(短編集)
1950年のバックトス
- 野球 (93)
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23本を収める短編集。 寓話的というか、ショートショートのような味わいだ。内容はホラー、ミステリ、ほのぼのとさまざまで、著者の引き出しの多さを感じさせられた。落語調で書かれた「真夜中のダッフルコート」など、なかなかのものだ。 印象に残ったのは、「百物語」。いい話なのかと思ったら、最後に恐怖のどん底に突き落とされる。 それから「万華鏡」。こちらはホーかと思いきや、ほのぼのした結末。 こういう読者の予想を裏切るような展開が上手い。 | ||||
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北村薫さんの作品は、日常ミステリーの「円紫師匠」シリーズと「詩歌の待ち伏せ」シリーズしか読んでいなかったのですが、こういった「普通」の小説もいいですね。なかには叙情的すぎてよくわからないのもありますが、名品ぞろいです。 蛇足ですが、私のごとき関東の人間にとって、大阪の「茨木」も「イバラキ」と読むことがわかって、雑学もアップ。 | ||||
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超短編も含む23編を集めた短編集。 うーーーん、なんというか、いまいちぴんと来ません。『紙魚家崩壊』もそうだったが、全般的に奇妙な味に分類されるであろう短編が多いからか。 たぶん結局、個人的に、話が途中状態で宙ぶらりんでおわる(ようにみえる)話があまり好みでない、ということかも。 一方で、表題作の「1950年のバックトス」は面白かった。これはちゃんとしたお話なんですよね。応援の親たちの振る舞いがなんとも微笑ましい。謎の伏線も多数張ってある。舞台転換の直前までは、なんでそういう伏線なのかわからなかったのが、おばあちゃんの一言で一気に解けて納得する。よくできた短編ミステリなんですよね。しかも感動の挿話付き。北村薫らしい楽しい一品になっています。 他の作品とのギャップが大きくて、なんとなく消化不良な気分です。まあでも、表題作を読むためだけに買っても惜しくない、のも確かです。 | ||||
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「人生の時間を彩る23篇」とオビにあるとおり、北村薫さんが切り取ったさまざまなシーンが ちりばめられている。 もったいない、もったいないと思いつつも、読むのをやめられずページを繰った。 語り口もさまざまで、読み飽きない。 落語調のサゲがあり、ぞくっとくる恐怖があり、しみじみとした秘めた思いがあり、 駄洒落のオンパレードあり……。 北村薫さんの世界にどっぷりひたる幸せを堪能した。そうとしか言いようがない。 個人的には、私は、「凱旋」「ふっくらと」「小正月」「林檎の香」「ホタテステーキと鰻」のような しみじみとした話が好き。でもやっぱり、本のタイトルに採るだけあって、 「1950年のバックトス」がいちばん胸にしみた。時をへて巡り会う奇跡とでもいえようか。 切なくもあたたかい気持ちにさせられた珠玉の一篇。 | ||||
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二十三篇の、様々な内容の短編集。 表題作「1950年のバックトス」も読み応え十分ですが、「万華鏡」の出来は素晴らしいです。 「万華鏡」は、小説の登場人物に恋するという、ありそうな内容ですが、結末部分が秀逸で、 その余韻の味わいに、ゾクゾクとする感覚が湧き上がるのを、禁じ得ませんでした。 「恐怖映画」は、ある現実主義者の話ですが、示される現実主義とは、案外脆いものなのかも? あくまで、収録されている作品から受ける印象ですが。 「凱旋」も傑作です。 戦時中の、ある辞世の句を取り上げ、色々な角度から解釈を加える、深い内容の作品です。 それぞれの作品はごく短いのですが、その分、すっと物語に入り込む事が出来ます。 しかし、それぞれの作品には、「独特の」余韻があり、抜け出すのが容易ではありません。 それらは「温かい」余韻という言葉は適当ではなく、しかし、けっして殺伐とはしていません。 「独特の」余韻としか、表現しにくい、不思議な感覚です。 眼ではなく、心で読む、珠玉の二十三篇です。 | ||||
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