背広の下の衝動



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    初公開日(参考)2004年11月
    分類

    長編小説

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    背広の下の衝動

    2004年11月13日 背広の下の衝動

    職場でも家庭でも疎外される私の“安息の場所”は?新堂冬樹が贈る最悪のホームドラマ。 (「BOOK」データベースより)




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    No.13:
    (3pt)

    卑屈で劣等感を持った男を描かせたら、新堂さんは一級品。

    新堂冬樹さんの本です。
    相変わらず「こういうの好きだろ?」的な、職人気質を感じる短編集でした。
    「邪」「団欒」「嫉」「部屋」という四編の短編がおさめられています。
    「邪」と書いて「よこしま」、「嫉」と書いて「ねたみ」とルビがふってあります。
    なんつーか「本気」と書いて「マジ」的な、ヤンキー臭のする、新堂さんらしい題名の付け方ですねぇ。
    「邪」は、さえないリーマンが発作的に自殺するまでの軌跡を描いています。
    「団欒」は、マスオさんの日常が描かれています。
    「嫉」は、美しい妻が、子供の家庭教師で来ているイケメンで筋肉質の大学生と浮気しているのでは?と妄想かました夫の話。
    「部屋」は、メンヘラな猟奇的な女が主人公の話。どちらかというと、詩的なイメージを羅列している感じの短編です。
    どれもが、下品な表現が使われていて「新堂さん、相変わらずやなぁ」と安定のクオリティです。
    卑屈で劣等感を持った男を描かせたら、新堂さんは一級品ですよねぇ。

    おもしろかったのは、「団欒」ですね。
    国民的アニメのサザエさんの、マスオさんが主人公なんですけど、
    マスオさんの心の闇が描かれています。
    マスオさんはワカメちゃんが実は苦手だとか、
    イクラちゃんに対して「どうして、喋れないのに言葉だけは聞き取れるんだ!?」(79㌻)とツッコんでみたり、
    フネに対しても「以前から思っていたことだけれど、ある意味、この女性が一番僕に冷たいのかもしれない」(93㌻)とか書かれていたり、
    かなりマスオさんのことを掘り下げている感じがしました。
    とりあえず、この「サザエさんシリーズ」で、もう一冊くらい、本を書いて欲しいです。
    背広の下の衝動Amazon書評・レビュー:背広の下の衝動より
    4309016820
    No.12:
    (2pt)

    最後の話はなんだ

    新堂作品を読むのは二冊目です。
    最悪のホームドラマと帯タイトルに書いてあり興味を持ち購入。
    四作の中で一番のめり込めたのは「嫉」。
    途中で結末がわかったが主人公の行動や考え方の表現が上手く現れており楽しめた。
    こんなサラリーマン沢山いるんだろうなと。
    「部屋」は他の方全てがレビューしているとおり後味の悪い気分が塞ぐ話だった。
    「背広の下の衝撃」というタイトルに全然関係のない内容。それどころか最悪。
    新堂氏が発刊してる他の本にも動物の話とかあるみたいで動物好きの私は手に取りたいと思っていたがこれを読んで辞めた。
    背広の下の衝動Amazon書評・レビュー:背広の下の衝動より
    4309016820
    No.11:
    (3pt)

    三作目の「嫉」は夜叉のような嫉妬の鬼と化したEDサラリーマンを描く傑作。四作目の「部屋」は読むに耐えない動物虐待なのが残念

    「無間地獄」、「カリスマ」、「ろくでなし」などのドロドロ系小説の大家(?)新堂冬樹がサラリーマンを主題に綴った短編集です。

    最後の「部屋」だけはサラリーマンとは関係がないのですが、その他はいずれも強いコンプレックスを持ち、上司からはいびられ、理解のない妻、わがままな子供、冷たい世間というサラリーマンの典型的悲哀を極端にウジウジとチクチクともうそれはいやらしいほどに描き出します。

    最初の「邪」はそんな辛い辛いサラリーマンが女子高生にあこがれるものの救いようのない結末に向かう姿を描きます。

    二作目の「団欒」は某国民的アニメに登場する養子のキャラの内面を描き出します。毎日くりかえされる予定調和のような笑いや団欒に強引に巻き込まれるものの、笑顔で彼らに合わせなければならない養子の辛さがどれだけ苦しいか。子猫を虐待するシーンはいただけませんが、それ以外は映像がついつい浮かんでしまうので笑ってしまいます。これはギャグとしてもなかなかよい作品ですね。

    三作目の「嫉」は新堂短編としてはなかなか傑作ではないでしょうか。ここでは家族思いで夫を愛する美人で肉感的な妻と、なんでもうちあけてくれる娘を持つとても恵まれたサラリーマンのように見えますが、実は、EDというものすごいコンプレックスを持ち、家族には包容力のあるいい感じの父親を演じているものの、娘の家庭教師にさわやかなスポーツマンが登場すると、夜叉のような嫉妬の鬼に変容します。妻と家庭教師が二人だけになった瞬間、30秒、5分20秒と秒単位で時間を見ている姿が恐ろしいです。そして理性を失った男のとる行動とその描写はまさしく新堂冬樹でなければ描けないでしょう。

    四作目はかなりの問題作です。動物虐待をひたすら描いており、とても読むに耐えないです。新堂冬樹は、残酷さと愛をつきつめるとは美しさに昇華すると信じているような描写をよくします。偏執的なほどのタッチで愛を描く作品もあります。一方この短編は残酷さに焦点をあてたもので、発禁にならないのが不思議なくらいです。
    背広の下の衝動Amazon書評・レビュー:背広の下の衝動より
    4309016820
    No.10:
    (5pt)

    実直に生きようとするほどに、ぐっと腹にくる日常。

    実におもしろい。
    サラリーマンだからだろう。
    だからこそ実は全く笑えない日常がよくよく描かれている。
    これを、「なるほど」と解釈するものではないかもしれない。
    むしろ容赦なく流れる街のBGMのように、いたしかたなく受け止め、
    それを痛いほど後悔し、「自分に当てはめてみる」快感を楽しむ作品である。
    30〜50代の会社員にジャンル関係なく、
    新堂冬樹の作品性に関係なくオススメなり。
    背広の下の衝動Amazon書評・レビュー:背広の下の衝動より
    4309016820
    No.9:
    (5pt)

    かなり面白かった

    新堂氏の作品といえば、金貸しのエグイストーリーというイメージが強かったが、本短編集(4作品)を読んで良い意味で裏切られた。
    特に2番目と3番目の2作品は最高に面白くサラリーマンには是非読んで欲しい。
    短編でも長編でも惹きつける作品を書ける新堂をこれからも応援したい。
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    4309016820



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