謎を愛し論理を貴ぶ読者の方々は、ここまでの文章を読んで事件の真相に辿り着いたでしょうか。

時は慶応元年。薩長同盟成立に向けて奔走する坂本龍馬は、京でようやく西郷吉之介を説き伏せた。

明治12年晩夏。鉄道局技手見習の小野寺乙松は、局長・井上勝の命を受け、元八丁堀同心の草壁賢吾を訪れる。

舞台は戦後ロンドン。戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持つ上流階級出身のグウェン。

密室殺人を企てる犯人の前に一匹の黒猫が現れた。

昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。

私立探偵を営む、海兵隊あがりの元警官ジョー・パイクは、銀行の帰りに窓口の女性イザベルの誘拐現場を目撃、彼女を救い、二人組の犯人を警察に引き渡した。

1969年、ひとりの大学図書館員が一冊の貴重な書物を見つけ出す使命を帯びてサンフランシスコを訪れた。

死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、私は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃ができるのか? 一風変わった被害者と犯人の攻防を描く、第12回ミステリーズ! 新人賞佳作入選「十五秒」。

九重高校の浩介たちが探偵部を創設させてまもなくの放課後、黒ずくめの男が合宿費を強奪していった。

3年前、会社から帰宅途中の吉田大輔氏は、最寄り駅から自宅までの間で一瞬にして19329人となった――第7回創元SF短編賞を受賞した表題作をはじめ、まっぷたつになった家で暮らし続ける一家とその観察に没頭する人々を描く「半分世界」、町じゅうが白と黒のチームに分

殺されたのは、アルコール依存症で年金生活者の老人だった。きわめてありふれた事件。

地球を出発してから6500万年。

今なお多くの作家から敬愛される幻想小説の巨星・赤江瀑。

電光看板の底に貼り付けられた不規則なアルファベットの文字列、亡き母が残した庭にかわるがわる訪れる悪気なさそうな侵入者たち――風変わりな名前の“先輩"は日頃ふらふらしては、愉快なことには猫のごとき目聡さで首をつっこむ。

短編を書かせては随一の巨匠の代表的作品集を新訳。

江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』収録作品よりあと、1950年代以降の短編ミステリの進化と豊饒を味わえる第4巻には、迫真の警察小説、珠玉のアイデアストーリー、隣接ジャンル〈幻想と怪奇〉の逸品、そして本アンソロジー初となる本邦初訳作品を含むアメリカ探偵作家ク

江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』収録作品よりあと、1950年代以降の短編ミステリの進化と豊饒を味わえる第4巻には、迫真の警察小説、珠玉のアイデアストーリー、隣接ジャンル〈幻想と怪奇〉の逸品、そして本アンソロジー初となる本邦初訳作品を含むアメリカ探偵作家ク

宇宙船を警備する人工知性紅葉の葛藤と、宇宙空間で物体がワープする際に生じる、空白の七十四秒間の事件を描いた第八回創元SF短編賞受賞作「七十四秒の旋律と孤独」をはじめ、人類が滅亡したあとの宇宙で、ヒトの遺した教えと掟に従って宇宙を観測し続けるロボットたちの日

意識が戻るとあの日から三十八年も経ち、時代は昭和から令和へと移り変わっていた。

1924年、ニューヨーク。

ペレス警部が参列したささやかな葬儀の最中、大きな地滑りが発生。

吾輩はウジェーヌ・ヴァルモンである。

〈響け! ユーフォニアム〉シリーズの武田綾乃、『あの日の交換日記』でブレイク中の辻堂ゆめ、『タスキメシ』『競歩王』などスポーツ小説でも活躍の額賀澪、『楽園とは探偵の不在なり』で話題沸騰中の斜線堂有紀、“若き平成のエラリー・クイーン"こと青崎

謀殺された幼馴染みの復讐のため、テレビ局のADとなった竜泉佑樹。

印刷会社で営業職をつとめる僕は、通勤途中のホームで、同級生の姿を目撃する。僕が恋した高校時代の姿のままで。

相次ぐ学校での事件に、スティヴィは家に連れ戻されてしまう。せっかく念願だった過去の事件の再捜査も進んできたところなのに。

わたし、海砂真史(うみすなまふみ)の幼馴染み・鳥飼歩(とりかいあゆむ)は名探偵だ。

ジャングルと川に挟まれた亜熱帯の町に、理解不能な言葉を話す32人の子どもが現れた。

期待されながら、行き詰まっている若手刑事たちにコーチ役として派遣される人事課所属の向井。

キャンピングトレーラーが炎上し大爆発が起きた。放火の痕跡があり、男の焼死体が見つかる。

中世史学者のジャックは大学時代の友人から、久々に連絡を受けた。屋敷の図書室の蔵書目録の改訂を任せたいというのだ。

新宿の不動産会社に勤める賃貸営業マン・澤村聡志。知識は豊富だが駆け引きが苦手で成績が振るわない。

南アフリカからロンドンへ無銭旅行ができるか?友人とそんな賭けをした作家のケントは、大冒険の末にロンドンへたどり着いた。

高校二年生の夏、私は自身の進むべき道が決められず悩んでいた。

なぜ犯人の服の目撃証言は、 「赤」「緑」「白」「黒」「青」と五通りなのか 食い違う目撃証言、見つからない凶器の謎。

シカゴの路上で父を殺された18歳のエドは、おじのアンブローズと共に父親殺しの犯人を追うと決めた。

柳橋の船宿に居候する、“若さま"と呼ばれる侍がいた。

埼玉県警の何森(いずもり)は、昔気質の一匹狼の刑事である。仕事一筋ながら協調性はなく、県内の警察署を転々としていた。

1980年、フランスの哲学者、記号学者のロラン・バルトの交通事故死のニュースが世界をかけめぐった。

高級住宅街で女性が殺害された。刑事マックスは、被害者の夫の刑事弁護士プルイットに疑いをかける。

2006年、J・D・カーの生誕百周年の記念祭に伴い日本に上陸した幻の本――とある未解決犯罪実録集に、カーが解決を示唆する走り書きを残したことによって『カーの設問詩集』と呼ばれている一冊だ。

実直さが評判の離婚専門の弁護士が殺害された。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた数字“182"。

過度の時間旅行はあなたの精神を損なう恐れがあります。

刑事クルト・ヴァランダー59歳、娘のリンダも、同じ刑事の道を歩んでいる。そのリンダに子供が生まれた。

退役した海軍司令官、ホーカン・フォン=エッケは、自宅から散歩にでかけ、そのまま戻らなかった。

1663年、クロムウェルが没してのち、王政復古によりチャールズ二世の統べるイングランド。

1663年、チャールズ二世が復位を果たすも、いまだ動揺の続く英国。

第二次大戦後、クイーンが創刊した雑誌EQMMとその年次コンテストは、ミステリの進化に多大なる影響を与えた。

製缶会社の総務部に勤めつつ、余暇にロックバンドで音楽活動をしている茶谷歩くん。ある日、大株主の実業家が来社するという。

第二次大戦後、クイーンが創刊した雑誌EQMMとその年次コンテストは、ミステリの進化に多大なる影響を与えた。

どうして私がこんな目に。めぐみはここ一週間、連続して危険な目に遭っていた。

密室と不可能犯罪の巨匠ジョン・ディクスン・カーへ、敬意と愛をこめて 気鋭の国内作家七名による 書き下ろしパスティーシュ七編を収録 デビュー長編『夜歩く』から九〇年、 豪華アンソロジーが待望の文庫化 1906年11月30日、アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州

白堊館の建つ岬と、その下に広がる藍碧の海。

下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。

車いす生活者のフィンが越してきたニュージーランド最南端の町。そこでは26年前に少女失踪事件が起きていた。

荒野に建つ巨大な屋敷“黒い家"が、一夜にして忽然と消失するという強烈な謎と名探偵エラリーによる鮮やかな解明を描いて、著者の中短編でも随一の傑作と評される名品「神の灯」を巻頭にいただく、巨匠クイーンの第二短編集。

江戸時代末期、北町奉行所定町廻り同心の戸田惣左衛門は、若かりし日より悪人の捕縛や吟味に辣腕を振るい、『八丁堀の鷹』と謳われてきた。

ブラウン神父、亜愛一郎に続く、"とぼけた切れ者"名探偵である、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。

日常では理系の大学院生、しかし夢の中では間抜けな〈蜥蜴のビル〉となって不可思議な世界を渡り歩いている井森建。

フランスを代表する科学者スタンガルソン教授父娘が暮らすグランディエ城の離れの一室で起きた不可解な事件。

猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチが失踪。彼の所有地からは2人の男の射殺体が発見されていた。

手話通訳士の荒井尚人は、コミュニティ通訳のほか、法廷や警察で事件の被疑者となったろう者の通訳をする生活の中、場面緘黙症の少年に手話を教えることになった。

遺品博物館は、その名の通り遺品を収蔵する博物館です。古今東西、様々な遺品を収集しております。

この胸の痛みほど人生で愛おしいものはない。 廃墟の村パライソ・アルトを訪れる純粋で繊細な人々。

数百年ごとに〈第五の季節〉と呼ばれる破滅的な天変地異が勃発し、文明を滅ぼす歴史が繰り返されてきた超大陸。

雪に埋もれるように亡くなった恋人たち。

昭和24年、去年までの旧制中学5年生の生活から一転、男女共学の新制高校3年生になった勝利少年。

困ったひとを見掛けると放ってはおけない心優しき落ちこぼれ青年・軍平は、お人好しな性格が災いしてか度々事件にまきこまれては素人探偵として奔走する羽目に。

アーシュラは臍の緒が首に巻きつき、産声もあげずに死亡した。しかし、もし死ななかったとしたら……。

ナポリでも治安最悪の地区にあるピッツォファルコーネ分署で、汚職により捜査課に大量欠員が発生。

未踏峰への夢を息子に託す登山家の狩義之は、後援をやめると言う会社重役を撲殺、登り慣れた山で偽装工作を図る(「未完の頂上(ピーク)」)。

浪人生のくるみは「病み垢」で死にたいとツイートすることでストレスを発散していた。

エリンガム・アカデミーは天才や革新者を輩出してきた全寮制の学校。

南北戦争で両親を亡くした少女は兄の手で自分を虐待するおじ一家から助け出されたが、さらに残酷な外の世界を知る(「よくある西部の物語」)。

死者を蘇らせる術で発展した亀珈王国。

「我々は知りすぎているんです。お互いのこと、自分のことを知りすぎている。

轢き逃げや通り魔事件の動画をSNSにアップしたことから死の女神と崇められ、過激な動画の投稿がやめられなくなり、事故現場を追い求める女。

大阪で鷹匠として働く夏目代助。ある日彼の元に訃報が届く。

カーティス・ニュートンがキャプテン・フューチャーと呼ばれるようになる以前の、最初の事件。

シェナンドアの谷に住む一族に生まれたデイヴィッドは、地球上のあらゆる生命が滅亡に向かっていることを知った。

常に傍観者として、過剰なほどの興味をもって他者の人生を眺めて過ごしてきた小柄な老人、サタスウェイト。

ホームレスを強制退去させた公園の治安を守るため、ボランティアで見回り隊が結成された。

冷戦下のアメリカ。

アクランド英国軍中尉はイラクで爆弾によって頭に重傷を負い、片目を喪失する。

ビールで知られる小さな町レブンワースに、今年も待ちに待ったオクトーバーフェストの開催が迫っていた。

幼い娘が想像した「バームキン」を宣伝に使ったスーパーマーケットの社長、だが実体のない「バームキン」がひとり歩きしてしまい、世間を大騒ぎさせることに……『バームキンがいちばん』。

光源氏の正妻・女三の宮の不義の子とされる薫大将と、源氏の孫にあたる匂の宮――源氏の亡き後、二人の貴公子の織りなす物語が『源氏物語』でも名高き「宇治十帖」である。

小説『昏い天使』で新人賞を受賞した、フランス帰りの美青年作家・宗像冬樹は、予告した第二作『黄昏の館』を書きあぐね、酒浸りの日々を送っていた。

本アンソロジー第2巻では、1920年代から50年代にかけて書かれたさまざまなジャンル―都会小説、ハードボイルド/私立探偵小説、謎解きミステリ―の逸品を通し、短編ミステリの発展と多様化を概観する。

2020年7月。

干上がった湖の底で発見された白骨。頭蓋骨には穴があき、壊れたソ連製の盗聴器が体に結びつけられている。

本アンソロジー第2巻では、1920年代から50年代にかけて書かれたさまざまなジャンル―都会小説、ハードボイルド/私立探偵小説、謎解きミステリ―の逸品を通し、短編ミステリの発展と多様化を概観する。

消えた修道女を捜してほしい、マロリーのもとに一件の訴えが持ち込まれる。

両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。

数学と暦に基づき物理法則を超越する科学体系〈暦法〉を駆使する星間大国〈六連合〉。

大学院生・井森建は、ここ最近妙な夢をよく見ていた。

とうとう結婚へと至ったピーター卿と探偵小説作家のハリエット。

国民服を着た、丸刈りの女の死体。なぜ男装していたのか、殺害現場はどこなのか、そしてこの女は何者なのか。

ローマでの不祥事がもとでアルプス山麓の町に飛ばされてきた、副警察長ロッコ・スキャヴォーネは、愛妻家ではあるが、荒っぽく、悪に手を染めることもいとわない。