冷たい密室と博士たち



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初公開日(参考)1996年07月
分類

長編小説

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冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

1999年03月12日 冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。究極の森ミステリィ第2弾。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.71pt

冷たい密室と博士たちの総合評価:6.67/10点レビュー 75件。Cランク


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全14件 1~14 1/1ページ
No.14:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

やはり順番がギクシャクしているなぁ

『すべてがFになる』から始まる犀川教授と西之園萌絵コンビのS&Mシリーズ第2作の本書は実はこちらが最初に書かれた作品らしい。
その節は確かにあり、犀川と西之園萌絵の現状や家庭環境などがきちんと語られ、イントロダクションとなっている。一応ところどころに真賀田四季の事件のことが挟まれてはいるが、どうも話からは浮いた感じがしてしまう。

今回の事件は犀川の勤めるN大学で、親友で同僚でもある土木学科の喜多教授が所属する極地研で起きた密室殺人事件に挑むというもの。
1作目も密室ならば2作目も密室。しかもどちらも一種特殊な建物の中での殺人ということで、いわゆる館物に属するが、森氏の作品に出てくる建物は大学の特殊な実験のために建てられたという点で現実的であることだ。
1作目の感想にも述べたが、森氏自身が建築学科の教授でもあるため、出てくる建物が特異であっても奇抜さは感じない。建築基準法に則した建物であり、更には犀川の視点を通じて意匠についてのコメントもあり、リアルさを感じる。

事件は実にシンプルな密室殺人なのだが、シンプル故になかなか謎を解明できない。
しかし私には本書の謎がさほど魅力的には映らず、地味な殺人事件を嬉々として解決しようとする西之園萌絵の無邪気さに半ば呆れ、半ば怒りさえ覚えたりもし、萌絵が事件の秘密を暴こうと極地研に潜入した際に犯人と思しき人物によって襲われた時は逆に溜飲が下がる思いがしたものだ。

ただそんな強い負の感情によって引き起こされた事件は解決編で明かされる真相を読む限り、数学的な論理的整然さを伴っており、方程式を解いたような小奇麗さを感じる。
1つの部屋に入ったのは4人。残っていたのはそのうち2人。さて残りの2人はどうやって部屋から自然な形で出て行ったのでしょう。
そんな知的パズルの解を見せられた思いがした。

ところでこの前に読んだ『氷菓』の折木といい、本書の犀川といい、事件の渦中にいながらも積極的に謎解きに関与しないのが昨今の名探偵の姿勢らしい。
確かにゆとり世代―これらの作品の登場人物の年齢よりはかなり下がるが―と呼ばれる最近の若者の妙に悟りきった考え方やあまり力を入れずに額に汗かくことを厭う緩さに共通する物があるように感じた。

このドライな感覚、つまり事件の渦中にいながらもどこか他人事のように冷めた視線で物事を見つめる視線は確かに名探偵の必要な要素ではあるが、大学教授である犀川はあまりにリアルすぎて探偵役としてなかなか素直に受け入れられないきらいがある。やはり本格ミステリの名探偵は浮世離れしたエキセントリックさが必要ということか。

正直2作を読んだ現段階ではなぜドラマ化されるまでこのシリーズが持て囃されるのかがまだ解らない。上に書いたように犀川のドライさ、西之園萌絵のお嬢様ゆえの他者のテリトリーに土足に上がり込むだけでなく、警察の本部長を務める叔父へ強引に協力を求めて捜査記録を拝借する厚顔無恥さはアラフォーになった今の私にはなんとも常識知らずとしか思えない。
しかし巷間数多溢れる本格ミステリの探偵とは元々そんな存在ではないかと一方で思う私もいる。

S&Mシリーズ全10作を読み終えた時にこのシリーズの真価が解るのかもしれない。
とにかく今結論を出すにはまだ早いのだろう。犀川と西之園萌絵にこれからどんなことが起き、そして彼らにどんな変化が訪れるのか、根気よく付き合っていこう。


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Tetchy
WHOKS60S
No.13:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

二作目のジンクスの典型のような凡作

日本ミステリ界に衝撃を与えた『すべてがFになる』の続編となるシリーズ第二作目ですが、はっきり言って凡作ですね。

舞台のインパクト、事件のインパクト、トリックのインパクト、犯人のインパクト。全てが大幅にスケールダウンしています。
話そのものが淡々としていて面白いと感じられず、もう途中から興味はただ一点「どんな密室トリックなんだ?」という部分だけになりましたが、それも前作の密室トリックに比べれば至って「普通」でした。

そのくせ犀川の「周囲が馬鹿ばっかで浮いてしまう天才の自分は可哀想」的な態度や、萌絵の「財力やコネを使って殺人事件に娯楽気分で首を突っ込む我侭お嬢様」という主人公コンビの好きになれないキャラだけは前作から健在、むしろパワーアップしているのがなんとも。

本来は前作よりこちらの方が先に出来ていた話らしいですが、それってようは編集側に続編を急かされ、プロットを練る時間も無く、作者自身満足の行く出来じゃなかったのでボツにしたネタを仕方なく引っ張ってきたような形じゃないのかと思ってしまいましたね。

マリオネットK
UIU36MHZ
No.12:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冷たい密室と博士たちの感想

ストレートに不可能状況での犯罪。これぞ正に本格推理です。謎が解かれた時、実行する事が出来たのは確かにその人物しかいない、と納得出来ました。シンプルながら、見事に破綻の無いトリック。でも、それだけなんですよね。物語の魅力を感じ無い展開、最後には取って付けた様な動機と、隠されていた人間関係。作者はパズラーとしては評価出来ますが、ストーリーテラーとしては物足りないかなぁ。まあ、実質的にはデビュー作らしいので、シリーズの今後にに期待します。主人公二人の関係がどうなるのか?には興味があるし。

なおひろ
R1UV05YV
No.11:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冷たい密室と博士たちの感想

犯行の動機が明かされた時、犯人に同情してしまった。 しかし、犯行の根底にあるのは人間のプライドであった。人間にとってプライドは大事だと思うが、プライドに縛られると争いの種になり、また、冷静な判断も失われたりと、必ずしも良いことばかりとは言えないと思う。 プライドとどう向き合うべきか考えさせられてしまう。

松千代
5ZZMYCZT
No.10:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冷たい密室と博士たちの感想

森博嗣の真の処女作にしてS&Mシリーズ2作目。端正なロジックと密室トリックが合さった佳作。暗号の使われ方も効果的だった。

水生
89I2I7TQ
No.9:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冷たい密室と博士たちの感想

前作ほどぶっ飛んだトリックではありませんが、密室も納得で楽しめました。
責任と責任感の違いの話が面白かったです。

ほっと
2XKXV6EI
No.8:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

冷たい密室と博士たちの感想

物語の主人公が理系の助教授と学生というコンビのため、周りいる教授や研究者といった人間も必然的に多く登場しますが、作者自身がそうだからでしょうか、一般人とはどこかズレた価値観を持つ学者という人種を、上手く描いていると思います。

前作「すべてがFになる」と比べると衝撃度が欠けるのは否めませんが、それなりには楽しめました。

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ちんちろりん
NLFRSLFL
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

冷たい密室と博士たちの感想

森博嗣、事実上の処女作!鋭利な論理と密室トリックが光る傑作!

ジャム
RXFFIEA1
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(5pt)

冷たい密室と博士たちの感想

すべてがFになるほどの衝撃はなかった(´д`)

みい
XL0AKYF3
No.5:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

冷たい密室と博士たちの感想

シリーズ第二弾

ようやく各キャラクターのキャラも確固たるものになり、物語に彩りをもたせる事が出来てると思います。

個人的には、<責任>と<責任感>の解釈の仕方がグッときました

DJANTI
V1E5CPIL
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

冷たい密室と博士たちの感想

前作に引き続いてやはり登場人物が魅力的でした
密室のトリックも結構なるほどと思えたので
「F」ほどではないにしろ良作ではあると思います
しかし、時々文章が読みづらくなったりするので
(私の読解力が低いせいかも)そこは個人的にマイナスポイント
全体的にはよかった方なので次作を早く読みたいと思います(笑)

LN
XL1SRHRZ
No.3:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

冷たい密室と博士たちの感想

S&Mシリーズ第2弾。
ただ、この作品は「F」の後に読むと(普通そうだが・・・)少々肩透かしを食らってしまう作品ですね。


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梁山泊
MTNH2G0O
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(2pt)

大学の事がわかる

大学の生活感がたくさん出てきたのが面白かったです。犀川先生の授業は難しそう。
肝心の謎や密室は面白くなかった。シリーズで面白いと言うので頑張って読んだ。
犀川先生と萌絵のラブコメ小説と感じた。

おでこ
TQNSF8KY
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

S&Mシリーズの第2作目

前作に比べると若干地味な印象を受ける本作。しかしながら人物に深みが出てきている。犀川と喜多の今後の関係も楽しみだ。

izutti
N05IGXOE
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