(短編集)
ノエル: a story of stories
- 奇跡 (159)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.50pt |
ノエル: a story of storiesの総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全2件 1~2 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
書籍として、非常に感想の書きにくい作品。全体としてはよく出来ている。文学作品として読むのであれば秀作である。ただし、道尾作品として読んだ場合には期待から外れる。作品形態は連作短篇集。3篇とエピローグで構成され、各篇にはそれぞれの登場人物の現在と過去の物語とあとひとつずつ絵本の物語が入り混じりながら進んでいいくなかで、またそれぞれを繋がせ最期に収束させる複雑な形式を取り入れいているのだが、いつものシニカルさやパンチは全く鳴りを潜め、ん~いい人になりたいのか?普通の作家に落ちぶれか?と個人的にはガッカリである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これはミステリとして読むべきものではないです。 | ||||
| ||||
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
童話と現実の話が、交互に続く、物語に、人が生きる意味を読み続けていくと静かに問いかけてくる、傑作 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
趣味で物語を書いてる自分は、いいことを聞いた気持ちになった。 現実とお話の行き来に違和感がないし、絵本のお話のときは字体も変わるので、読みにくさは感じなかった。 話はトントン進まないけど、読み終えたらほとんどの登場人物たちに愛着が沸いた。 幼い頃や思春期の頃の気持ちを、優しく受け入れてくれる感じがした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「光の箱」、「暗がりの子供」及び「物語の夕暮れ」の3つの中編から構成される<童話(読み聞かせ)>をモチーフとした連作中編集。三編は卯月圭介という名の童話作家を通して細い線で繋がっている。本作の「epilogue」でこの三編の繋がりが強調されるが、これは作者の書き方次第でどうとでもなる事なので、帯にある様な「驚異的技巧」という印象とは程遠い。なお、各編は<地の文>と<童話>(必ずしも卯月圭介作とは限らない)とが混在しており、<童話>の方に作者の主張が込められている場合が多い点が特徴でもある。 三編を通じて作者が訴えている点は、人生は気持ちの持ち方次第で道を開き得る事、例え自分自身の人生が他人の役に立っていないと思っていても、何かしらの縁で充分他人の役に立っている(から生きて行く価値がある)事である。ごもっともではあるが、この種の"正論"を言うために、この様な全体構成にする必然性があったか否か相当に疑問である。感動が素直に伝わって来ないという恨みがある。副題の「a story of stories」は卯月圭介を含む孤独な登場人物達が孤独を癒すために次々と生み出した(妄想に近い)<童話>を纏めた物語という意味なのだろう。 例えば、クリスマス(ソング)をモチーフとした冒頭の「光の箱」は、上述の卯月圭介とかつての恋人との子供時代の回想と現在とを対比させた作品だが、<地の文>には面白みがない。一方、<童話>の中で、サンタがトナカイに言う「わし達が毎年配っているのは、名前がないもので、人々はこれを幸せとか、愛とか、喜びとか、思い出と呼ぶ」との言辞が印象的。非常に素直な心温まる言葉で、本作の意匠(作者(あるいは見知らぬ誰か)=幸せを運ぶサンタ)をそのまま表現している。全体構成などに凝らずに、もっと率直に言葉を連ねれば(いっそ、全体を<童話>にしてしまうという手もあったかと思う)、作者の意匠が良く伝わったかと思うと残念である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
・ 光の箱 童話作家の圭介。現在の世界と、圭介が書いた童話が入り交じりながら、物語は進行する。 圭介は、子供の頃貧乏を理由にいじめられていた。そんな中、同級生の弥生と出会い、一緒に一冊の絵本を作る。 2人は同じ高校に進学し、付き合うようになる。その高校で、圭介は夏美という生徒と友達になる。弥生と夏美は友達で、夏美と圭介が友達になったことも知っていたのだが、ある時、圭介を取られるのではないかという気持ちから、とんでもないことをしてしまう。そのことは、圭介と弥生だけの秘密になる。そして、弥生の側からの真実も語られる。 そして現在、2人は同窓会へと向かう。果たして、圭介と弥生の人生の行方は・・・ ・ 暗がりの子供 前作とつながっている。主人公の莉子が図書館から借りてきた絵本が、圭介と弥生が作った本だったのだ。 しかし莉子は、その本をバスの中に置いてきてしまう。そこで、ノートに自分で考えた続きの話を書いていくのだ。その物語の声は、莉子の考えを恐ろしい方向へと誘導するが、莉子はその内なる声に従ってしまうのか・・・? ・ 物語の夕暮れ 子供たちにボランティアで自分が作った話の読み聞かせをしている与沢さん。もうすぐ、それも辞める予定である。この話も、圭介とつながっている。与沢が生まれ育った家に、現在圭介が住んでいるのだ。現在の与沢と昔の思い出とが交互に描かれる。 与沢が住んでいるマンションのベランダで、彼はベランダの水滴に映る風景が、故郷の景色にそっくりなことを発見する。そして彼は、圭介に故郷の祭り囃子を電話で聞かせてくれるように頼む。ノスタルジーに浸る与沢。 そして、現実なのか作り話なのかはっきりしないまま、物語はフェードアウトしていく―。 最後にエピローグ。今までの物語がすべてつながり、納得できると共に、暖かみのあるエピローグである。 ショッキングな場面もあるが、全体としてはうまく3つのパートをつなげた長編ミステリーとなっている。物語の持つ力を十分に感じさせてくれる小説である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
3話の短編集。 主人公は、それぞれ異なる。 ただし、卯月圭介という童謡作家が、 主人公であったり脇役として登場する。 3話とも、とても物悲しい設定と展開である。 そこに、卯月が描いた童謡が織り込まれながら 物語は進んでいく。 そして、悲しい最後を迎えると思いきや、 一転、主人公が救われる内容である。 全編を覆う物悲しさが少なければ、 もっと安らかに読めたはずである。 ラストは、心温まる内容であって 本当に良かった。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 21件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|