体発見者の妻麻里亜は3メートルを超す馬頭人身と人頭馬身の2種類の悪魔が現れ、神の白い手によって殺害されたというオカルティックな事件。

最後は瀬在丸紅子が巻き込まれた真夜中の人形博物館で起きた館長岩崎毅の毒殺事件と密室状態の病院に何者かによって喉を切られた麻里亜殺害未遂事件。

上に書いたように事件は3段階で起きるが、事件の種類は大きく2つに分かれる。
毒殺と刺殺。
毒殺は未遂も含めて岩崎麻里亜と岩崎毅の2人。刺殺は未遂も含めて岩崎亮と岩崎雅代と岩崎麻里亜の3人。
どちらの事件にも遭遇しているのが岩崎麻里亜でしかもいずれも未遂である。この辺がキーだと思われる。

しかし森ミステリのもはや定番ともいうべきか、本筋の殺人事件の真相には驚きがなく、むしろサブストーリーの謎やガジェットの真相の方に実は大きなサプライズがあるが、本書も例外ではなかった。

本書はタイトルにもあるように人形がモチーフとなっている。
世界中の人形を集めて展示している人形博物館にそこで上演されている人形を操って劇を行うばかりか演者自らが人形となって演じる乙女文楽なる伝統芸能。さらに著名な彫刻家が遺した千を超えるモナリザ人形と数々の人形が物語を彩る。
しかし人間こそが操られた人形ではないかと保呂草は最後に辿り着く。
誰かに操られているという意識は実は自らを苦難から解き放つのに最適の思い込みなのかもしれない。

さてこのVシリーズ、S&Mシリーズと違い、男女の恋のもつれ合いが前面に押し出されている。前シリーズでは西之園萌絵が准教授の犀川にアピールするものの、犀川が知らぬふりをしてさらりとかわす一方で、萌絵のピンチになると命を擲ってでも彼女を救おうとするギャップがファンには受けていたが、このシリーズでは主人公の瀬在丸紅子に離婚歴があり、その元夫林は愛知県警の刑事でダンディーな風貌で女性にもて、結婚中に部下の女性刑事と愛人関係にあったというドロドロとした愛憎劇が底流に含まれている。

かてて加えて本書の登場人物の岩崎家も乙女文楽の創始者岩崎雅代の夫の家族と彼女が愛人だった彫刻家江尻駿火との間に生まれた子供たちの家族とが混在している奇妙な関係性がある。つまり通常の家族の形とは違ういびつな関係の人々が物語を形成しているのだ。

前作のシリーズを踏襲しているのは惚れやすい香具山紫子と保呂草潤平との関係だろうか?
保呂草に恋心抱く紫子が冗談交じりでモーションをかけるのに対し、保呂草は常にクールに切り返すが、相手にしないわけではない。そして保呂草はどこか瀬在丸紅子を気にしているといった奇妙な三角関係にある。
女装癖のある小鳥遊練無はそれらの関係の中ではニュートラルな位置にあり、紫子のグチ相手となってこの奇妙な4人の関係の緩衝役といったところだろうか。

しかしどこか浮世離れしたシングルマザー瀬在丸紅子の特異なキャラクターに、謎めいた探偵保呂草潤平に紅子の元夫で刑事の林とどこか善人とは云いきれない怪しい魅力に満ちた登場人物が主役であることで実際何が起こるか解らないミステリアスな雰囲気に満ちている。
それを中和するのが小鳥遊練無と香具山紫子のコミカルな2人。実に面白いバランスで成り立っている。

あらゆる意味で先行きが興味津々なこのシリーズ。次作も非常に愉しみだ。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人形式モナリザの感想

今作は人形がテーマ。犯人の目星は簡単につきやすいが、ハウダニットから導かれるフーダニットは美しい。なによりも、メインの事件とは別の仕掛けに驚かされました。ラストの一行では思わず鳥肌…

ほっと
2XKXV6EI
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人形式モナリザの感想

シリーズ第2弾!衝撃のラスト!綾辻さんの人形館をちょっと思い出した。

ジャム
RXFFIEA1
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

Vシリーズの第2作目

黒猫の三角ではイマイチ把握できなかったメインの登場人物たちの輪郭が分かってきた。S&Mシリーズのイメージが強くVシリーズになれるには時間がかかりそうだと思ったがほっとした。今回のトリックは分かりやすかった。なんとなく犯人も推測することができる。が、やはり最後の一言に驚きである。このセリフを言わせたいがために人形式モナリザが書かれたのではないかと思うほどだ。

izutti
N05IGXOE
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.26:
(4pt)

本屋さんに行くよりも早い

すぐに読みたかったので助かりました。
人形式モナリザ (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:人形式モナリザ (講談社ノベルス)より
4061820923
No.25:
(2pt)

汚れがひどい

表面から見てもわかる汚れが多い
これは可レベルの商品だと思う
人形式モナリザ (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:人形式モナリザ (講談社ノベルス)より
4061820923
No.24:
(4pt)

シリーズものを再定義??

この世に存在する事象を表面的に捉えがちなのが人間の性だと思います。それに対して、森さんは自身の作品全般を通し、あらゆる角度からの再確認、固定概念の破壊など、『批判力』を読者に説いている(そんな厚かましいものではないですが)ような気がするのです。そんな森作品の中でもこのvシリーズではシリーズものの定石をひっくり返す、というようなテーマを掲げているのではないかと、一作目、二作目を読んだ若者の頭を目一杯回転させた想像を書かせてもらいました。
もちろん、面白くないわけがありません。
人形式モナリザ (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:人形式モナリザ (講談社ノベルス)より
4061820923
No.23:
(4pt)

万人受けは全くしない

保呂草さんファンなのでVシリーズは好きなのですが、10年以上前に読んだ時は理解できず消化不良でした。久しぶりに読み返したら、すっと落ちてきました。森博嗣氏ですから、全部は腑に落ちないのですが、なぜか惹かれる作品です。、
人形式モナリザ (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:人形式モナリザ (講談社ノベルス)より
4061820923
No.22:
(4pt)
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Vシリーズ2作目

森氏のVシリーズの2作目で、シリーズ一作目がいきなり叙述トリック系の変則的な作品であったのに対して、本作はオーソドックスな本格ものとなっている。 いわゆる衆人監視下の不可能殺人トリックで一種のアリバイトリックものである。 トリック自体はいつものごとく特にどうってことないトリックであるが、更にモナリザの人形の秘密と登場する旧家の人間関係を含めたメインストーリーはなかなか読ませるものである。
人形式モナリザ (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:人形式モナリザ (講談社ノベルス)より
4061820923



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