ゴールデンウィークの行楽地で、手品が趣味のチンピラ・大二郎が、大観覧車をジャックした。

千年の時を超え、現代に生きる源義経が、自らの怒涛の生涯を語り出す。

日々の生活の中でたまった鬱を、日々の生活の中でいかに散ずるか。 「物」を買い、使い、また買い、使う。

恋のおまじないに囚われた女子高生の物語『恋煩い』、絶海の孤島にある子供たちの楽園の物語『妖精の学校』、孤独な詐欺師と女性をつなぐケータイの物語『嘘つき紳士』、怪物に石にされた幼なじみを愛し続ける少年の物語『終の童話』、七夕の夜空から星座を一つ消した男の子女

遠い遠い未来でいい。 あの人に出会えるなら、 いつまでだって待っていられるーー。

小学五年生の高見森は、父親の転勤のため北九州に引っ越すことになった。

原子炉の爆発がきっかけで、双子の姉妹・華織と紗織は別々の家に預けられた。

女子中学生・小林冬子。苫小牧から船に乗り、行き着いた先は見知らぬ孤島。

「奇跡は起こるよ」 夜空を見上げると一面の花。地面には屍体の山。

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。

記憶喪失の「僕」と島を捨てた昭光の、行くあてのない逃避行。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。

死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て眩いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。

中途半端にリアルなウサギのぬいぐるみラビラビは、 大事な香苗ちゃんを地球に残して宇宙へと旅立っていた。

臆病で生真面目だけど、十一歳のごく普通の少年・田之上翔太。

怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。

さらば猿渡。少年の飼い猫は、見る者に運命を知らせる眼を持つ。

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。

昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。

天下は豊臣から徳川へ。度重なる不運の末、あえなく伊賀を追い出され、京でぼんくらな日々を送る“ニート忍者”風太郎。

新入生の三重子が立ち上げた謎の部活〈総理大臣暗殺クラブ〉。メンバーは一風変わった者ばかり。

人類が衰退し、マシンが君臨する未来。食糧を盗んで逃げる途中、僕は美しい女性型アンドロイドと出会う。

僕の小説の中では もっとも本格ミステリー度が 高い自信作です。

頭部がない死体、胴体がない死体、右手がない死体…。遺体の一部が持ち去られる猟奇殺人事件が6件連続して発生した。

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

当たり屋、強請りはお手のもの。あくどい仕事で生計を立てる岡田と溝口。

中2の太刀川照音は、いじめられる苦しみを「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねた。

孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

首なし死体、密室、蘇る、死者、見立て殺人……。

江戸時代のこと――。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

海賊が跋扈する17世紀末。 海賊討伐の命を受けて出帆するも自ら海賊船へと姿を変えた「アドヴェンチャー・ギャレー」号。

世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。

〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。

「大きくなること、それは悲劇である」。

作家になるまでの道程から、昔好きだった女の子との話まで…。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らないものはないという。

書簡体形式を用いた独自の文体で読者を幻惑させる、唯一無二の怪奇探偵小説の名手・夢野久作。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

犯人は、13歳の少年だった。 娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。

夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。

驚異のミリオンセラー。 日本で一番愛される文庫ミステリ、待望の最新刊 静かにあたためてきた想い。

みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。

ハワイ帰りの飛行機事故。目が覚めると、そこはド田舎の村。

このごろ都にはやるもの。恋文、凡ちゃん、二人静。

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。