四季 冬



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初公開日(参考)2004年03月
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長編小説

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四季 冬 (講談社文庫)

2006年12月15日 四季 冬 (講談社文庫)

「それでも、人は、類型の中に夢を見ることが可能です」四季はそう言った。生も死も、時間という概念をも自らの中で解体し再構築し、新たな価値を与える彼女。超然とありつづけながら、成熟する天才の内面を、ある殺人事件を通して描く。作者の一つの到達点であり新たな作品世界の入口ともなる、四部作完結編。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.75pt

四季 冬の総合評価:7.09/10点レビュー 43件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

森全作品の到達点か

四季シリーズ最終作。遥かな未来に向けての物語か。
本書はVシリーズとS&Mシリーズへの橋渡しとなった『秋』を経て、そこから未来の世界を描いた百年シリーズへと繋がっていくのが本書。

つまり百年シリーズの主人公サエバ・ミチルがいかにして生まれたか、そして彼(彼女?)が生まれることになった真野強矢による殺人事件の捜査の協力を真賀田四季が依頼されていたことが書かれている。

しかしとはいえ、私が粗筋を書いていないように、本書のストーリーはよく解らない。時代もいつの頃を描いているのかもよく解らない。
物語の構成はそれぞれのエピソードが断片的に語られ、シリーズ1作目の『春』同様、四季と其志雄の対話、四季の思弁的な述懐が続く。

そして真賀田四季の傍にはパトリシアというウォーカロンが既に存在しており、彼女の世話をしている。そのパトリシアも試作品ではなく、人と見分けがつかないアンドロイドとなっている。

また真賀田四季を狙う謎の組織も現れ、彼らの名前はイニシャルで書かれるのみ。

彼女にとって生きることとは病気であり、死こそが安らぎであるからだ。
彼女は云う。
「死を恐れている人はいません。死に至る生を畏れているのよ」と。
そして眠ることは心地よく、起こされることは不愉快、生まれてくる赤ちゃんは不快だから泣くのよ、と。彼女は彼らに安らぎを与えたに過ぎないのだ。

ウィキペディアによれば本書からこの後に書かれるGシリーズ、Xシリーズ、Wシリーズへと繋がっていくとのことだ。

つまり本書は一旦『秋』でそれまでのシリーズとの結び付きを語ったことでリセットされ、これからの物語のための序章というべき作品として位置づけられるようだ。

従って今まで本書までに刊行されてきた森作品を読んだ私でさえ、本書に描かれている内容は曖昧模糊としか理解できていない。
本書が刊行されて15年経った今だからこそ上に書いたシリーズへと繋がっていくことが解るのだが、刊行当初は読者は全く何を書いているのか戸惑いを覚えたことだろう、今の私のように。

真賀田四季が望んだ犀川創平との再会。

100歳を超える天才科学者久慈昌山。

これらが今後のシリーズのファクターとなり、徐々にまたその詳細が明らかになってくるのだろう。

冬は眠りの季節。
ほとんどの動物が冬眠に入り、春の訪れを待つ。本書もまた新たなシリーズの幕開けを待つ前の休憩といったことか。英題「Black Winter」は眠るための消灯を意味しているように私は思えた。
そして真賀田四季。『四季 春』で生を受けたこの天才はしかし以前のような無機質な天才ではなくなっている。いっぱいやらなくてはならないことがあるために人への関与・興味をほとんど持たなかった天才少女は娘を生み、外の世界に飛び出して自分で生活をしたことで感受性、母性が備わり、慈愛に満ちた表情を見せるようになっている。

頭の中の演算処理が上手く行っている時にしか笑わなかった彼女が人の死に可哀想と思い、花を見て綺麗と感じ、空を見て色が美しいと思うようになっている。

そして真賀田四季研究所で娘が死んだ時に腕を切断した際のことを語る四季は突然涙を流す。彼女にとって死んだ人はもはや物でしかないはずなのに、やはり心の奥底では娘の死を悼んでいたのだ。

犀川は四季に問う。「人間がお好きですか」と。
そして四季は「ええ……」と答える。綺麗な矛盾を備えているからと。
論理的であることを常に好む彼女が行き着いたのは愛すべき矛盾の存在。それこそが人だったのだ。

真賀田四季はまだその生命を、いや存在を残してまだまだ色々とやることがあるようだ。
但しその彼女は今までの彼女ではなく、人への興味を持ち、そして自らにその人格を取り込んで生きている。もはや時間を、空間をも超越し、終わりなき思弁を重ねる1人の類稀なる天才が神へとなるプロセスを描いたのがこのシリーズなのだ。
そしてそれはまだ途上に過ぎない。

但し解るのはそこまでだ。それは仕様がない。なぜなら私のような凡人には天才の考えることは解らないのだから。

今後のシリーズで本書で生れた数々の疑問が解かれていくのだろう。その時またこの作品に戻り、意味を理解する。
ある意味本書が全ての森作品が行き着く先なのかもしれない。

▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

四季 冬の感想

精密機械のよな四季博士の、弱い部分が表現された作品だと思います。
すべてが分かってしまうことに生きる意味を見失い、心の奥で、普通の人間のように泣いて笑って生きることを望んでいたのかもしれません。
本のほとんどが結論のない自問自答で、コアなファンはそこを評価するのかもしれませんが、ぼくにはちょっと・・・
気になる四季博士の今も、何かを暗示させるような終わり方で、ちょっと不完全燃焼。

Hidezo
GX0TU62Y
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

好き。


▼以下、ネタバレ感想

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AKAITOHMA
EM1N2AZO
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

四季 冬の感想

四季の記憶の展開と共に再生される四季の思考は、私には全て理解できないけど、綺麗で魅せられる。人間は、子供の頃に持っていた無限の可能性を、自身の経験により選択肢を絞り、問題を解決する。そうして、無限の自由を棄てて、不自由になることが楽だと本能的に知っているから。人間の能力とは問題を問うこと。四季はずっと子供だったのですね。

ほっと
2XKXV6EI
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.39:
(1pt)

結局読まずじまい、、、

ドラマのすべてがFになる、を見て、天才ってどんな感じなんだろう(あくまで作者の思う天才ですが)と思って買いましたが、、、結局読まずじまいになりました(・・;)わたしには◯リレオシリーズ(作者さんは違いますが!)くらいの(と言っても、、、ドラマしか見ていませんが!(・・;))軽めのミステリーがちょうどいいようです(・・;)
四季・冬 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・冬 (講談社ノベルス)より
4061823639
No.38:
(4pt)

満足

安くよい商品でよかったです
四季・冬 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・冬 (講談社ノベルス)より
4061823639
No.37:
(3pt)

ポエム・ポエマー・ポエムスト

ポエムに次ぐポエムで、かなりの速度で読了しました。
他の方で、他作品を読んであとからいろいろ繋がる、と書いてるのがあったのでそれに期待です。

ストーリーは時間や空間が歪んでますが、全部頭の中で行われてるお芝居、という解釈もできます。
(メタ的には、この小説群は森先生の頭の中なので、物語の意味さえ考えなければそれ自体は正しい?)
四季・冬 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・冬 (講談社ノベルス)より
4061823639
No.36:
(5pt)

シリーズを時系列で読み直していたが、本作だけは我慢できずに読む。

読後、よくわからないが、次のシリーズも読まなきゃいけないという事はわかった。描写が過去を映しどれが現実なのかわからなくなる
四季・冬 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・冬 (講談社ノベルス)より
4061823639
No.35:
(5pt)

初心者にはおすすめできない

初読時は正直、意味不明、ついていけない感が強かったのですが
百年シリーズ、Wシリーズを全部読んだ後にこれを読みかえすとパズルのピースがピタッとハマったような快感があります。
あまりに壮大なスケールで物語を紡ぐ森先生に脱帽。
このぶんだと、S&M、V、Gも全部読み返さにゃならんと途方にくれてます。
四季・冬 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:四季・冬 (講談社ノベルス)より
4061823639



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