笑わない数学者



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初公開日(参考)1996年09月
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長編小説

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笑わない数学者―MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)

1999年07月15日 笑わない数学者―MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され…。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.55pt

笑わない数学者の総合評価:7.56/10点レビュー 78件。Bランク


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全11件 1~11 1/1ページ
No.11:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

タイトルの意味を深く考えろ!

S&Mシリーズ3作目の本書の舞台は三ツ星館なるオリオン座の3つ星を模した館が舞台。そして犀川と西之園萌絵が相手をするのは館の主である天才数学者天王寺翔蔵。
実質2作目である本書でいきなりエキゾチックな人物が登場する。

今回の事件の謎は大きく分けて4つある。

まずは天才数学者天王寺翔蔵が仕掛けた高さ5mものある巨大なオリオン像の消失トリックの謎。

そして鍵の掛かった館の外で亡くなっていた天王寺律子の死の謎となぜか律子の部屋で密室状態で死んでいた彼女の息子俊一の死の謎。

そしてもう1つは12年前にオリオン像が消失した翌日に亡くなった小説家で翔蔵の息子である宗太郎の死の謎だ。

それらの謎にはそれぞれ怪しげな事象が散りばめられている。

現代の事件では使用人の鈴木夫婦の一人息子昇のバイクが何者かによって盗まれていること。

過去の事件では宗太郎が亡くなった日に使用人の鈴木彰もまた行方知れずになっていること。

そして使用人の鈴木君枝は過去オリオン像がもう一度消失すると誰かが死ぬと云う手紙を受け取っていた事。

そして物語が進むごとに更なる意外な事実が判明してくる。

とまあ、このシリーズはミステリの定型を見事に擬えている。
奇妙な館に特異な人物、もしくは特殊な実験室があり、そこで起きる密室殺人。事件に関係する人物たちの尋問と隠された過去の因縁や事件が明かされる。さらには謎の真相に貪欲な西之園萌絵は好奇心を抑えられず、犀川の目の届かない所で冒険に挑み、危難に遭う。

本書を読んでいるとアーロン・エルキンズのギデオン・オリヴァーシリーズを読んでいるような錯覚を覚える。それほどこの両者の物語構成は似ている。それはまさに数学の証明問題を解くが如く、ミステリのセオリーをなぞっているかのように見える。

そして肝心のオリオン像消失はまさかと思ったが、そのまさかの真相だった。

しかし最大の謎は天才数学者天王寺翔蔵そのものかもしれない。十年もの間地下室の自室に閉じこもったまま、数学の研究に日々を費やしており、他者には何の関心も持たずに生活している。

本書はその後に繋がるデビュー作で実質的には4作目となる『すべてはFになる』への萌芽が見られる。
山奥に建てられた三ツ星館という特異な館にどこか奇妙な雰囲気の拭えない怪しい人々、そして何よりも天才数学者天王寺翔蔵は天才科学者真賀田四季のプロトタイプのように見える。特に最後現れる子供と戯れる謎の老人は事件後の真賀田四季の生存を髣髴させるエピローグではないか。

本書の中で特に印象的だった言葉がある。

人類史上最大のトリック……?
(それは、人々に神がいると信じさせたことだ)

このあまりに鮮烈な2行は見えない物を見ようとし、謎に翻弄される本書の登場人物に対して見えない物を信じ、縋る人々の存在とは非常に対照的だ。

内と外、見える物と見えざる物。本書はその対立する2つの項を行き来する人間の愚かさを描いた作品か。
そして真理を見抜く者は目で見た物を信じない。
我々が見ているのは現か幻か。
なんだ、本書は実は江戸川乱歩に捧げた書だったのか!


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Tetchy
WHOKS60S
No.10:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
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数学者には解けなくてもミステリファンにはすぐ解ける問題

『S&Mシリーズ』の三作目。
前作の『冷たい密室と博士たち』が第一作の『すべてがFになる』に比べて、ストーリー、キャラクター、舞台、トリックの「すべてがショボくなる」で正直ガッカリさせられたのですが、今回は奇人が住まう、奇妙な館で、奇怪な殺人事件が起こるという私好みのストーリーで、天才数学者のキャラクターやそれに伴う禅問答的な会話(数学的な定義で持って話す本人的にはむしろ禅問答や哲学的なものとは対極的なつもりなのでしょうが)も面白い作品でした。

ただ他の方のレビューにもあるとおり、肝心のトリックがミステリを多く読んでいる人ならすぐにわかってしまうようなもので、私も館の見取り図と冒頭のやり取りを見た時点で殺人すら起こる前にすぐ見当がついてしまったため、さも超難問のように煽られているのに滑稽さがぬぐえませんでした。

まぁ今回は犀川や萌絵より自分の方が頭が良かったぞ!と優越感に浸れたのでよしとしましょう。
(ちなみに作中に出てくる数学の問題は一つも解けませんでした)

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.9:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
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笑わない数学者の感想

森博嗣さんの小説で最初に読みました。森さんの小説では一番好きです。
全てがFになるでデビューしたそうですが、書いたのはこちらが先のようです。
だから荒削りなところがあるのでしょうか、でもそういったところまで込みで好きな作品です。この小説を記憶に残し、特徴づける何か独特の雰囲気があります。
登場人物に数学者がいて、それがいい雰囲気だしています。

本作の途中で、数学の問題が出てきます。殺人の方と違って難しいです。とっかかりはつかめたのですが、最後までたどり着く前に力尽きました・・・

殺人のトリックの方は単純で簡単で、困ったことに殺人が起こる前にトリックに気付いてしまいました・・・・
そのこと自体は、本作の価値を下げる気がしませんが。
本作は、最後まで明かされない一つの重大な謎が残ってしまいます。
それは読んでのお楽しみ・・・

absinthe
BZLMTCHK
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笑わない数学者の感想

シリーズ三作目です。
トリックは作中に示されるヒントが多く、前二作と比べるといくらか易しい印象を受けました。
この人の閃きや思考を表現する文章は巧みですね、独特の感性が感じられて好きです。

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ちんちろりん
NLFRSLFL
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(9pt)

笑わない数学者の感想

消えたオリオン象、そしてその裏に隠された逆トリック!森作品で唯一再読した傑作!

ジャム
RXFFIEA1
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

笑わない数学者の感想

S&Mシリーズの三作目ということで読んでみましたがトリックはそんなに難解ではなかったと思います
ただ、この作品の登場人物達はキャラが立っているというか魅力的というか…その辺が見所でもあります
あと個人的に作中で出てくる独特の哲学がすごい好きです(笑)

LN
XL1SRHRZ
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(6pt)

笑わない数学者の感想

わかりやすいトリックでした。

みい
XL0AKYF3
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(4pt)

笑わない数学者の感想

シリーズ第三弾

前二作と比べキャラクターの心理描写が増え「理系」が少し薄れた印象で、犯人、トリックも難易度はやや低め

後半は犯人を「再確認」するために費やされました。

今回は「煙草には、時間を少しだけ呼び戻す効果がある。喫煙者の寿命が短いのは、そのプレイバックの時間のためだろう」に激しく共感した喫煙者の自分でした。

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DJANTI
V1E5CPIL
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笑わない数学者の感想

S&Mシリーズ3作目。(執筆順では2作目)
この作品における、殺人事件のトリック、及び犯人に関しては、他のレビュアーの方たちも書かれているように非常に容易で、
多くの方が比較的早くに気付かれたのではないかと思います。
ただこれだけでは「笑わない数学者」というタイトルの意味が全く不明です。


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梁山泊
MTNH2G0O
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トリックよりも数学が難しいです

推理小説は普段謎が分からないのに、この本は仕掛けが途中で分かっちゃった。それよりも途中に出てくる数学の問題の方が難しかった。
あと、『人類史上最大のトリック……? それは、人々に神がいると信じさせたことだ』
これは名言だと思った!!

おでこ
TQNSF8KY
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
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S&Mシリーズの第3作目

比較的トリックは分かりやすい。犯人も大体目星がつくだろう。本の中に散りばめられたヒントで答え合わせをしながら読み進めることをお勧めしたい。

izutti
N05IGXOE
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