幻惑の死と使途



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初公開日(参考)1997年10月
分類

長編小説

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幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫)

2000年11月15日 幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫)

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.25pt

幻惑の死と使途の総合評価:7.79/10点レビュー 38件。Bランク


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全8件 1~8 1/1ページ
No.8:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

奇数章である意味は?

S&Mシリーズ後期の始まりと云える本書は実に変わった趣向が施されている。それは奇数章しか存在しないのだ。
では偶数章はどこへ行ったのかと云うと、それは次作『夏のレプリカ』で書かれる。それは冒頭のみ登場する西之園萌絵の高校時代の友人、簑沢杜萌の身に起こった事件だ。
つまり本書と次作は2作で1つの大きな物語を語っていると云えるだろう。

このような趣向はアメリカの海外ドラマで別のシリーズのキャラクターが登場し、各々の作品の話に影響を及ぼす、いわゆるクロスオーヴァーという趣向に実に似ているが、読後の今は次に語られる事件がさほど本作には絡んでいないように感じたので、その是非は次作を読んでからにしたい。

さて本書ではまたもや密室殺人が扱われているが、それまでのシリーズ作品と違い、鍵の掛けられた状態での密室ではなく、衆人環視の中でマジシャンが殺される、いわば開かれた密室である。

本書で提示される謎は4つ。
先述した衆人環視の中での有里匠幻というマジシャンが何者かによって背中にナイフを突き立てられ絶命する事件。

そしてその匠幻の葬式で霊柩車に乗せられた棺から忽然と匠幻の死体が消えうせる謎。

さらに匠幻のトリック製作を担っていた工場の社長菊池泰彦の死。

そして最後は有里匠幻の弟子の1人、有里ミカルが爆破解体されるビルから脱出するマジックで死体となって発見される事件。

4つの謎に3人の死とミステリとしてはこの上もない充実ぶりだ。

そんな陰惨且つ幻想的な殺人事件の犯人は実に意外な人物だった。

そしていつも思うのはこのシリーズの事件解決に至るまでの時間が実に長いことだ。
今回のマジシャン有本匠幻が衆人環視の中で殺害される事件が起きるのが8月の第1日曜であり、事件解決は9月の第2土曜日以降である。つまり最低1か月半は経っているのだ。
これは本書の探偵役である犀川創平は事件解決に積極的でないことに起因するだろう。彼の関心は自分の研究題材であり、そして西之園萌絵であり、決して事件の謎ではない。彼が事件に向き合うのは事件に積極的に関わる萌絵に危機が訪れた時だ。彼は望まざる形で事件に関わり、そして誰よりもその真実をいち早く見抜くのだ。しかし彼の関心が事件にないために事件解決まで、いや西之園萌絵が事件の真相に肉迫するまで解決されないのだ。

そして事件のエピソードには萌絵の大学生活に纏わるイベントが盛り込まれており、今回は大学院受験の真っ最中である。この辺は大学生活を経験した者には案外ノスタルジイを感じるのかもしれないが、大学生活を知らない者や萌絵自身に関心のない読者にとっては全く以て「それで?」と呟いてしまうエピソードではある。

そして色恋沙汰は西之園萌絵と犀川創平の関係だけではない。サブキャラクターである院生の浜中深志にもとうとう我が世の春が訪れる。彼に恋人らしき存在が出来る村瀬紘子という同じN大学の文学部の1年生が彼と付き合うことになる。

そして愛知県警の若手刑事たちで西之園萌絵と定期会合を行う<TMコネクション>なるファンクラブめいたサークルも出来るに至って、ますます西之園萌絵に嫌悪感が増してしまうのは私だけだろうか。

さて前作『封印再度』に続いてまたもやタイトルで唸らされてしまった。
ストーリーとタイトルがマッチするとこれほどまでにカタルシスを感じるのかと再認識した。後は本書で感じた違和感を次作で払拭されることを期待しよう。



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Tetchy
WHOKS60S
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

幻惑の死と使途の感想

主人公は嫌いじゃないのですが、萌絵がどうも好きになれない。
葬儀でのトリックなどは面白かったけど。。。

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マー君
S2HJR096
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(8pt)

幻惑の死と使途の感想

シリーズ六作目。
動的な萌と静的な犀川の師弟コンビは相変わらずで、二人の絡みをマンネリと称するべきか安定感が出てきたと称するべきか迷うところ。
マジックをからめたストーリーは飽きずに読むことができたし、次巻へ含みを持たせる構成など個人的にはシリーズ中でも上位の面白さ。

▼以下、ネタバレ感想

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ちんちろりん
NLFRSLFL
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(9pt)

幻惑の死と使途の感想

「人間はシンボルによって思考する」という考え方がすごく面白かったです。トリックも動機も納得で、S&Mシリーズの中ではかなり好きな作品です

ほっと
2XKXV6EI
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(7pt)

幻惑の死と使途の感想

マジックと森ミステリィの見事な融合!

ジャム
RXFFIEA1
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パズルのピースか

第六作目にして初の双璧をなす作品

目次を読んだとき、奇数章しかなかった事に疑問を持ったが、作中で納得!

ややこなれてきた感のあるコンビですが、トリック、ドンデン返し、動機は今までにない感じでした

次作に期待大!

DJANTI
V1E5CPIL
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(6pt)

幻惑の死と使途の感想

S&Mシリーズ第6弾のこの作品にはマジシャンが多く登場します。
マジックというものは、そもそもトリックの存在を前提としています。
トリックを仕掛ける側がトリックのプロな訳です。 超人です。
言ってみれば「何でもあり」
読者側は、凝りに凝った「物理トリック」が展開される事を容易に想像できるはずで、もはや反則技とも取れるトリックすら覚悟していました。
読書を進めながらも、恐らく後読感の悪い作品になるのではないかなと思っていたのですが、盲点をつかれたという感じです、やられました。
マジシャンをこういう風に使うのかと・・・作家の力量というか余裕すら感じました。

今作は、S&Mシリーズでは、(難しくないという意味で)読み易い作品ではないかと思います。
次作「夏のレプリカ」とは、時系列でパラレルに展開するお話になるので、同時期に読む事をお薦めします。


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梁山泊
MTNH2G0O
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

S&Mシリーズの第6作目

次巻の『夏のレプリカ』と対になっていて、発売日も一緒だったことを知ったのは『夏のレプリカ』を読み始めたときだった。何故この本には奇数章しかないのか、不思議に思いながら読んだ。仕方ないので『夏のレプリカ』を読んでから、交互に再読した。初めから交互に読むには集中力が必要かもしれない。

izutti
N05IGXOE
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