最終学年を迎えた「私」は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げていく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。

ある夏の夜、酔って遅く帰ってきた姉から、失恋の顛末を聞かされる。

帝都に忍び寄る不穏な足音。ルンペン、ブッポウソウ、ドッペルゲンガー…。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

人生の大切なことは、本とお酒に教わった―日々読み、日々飲み、本創りのために、好奇心を力に突き進む女性文芸編集者・小酒井都。

40歳目前、文芸誌の副編集長をしている“わたし”。

昭和初期の帝都を舞台に、令嬢と女性運転手が不思議に挑むベッキーさんシリーズ第二弾。

士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。

見合い話に苛立ち、後輩の若さがふと眩しい美也子の淡々とした日々に鳴り響く謎の電話。そして一年が過ぎて…「恋愛小説」。

9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父が挑むのは、出版界に秘められた《日常の謎》! □「応募してませんよ、わたしは」 新人賞最終選考に残った候補者からの思いがけない一言は?(夢の風車) □「実は、扱いに困っている手紙がありましてね」 あ

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。

若手編集者の岡部良介が担当する覆面作家こと新妻千秋の正体は、天国的な美貌を持つ可憐な大富豪のご令嬢。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

名作には、こんなにも尽きせぬ謎があったとは！ホームズの相棒ワトソンの知られざるミドルネーム。

19歳でデビューした覆面作家の正体は、大富豪のご令嬢・新妻千秋。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。

石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る―。

ミステリ作家にして名探偵エラリー・クイーンが出版社の招きで来日、公式日程をこなすかたわら、東京に発生していた幼児連続殺害事件に関心を持つ。

コーヒーの香りとともに蘇る、学生時代の思い出とほろ苦い暗号。いまは亡き夫が、俳句と和菓子に隠した想い。

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬（すく）い取り、その輝きを伝える7篇。

「あなたがどこかで生きているということが、ずっと私の支えだった──」。

子どもの頃に読んだ童話や昔ばなしに、スクリーンに映し出される奔馬の姿に、『吾輩は猫である』のなかの一文に――本格ミステリをこよなく愛する著者は、多岐に亘る読書や経験のなかから、鮮やかな手つきでミステリのきらめきを探りだす。

おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。

ミステリー作家・有栖川有栖が挑むまったく新しい大阪の怪談。

海辺の街に小部屋を借りて、潮騒の響く窓辺に寝椅子を引き寄せ横になり、訪れた女の話を聞く―さまざまな女が男に自分の体験を語り始める。

「頼子が死んだ」。

天国的な美貌を持つご令嬢・新妻千秋のもう一つの顔は、覆面作家。お嬢様の推理力が光るのは、小説の中だけじゃない。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺める「笑うな」など、ユニークな発想とブラックユーモアのショートショート集。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。

小説誌編集者・田川美希は本にまつわる謎にてんてこ舞いの日々だ。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

アポロンのように美しい少年、と噂される連続通り魔事件の容疑者。お笑い芸人志望の若者達の悲劇。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

驚異のミリオンセラー、ビブリオミステリ最新刊 ビブリア古書堂に迫る影。

「判決は、全員死刑。命をもって罪を償ってもらいます」 伊勢湾に浮かぶ、通称「海賊島」に招かれた10名の男女。

とあるきっかけで、同級生の本好き美少女エミールが気になって仕方がないユッキー。

お待たせしました! 史上最高に奇妙で美しい名探偵櫻子さん、ご帰還です! ばあやの故郷で、温泉郷のぬかびらに行く事にした櫻子さんと僕、正太郎。

ヴェネツィアは、今、輝く波に囲まれ、わたしの目の前にあります。沈んではいません。

太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。

「永原智です。はじめまして」。

日常の謎の名手・北村薫による自選集!表題作「遠い唇」のその後とは――? コーヒーの香りで思い出す学生時代。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

「山の民」に置き去られた赤ん坊。

ピアニストの道を挫折した高校生の岬は、司法試験をトップの成績で合格して司法修生となった。

鎌倉のとある高校に、豊富な蔵書を持ちながら、利用者が少なく廃止寸前の旧図書室があった。