怒り



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初公開日(参考)2014年01月
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長編小説

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怒り(上) (中公文庫)

2016年01月21日 怒り(上) (中公文庫)

若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。そして事件から一年後の夏―。房総の港町で働く槇洋平・愛子親子、大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、身元不詳の三人の男が現れた。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

怒りの総合評価:7.39/10点レビュー 208件。Aランク


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全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(10pt)

怒りの感想

本作は普通のミステリではない。殺人事件自体やその犯人像についてはあまり掘り下げず、登場人物たちの葛藤を描いている。本作のテーマは『信じること』になるのだろうか。この作品は良い意味で裏切ってくれた。

BOY
IM7XWAPW
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

悲しいなぁ・・・

読み終わり、悲しさがいつまでも残った。
ただ、悲しいと言っても、悲惨な悲しみではない。小さな希望が残された悲しみであり、わずかな灯が救いを残してくれた。
上下2巻のある程度ページ数の多い小説ではあるが、物語はテンポよく進み、特に下巻はあっという間に読み終えた。
複雑な人間の感情を思い知らされると同時に、一種の社会派小説として今の日本の抱える社会問題に一つの石を投げかける。
惜しむべきは、山神一也の生い立ち・内面・心理・動機などについては、やや希薄な描写で終わり、もう少し記述して欲しかった。(※作者の意図かもしれないが、、、)
最後に追伸だが、本書の冒頭は悲惨な惨殺現場で始まり、犯人は逃亡したままで捕まっていない。
と言っても、犯人探しのミステリー小説ではないことをお伝えしたい。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.6:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

怒りの感想

流石芥川賞作家の作品でした。ある猟奇的事件を引きがねに、登場人物たちの心に生れた小さな疑惑が、情という養分を吸いながら、緩く深く根をはり巡らせていく様を夢中になって読み進めました。あるものは純粋で、あるものは無垢で、あるものは正直であるが故に、自らの心に芽生えた疑惑に破滅させられてしまいます。なんとも切なくやるせない思いに苛まれました。
憎むべきは彼らの心を壊したサイコパスの所業ですが、これについては理由は語られてはいません。作者は「怒り」が産み出す仕業として人間の脆さを描くことに集約し際立たすことで、「怒り」の本質を突きつけようとしたのでしょうか。私の勝手なる解釈です。
読みやすい文体、引き込まれるエピソード、形の異なる愛のすがた、丁寧に描かれた心の機微…。オススメできる一冊です。

はつえ
L7BVQMDY
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

怒りの感想

吉田修一を読むのは『悪人』以来2回目です
殺人事件の謎解きよりも、人を信じることの難しさ、信じられなかった愚かさについて面白く読みました
揺れ動く登場人物の心理描写に引き込まれ、一気に上下巻を読んでしまいました

のぶくん
UIM2AM2N
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

怒りの感想

この作者の作品は「悪人」に次いで2作目。
「悪人」もそうだったのですが、この作品もどこか淡々と物語が進みます。
表面に露見する事こそないのですが、登場人物の内面にグツグツと煮えたぎっているような感情をすごく上手く表現できる方だなと思いました。
ですから読後しばらくかなりその余韻に浸れますし、印象にもずーっと残っているって感じの作品です。
こういう作品を読ませてくれる作家さんってそういないように思いますね。

凶悪殺人犯が逃亡中で日々報道される中、異なる3地点に全く無関係で前歴不詳の3人の男を登場させ、そんな彼らと関わる人々を描いた物語です。
それぞれの場所で、ただ人に言えない過去を持つというだけで、周りの人間達とも何の問題もなく過ごせている3人。
「もしかしたらこの人・・・」という思いから破綻していく人間関係。
「人を疑う」事に対する覚悟やその重さ責任、そういうものを表現したかったのでしょうね。
私には犯人の「怒り」の理由が結局分からなかったのですが、簡単じゃないというか難しいというか、こういうのも読後の余韻に浸れていいですね。

梁山泊
MTNH2G0O
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

人と人とのつながり

それぞれ異なった三つの人間劇に心を打たれました。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

怒りの感想

著者初読み。ミステリー要素は薄く、社会派ヒューマンドラマでした。刑事の恋人含めて、4人の不審人物が現れます。それぞれ、信じたいけれど信じきれない、切なく、哀しい関係が続きます。冒頭の殺人事件の犯人は誰なのか?他の人達にはハッピーエンドは待っているのか?そして「怒」の文字が残された理由は、タイトル「怒り」の意味は?様々な謎に引っ張られてラストまで一気に読みました。皆さんどう感じるんでしょうか?、私は重いテーマの割に凄く楽しめて、面白かったです。ラストはしばらく余韻に浸りました。おススメしたい作品です。

なおひろ
R1UV05YV
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

人を信じることの難しさ

吉田修一の最新作。単なる犯罪小説を超えた、読み応えのある人間ドラマである。
八王子郊外の新興住宅地で夫婦が惨殺された事件から一年、犯人は特定されていたが未だ所在不明のため、捜査本部は未解決事件を特集するテレビ番組に情報を提供して写真を公開し、集まった情報を一つ一つ潰すという地道な捜査に取り組んでいた、というのが、ストーリーの本筋。それに絡めて展開されるのが、外房の港町で暮らす父と発達障害の娘の親子、東京で自由を謳歌しているゲイのエリートサラリーマン、母親と二人で福岡から夜逃げして沖縄の離島に流れ着いた女子高校生、という三組の人間が出会う愛情と信頼を巡る三つのドラマである。
三組それぞれに前歴不詳の男が出現し、三組それぞれが「逃亡中の男ではないか?」という疑惑を持ちながら、それを否定したい気持ちも強く、苦悩する。また、捜査本部の刑事も、付き合っている女性の過去が分からないことに悩んでいた。
家族であれ、恋人であれ、ほんの小さな疑惑が生まれたとき、人を信じきることは極めて難しくなる。それでも、人は人を信じなくては生きていけない。「悪人」が気に入った人には絶対オススメだ。

iisan
927253Y1
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