優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。

聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、囚われの金髪の姫―ヴィクトリカは、混沌を求めている。

険しい山々に囲まれた聖マルグリット学園。

夏の息吹が満ち始める山間の学園の奥の奥。高い塔の上も、濃い緑に覆われていた。

新宿・職安前の託老所は、居場所のない老人たちを日中だけ預かる施設。そこでは入所者の首吊り自殺が立て続けに発生していた。

パリで拉致された恋人のファティを追って、有曾奈春樹は彼女の故郷アルジェリアへ向かった。

女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。

義侠とプライド道連れに舌先三寸詐欺稼業。騙したつもりが惚れられて、天下一品笑顔の愛嬌。

カメラマンを目指しメキシコを旅する香月哲夫は、ある夜暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。

東京高輪でおきた社長殺しの容疑で逮捕された古沢克彦は無実を叫びながら、獄中で自殺した。

昭和57年9月―東京・荒川の河川敷で、関東大震災直後に故なく虐殺された朝鮮人を慰霊するための遺骨発掘作業が行なわれた。

昭和二〇年春、噺家の信吉は、生活苦から、家族のために盗みの計画を立てる。

家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。

引きこもりの青年・白木悟史が、ある晩出会った老人はアルツハイマー病に苦しんでいた。

留守番をしていた認知症の老女が絞殺された。難航した捜査は、ひとりのホームレスへと行きつく。

船を沈没させては保険金をだまし取るプロのサギ師・岩内亮は、偶然にアメリカ軍の最新兵器を手に入れた。

雪の札幌。

東京近郊にある共同農場の農場長・尾関譲に、ベトナム人ロアンから電話があった。

トンネルを抜けると緑濃い山を背景に美しい里が現れた。浅茅が原だ。

きみが先祖から受け継いできたものの正体が知りたい―都内の小さなPR会社を経営する俵谷慎介のもとに、郷土史家を名乗る老人がふいに現れた。

若い女性と燃えあがるような情交を愉しむ。妻の体の奥底まで追求する。

真っ暗な穴のなかへ落ちてゆく夢を見た。青函トンネルを走る列車で目覚めた時、彼は自分自身を失っていた。

神山佐平は、やむなき事情から家中の者を斬り、無断で江戸へ帰ってきた。わずか二年前に仕官したばかりだった。

時は幕末。北但馬の農村で暮らす清吉は、病身の母と借金を抱えながらつましい暮らしを送っていた。

世界最大の秘密結社、フリーメイソン。

ある日、著名な作家のもとを妻が去った。作家はその後も成功を重ね、新しい恋愛も始めたが、当惑は止まない。

走行中の新幹線を転覆させる―大阪発東京行の“ひかり424号”のトイレから、時限爆弾と脅迫状が発見された。

市原の交通刑務所内で、受刑者石塚が殺され、同所内の宮崎が逃亡。遺体は奇妙にも“前へ倣え”の姿勢をとっていた。

西洋幽霊と日本の幽霊が連続して目撃された怪異。白装束を纏って剣を腹に突き立てていた英国人。

熊本県水潟市に発生した恐るべき「水潟病」。

第54回江戸川乱歩賞受賞作 乱歩賞史上、最もロマン溢れるミステリー! ドクターヘリの機長・槇村は、墜落した取材ヘリを救出。

これが格差社会の末路なのか!?貧困大国となった日本の、恐るべき高齢者排除計画―それぞれの理由を抱え、もがく人々に救いはあるのか。

沖縄から米海兵隊が撤退した。それは米国防総省が、たった一人のテロリストに屈服した瞬間だった。

「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子のもとを訪れた刑事が尋ねる。

鈴木珠世二十九歳、独身、元OL。

ランナーの道を断念して以来の全力疾走をした日、若い水道職人・達夫は、羽音とふしぎな声を聞く。

眼の壁に囲まれた密室―。衆人環視の中での殺人事件は、両国N大講堂で開催された全日本学生剣道大会の決勝戦で発生した。

夏の甲子園。

隣家に押し入り人質をとった犯人は、真琴に法外な要求をつきつける。心中してくれというのである。

遠く、近く、求めあう二つの魂。想いはきっと、時を超える。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

海辺の街に小部屋を借りて、潮騒の響く窓辺に寝椅子を引き寄せ横になり、訪れた女の話を聞く―さまざまな女が男に自分の体験を語り始める。

日常のふとした裂け目に入りこみ心が壊れていく女性、秘められた想いのたどり着く場所、ミステリの中に生きる人間たちの覚悟、生活の中に潜むささやかな謎を解きほぐす軽やかな推理、オトギ国を震撼させた「カチカチ山」の“おばあさん殺害事件”の真相とは?優美なたくらみに

野球が大好きな少女アリス。

小学校に不法投棄された使い捨て注射器で、子供がB型肝炎に感染した。

原発で起こった死亡事故。

宗教団体教祖の奇妙な誘拐事件が相次いで発生した。教祖たちは無事解放され、一様に何も覚えていない。

元自衛官・真田武男は首相の特命を受け、緊急事態に対応する調査官であり、“十支族”の末裔、芳賀恵理たちを守る存在でもある。

一風変わった家がある。戸口が見当たらず、あるのは格子の嵌った窓ばかりで無用の者の侵入を嫌っている。

なぜ、それが“物語・歴史”だったのだろうか―。

「アルキメデス」という不可解な言葉だけを残して、女子高生・美雪は絶命。

陰気で、友人も恋人もいない史代は、周囲からダメ教師のレッテルを貼られ敬遠されている。

ある晩、わたしは出会ってしまった。和バサミを持つ、いまわしき呪い女に…。

かつて、忽然と消息を絶った報和航空四〇二便YS‐11機が突如、羽田空港に帰還した。

警視庁捜査1課の吉敷竹史は、ふと入った画廊で作者のない“羽衣伝説”と題された彫金を目にした。

ピアノと日本語を教えている笹森恭子が、自宅のベランダで首吊り自殺をした。

進化し続ける天才、最強の新作!! ボスニア・ヘルツェゴヴィナで、心臓以外の臓器をすべて他の事物に入れ替えられる、凄惨な切り裂き事件が起きた! MMORPG(オンライン・ゲーム)の闇を御手洗潔が暴く! 中世クロアチアの自治都市、ドゥブロブニク。

御手洗潔の過去・現在 貫き流れる音楽 次々と壊される便器と美女。

完全な密室で発見された残虐な刺殺体。周囲のぬかるみに足跡も残さず消えた犯人。

ネス湖畔の寒村ティモシーで、突如として発生した凄惨な連続バラバラ殺人。

女優は腹を切り裂かれ、内臓を抜き取られ、かわりに石を詰め込まれた惨殺死体で発見された。

鎌倉の自宅で、異様な姿で死んでいる男が発見された。白いシーツを体にぐるぐる巻き、ヘルメットとゴム手袋という重装備。

「零崎一賊」―それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一族。

「零崎一賊」―それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一族。

『零崎一賊』―それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。

因習の村に伝わる奇妙な子守唄、その歌詞どおりの連続殺人劇が、通称八馬鹿村と呼ばれる山間の寒村に繰り広げられる。

今まで日本に現れたことのない変異型ウンカが富山県で異常発生した。

いつも他人のものばかり欲しがる幼なじみに悩まされ続けたOLが、最後に打った手は…?恋にも仕事にも疲れ果てた女性が、地下鉄で見かけた華やかなビジネスウーマンの後をつけ、見てしまった“素顔”とは…?天使なんかじゃない、等身大の女性たちが、ふとしたことから事件に

優しい夫に白い猫―満ち足りた生活は、夫の溺死によりピリオドが打たれる。

殺害された少女がまとっていたのは、ローティーンに人気のジュニアブランドだった。

被害者女性の特異な容貌から注目を浴びた轢き逃げ事件、痴漢の容疑をかけられた男の転落死、色呆け老人が飲んだ薬物入り缶コーヒー騒動―同じ地域で起こった三件の未解決事件には、ある人物の姿が見え隠れしていた。

人材派遣会社を営む紀ノ川由希子は42歳、独身。恋人には妻子がいる。

「みんな飛び下りて死んじゃった。なんでだろう？」中高一貫の女子校で、高三の生徒が屋上から墜落死した。

私に差し出されたのは「出口のない部屋」という題名の原稿。

自分に自信がなく、家柄だけが取り柄だった華美は、見合いでひとまわり年上の医師と結婚したが、夫には長年の愛人がいて、鬱々とする毎日だった。

駅ビルの書店で働く杏子のもとに、長野に住む元同僚・美保から手紙が届いた。

自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら、何故か冷たくあしらわれ…、文学賞の贈呈式では、当日、会場に受賞者が現れない…!?新人出版社営業部員の井辻くんは、個性的な面々に囲まれながら、波爛万丈の日々を奮闘中。

8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員一名殺害。午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。

関空にハイジャック機が着陸!厳戒態勢を嘲笑うかのようにハイジャック犯は日本政府に要求を突きつける。犯人はなにを狙うのか。

かつて天才ハッカーと謳われた“プロメテ”こと能條良明。

阪神大震災で祐一は両親を亡くした。何かを亡くすのは初めてではない。

両親を失った後も、愛猫と幼馴染に護られ逞しく生きる星玲子。初恋の思い出と祖父の遺産を巡る策謀が少女を翻弄する。

ある日突然、友人・魔作子を殺害し、それを天誅と言った正子。

J昇格目前、だけどクラブは問題が山積み、エースは何か悩んでるし、助っ人は警察につかまるし、サポーターの大旗は盗まれるし…ホペイロは、今日もトラブル解決に大奮闘。

1915年、辛亥革命から4年。革命政権は崩壊、軍閥は政敵を次次に暗殺し、政権を強奪した。

ごく普通の勤め人・高尾慎一が裁判員に選任された事件は、現職の美人衆議院議員による夫殺し。

日常に倦み、無気力に生きるグラフィックデザイナーの入栄暁子は、祖母の遺品から出てきた夭折の詩人の日記を、その孫・古楽器職人の寒川耿介に返すため、尋ねていく。

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。

【命が惜しかったら、演奏をミスするんだ】脅迫電話を片山刑事の妹晴美がうけてしまった！　殺人、自殺未遂、放火、地震、奇妙な脅迫…次々起こる難事件を片山、いやホームズはどうさばく？（山際淳司）

ある日、片山刑事のもとに中学時代の友人・畠沼が訪れた。彼はTV局に勤めるプロデューサー。

あるのどかな昼下がり、レストランで食事をしていた片山義太郎と晴美。

K大を受験する温水さゆりは、東京へと向かう夜行列車で水田智子と出会う。

あんな有名詩人との恋?考えられない!雪子は舞い上がっていた。

片山晴美の旧友・野上恵利は新人女優。次の舞台の主役に大抜擢され、晴美はお祝いの会を開いた。

美咲の兄が殺人容疑で逮捕された。

友人の元恋人が仕掛けた爆発物。犯人を追う内、事件は複雑に絡み始める。

箱が人を殺したって…?なにせ密室の中で殺人が起こって、そこには死体と箱しかなかったというのだ。

康男と茂は、小学生の時からのライバル同士。同じ中学、高校、大学へと進み、二人は常にトップの座を競い合ってきた。