すべては雨宿りから始まった。

真っ暗な穴のなかへ落ちてゆく夢を見た。青函トンネルを走る列車で目覚めた時、彼は自分自身を失っていた。

現役鍼灸師の著者が描く、心ほぐれる鍼灸ミステリー、第2弾です! 新米鍼灸師の真奈が勤める鷹野鍼灸院は、院長の鷹野が往療に出てばかりで不在が多いため、真奈がひとりで切り盛りしている。

落馬事故以来荒んだ日々を送る元花形騎手の円谷翔吾は、ある日、娘の願いを聞く。「ルプスデイに勝って」。

つつましく暮らす若い女性が殺害された。犯人は目撃されていたが、巧妙に身元を隠し正体を掴ませない。

日本で最大級の勢力を誇る暴力団組織・巽会のナンバー2が、 殺人集団「忍足チーム」によって暗殺される。

東京で生まれ育った私は、結婚を機に福岡や名古屋に移り住んだ。

職業医師として、年来、私は性的強迫観念が色濃く滲み出た情事の破局に関心を懐いている―本書の語り手、ピーター・クリーヴはそう語る。

カナダで療養を終え20年ぶりにロンドンに戻った私に忌わしい事件の記憶が甦る。

夏の日、姉妹は死体を見つけた。容疑者は、父親。

東京入管の難民調査官・如月玲奈は、後輩の高杉純と共に、日本に難民申請したクルド人・ムスタファの調査を行うことに。

メジャーリーグ黎明期のアメリカ。ジャッキーは女であることをかくして念願の野球選手となった。

「あんただ!あんたがそうだ!」浮浪者の薄汚れた手がアラン医師の手を握った。

釣りライター・湊涼助は、大学以来の友人、阿比留恒夫の誘いを受け、対馬・日掛川へヤマメ釣りに出かけた。

「もう一度、夢を見させてやる」 エンタメが禁止された世界で、一人の男が立ち上がった。

2014年、防衛省に“サイバー防衛隊”が設置された。

人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ルビ:ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(ルビ:さのあすと)。

お早う。

人は生きていくかぎり、過去に訣別を告げることは出来ない。

ザ・グロリアス東京ホテルのバー「バッカス」には、夜な夜な怪しげな紳士たちが集まってくる。

画家はなぜ殺された? 消えた大作と、特急「ワイドビューひだ」の謎! 十津川警部、美術ビジネスの闇に真実を追う! 日本三大曳山祭の一つ、飛騨高山祭。

高時給に惹かれ「悪霊退治」のバイトを始めた栞。

出世街道を外された総合商社部長の山崎鉄郎は、やけ酒を呷り泥酔。

東南アジアでもっとも成功した金融マネージャー北川が、シンガポールのホテルで転落死した。自殺か他殺か。

おそうじ上手は謎解き上手―― 読めば元気になれる大人気ミステリ〈清掃人探偵・キリコ〉シリーズ第5弾! キリコは、オフィスや学校、病院に派遣される清掃作業員。

ニコラス・理人・リューディガーは金髪碧眼の美青年。見た目は異国の王子様だが、中身は傲岸不遜な“魔女の専門家”だ。

衣川英美子は、愛する岡田紳一郎と心中をするため山形行きの列車に乗った。

陸地の大部分が水没した25世紀。

オウンドメディアで（2023年6月〜2024年6月）連載したものに加筆修正して単行本化したものです。

マルドゥック・シリーズ 10年ぶりのシリーズ最新作 『マルドゥック・スクランブル』から2年―― 自らの人生を取り戻したバロットは勉学の道に進み、ウフコックは新たなパートナーのロックらと事件解決の日々を送っていた。

優しさもせつなさも、生きるための大きな恵み。小さかったあの頃のピュアな思いを呼び起こす、大人のためのファンタジー集。

ベテラン警官が拳銃を奪われ、両腕を切られた姿で発見された。

男性医師が自宅マンションで死体で発見された。発見者は婚約者とその妹。

今日、僕は、脳だけになった。日本の脳研究の最前線を走る医師・本郷を襲った突然の自動車事故。

亡き親友の未亡人・清江とたった一度だけの肉体関係を持った真山。妻の康子は夫の部下、白川との不倫に走った。

私に結婚を申し込んだ男には、私より愛している女がいます。

サラブレッド誘拐!方法は?目的は?競馬界を舞台に交錯する、大学紛争での惨劇、日本中を震撼させたあの迷宮入り事件、さらにはIRAの影…。

「家を棄てる決心はつきましたか。ついたのなら今度の日曜日、朝の十時、東京駅で待っています」。

今日まで25五年かかった―。長野の農家に嫁いだ郁子は、結婚間もないころから抱いていた決意を実行した。

破滅こそ愛の証し苛烈な恋愛長篇 洋画壇のなかで男たちをカンバスにして自分の人生を描き続けた女がいた。

人生はあっという間と言うけれど、走馬灯に映し出される色とりどりの絵のごとく、たくさんの喜怒哀楽があり、これまで生きてきた年月は、実は長いのだと、このエッセイは教えてくれる。

石木律子は何事にも人並の商社員響介と一年前に結婚、姑の文枝と三人で暮していた。

歳月は、人を恋う心の炎を消してしまうのか、あるいは、さらに激しく燃えたたせるものなのか。

離婚直後に、ふと思い出した古いあじさいの絵。

その日まで恋はれてあるを知らざりし死のきはにのみ抱きける人―。

オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。

軽井沢にほど近い、別荘と住宅が混在する静かな森の一画。

人間兵器として育成された「メギド」という人格を併せ持つ根岸達也。

大学を卒業し、新聞記者になった霧島涼。しかし理不尽と堕落が蔓延する毎日に、涼は苛立ちを隠せない。

最強の傭兵集団“リベンジャーズ”が解散、リーダーの藤堂浩志が姿を消して半年。

暗殺集団“ヴォールク”を殱滅させるべく、傭兵・藤堂浩志は決死のチームで敵の本拠地があるモスクワを目指す。

中国での最新戦闘機の奪還作戦に際し行方不明となった傭兵・藤堂浩志。

兵庫県芦屋市にある、夜だけ営業の定食屋「ばんめし屋」。元イケメン俳優の海里もすっかり店に馴染み、美食について勉強中。

宇宙居留地ゴールデン・ルールで気ままに暮らしていたおれは、ある日見知らぬ男から人殺しを依頼された。

アイオワ州に未確認飛行物体が着陸した。その調査におもむいた捜査官六名は行方不明になってしまった。

首都を襲った天災から長い時が過ぎた。

警視庁捜査一課の警部・佐々木は、一人娘さくらが病気で余命半年と宣告されたため、警視庁を退職し二人で旅行に出た。

事件はカナダ北部の湖畔に臨む小さな町、マードックで起こった。

おれの目は新聞の事件記事に釘づけとなった。十年前に恋人だった女、ミランダの死が報じられていたのだ。

私の名前はレイチェル・アレグザンダー。私立探偵。

中学一年の史子は、生まれる前の記憶があると語る不思議な女の子シーちゃんと友達になる。

私立探偵テスは、怪しい古物商の男ケネディから偽の骨董を売りつけてきた相手を捜してほしいと依頼された。

人に擬態する異形・殺戮魔から人々を護る存在、《探偵》――駆け出しの探偵・冴木探流は、ある依頼を遂行中に殺戮魔と遭遇する。

ある日、暴漢に襲われた“ぼく”を救ってくれた風変りな人々。

吏塚高校の屋上で発見された、在校生の墜落死体。同じ頃、校内では名高い「吏塚の名探偵」が受けた、奇妙な依頼。

『人は水の中でも、空の向こうでも息苦しくて生きられない。大地を愛せ』それが現在に至るまで受け継がれた部族の教え。

ほかの肉体やアンドロイドに精神を移せるものの、その寿命が法律で定められている未来。

みなとみらい署暴対係係長諸橋と相棒の城島は、居酒屋で暴れた半グレたちを検挙する。

肥満漢の弁護士が持ち込む仕事は「わたし」の生命線だから、蹴るわけにはいかない。

「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。

デビュー後、編集部の要請で送られていた習作短篇3篇とデビュー当時の様子を友人に書き送った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。

誰かと生きるって、こんなにも孤独――。 長年連れ添った配偶者が、過去に大罪を犯していたら。

有力政治家を父に持つ友人の夢占いを行った日美子は、名前に「み」のつく人の死を予言する。

初めはよくある事件に思えた。まだ若い主婦の、突然の失踪。

サンフランシスコ、八月の日曜。

女友達と結託して、アルバニア人の金持に食らいつこうと、二人の車を追尾していたクレメント・マンセルは、進行を邪魔する車に怒って、運転していた黒人を射殺する。

〈私〉のライセンスが再交付された。とたんに父親捜しの依頼が舞い込んできた。

息子とふたり暮らしのアニーは、マフィア同士の殺人事件の裁判で陪審員を引き受けた。

元傭兵のボディガード、マックスは天を呪った。現場に響く突然の銃声、転がる死体。

ルームメイトから頼みを受けた丹崎惠が自殺した女子生徒の足跡を調べるうち、学内にカルトめいた集団があり、自殺した女性がそれに関わっていたらしいことを知る。

「我々は知りすぎているんです。お互いのこと、自分のことを知りすぎている。

人類が最初に移住に成功した太陽系外の星―通称、二番街。

犯罪を投稿し、その閲覧数や評価数に応じてレベルが上がる──現実を巻き込んだ恐ろしいゲーム「犯罪RPG」は東京の治安を強く悪化させていた。

エリザベスは、テッドの喚き声が忘れられなかった。

わたしのかつてのパートナー、エバハートが死んだ。自らの胸を撃ち抜いて。

本格的な推理とパズルと楽しい物語がいっしょに楽しめる、「パスワード」シリーズ。

フェイスはクズの烙印を押される貧しい家の娘。いつか認められたいと夢見ながら名家の青年グレイに想いを寄せていた。

デビュー作「二銭銅貨」、明智小五郎初登場の「D坂の殺人事件」、大正期の退屈と倦怠を犯罪に描いた「屋根裏の散歩者」、絢爛と恐怖の箱庭世界「パノラマ島綺譚」…。

裕福な毛皮商ルービンの美しい妻ナタリーは幼い子供たちと一緒に突然行方不明になった。

江戸川乱歩の没後50年を記念する傑作選、湊かなえ編の本書では挑戦的なミステリ作家・乱歩に焦点を当てる。