ある詩人への挽歌
- 本格ミステリ (563)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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すっきりしない。 | ||||
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江戸川乱歩が高く評価したことで有名なイギリス本格派の古典的ミステリー。スコットランドの片田舎の古城に暮らす没落地主の墜死事件の真相を解く、トリッキーな謎解きミステリーである。 | ||||
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前半はやや冗長的かなって感じ、帯の煽りに騙されたのかなと思いつつ読みすすめましたが、 ページが進むにつれドンドン面白くなっていきます。さすが江戸川乱歩だと思います。 | ||||
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スコットランドの古城を舞台にしたゴシックミステリの古典的傑作―。持ってまわった語り口や、ペダンチックな引用や比喩などが、いくぶん読みづらさを感じさせはする。ただ、それが舞台となる古城の重厚・堅牢な威容と、その城壁に暗い蔓草の繁盛のように張りついた、城主たちの卑俗で猥雑な息づかいが充満する、独特のエキセントリックな作品世界をしっかりと屹立させてもいる。またタイトルにつながる詩の朗唱が、物語の底流につねに波をうっているような書きっぷりも、ミステリアスな雰囲気や文学的な匂香をかもして、巧みな効果をあげている。 吝嗇で嫌われ者の地主が、不可解な転落死を遂げるまでの前半は、いくぶん退屈さを感じさせもするが、その後は、淀んだ血と情念の物語を絡ませた謎解きが、二転三転四転と、何層ものスリルと意外性を重ねて展開し、飽きさせない面白さがある。ライトノベル的な文章や人物造形に、奇想天外なトンデモ・トリック配した近年の国産ミステリを嗜好されるムキには、取っつきにくくもあり、物足りなさも感じるかも知れないが、ヴァン・ダインやディクスン・カーなどの古典ミステリを愛読される方には、味わい深く楽しめる傑作ではないかと思う。 | ||||
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スコットランドの領地で領主が墜死し様々な憶測が流れるが・・・というお話。 はっきり言って推理小説としてはありきたりな作品でなくもないというのが読了後の感想でした。謎やその解決、キャラクター造形等、最近の進化した推理小説を読んでいると、些か軽く見えてしまうのも事実。本書のようなものが書き継がれて現代の最先端のミステリへの道程を作ったことを念頭に置けばその歴史的価値は重いと思いますが、今、2010年代に読んで面白いかどうかは評価が別れるのではないかと思いました。 ただ、この当時のこの地域の庶民の暮らしぶり、ものの考え方、時代風俗等は今読むと結構新鮮で資料的価値が高いのではないかとも思いました。そういう部分に感心を持って読めばこれはこれで十分面白かったです(著者は最初に書いた時こういう風に読まれるとは想定していなかったでしょうが)。 それとシリーズキャラクターのアップルビイの出番が少なくて多少がっかりしました。叙述が色々な登場人物が入れ替わり立ち替わりで証言していくスタイルなのでいたしかたないですが。出来ればもうちょっと活躍してもらいたかったですね。 著者のイネスは推理小説について、軽く提供され軽く読まれるべきもの、と定義していたそうですが、確かに本書を読んでそういう印像を受けました。読んだ人の人生を変えたり、社会を改善したり、歴史を塗り替えるような要素が殆どなく、ただ読んで面白いかつまらないかだけに特化した推理小説。これこそ王道だと思いました。世界ベスト10級の作品ではないと思いますが、それなりに面白い作品だと思います。 上記は以前、前の訳で読んだ際の感想ですが、今回新訳で読み直しても同じ様な感想を持ちました。ただ、前に読んだ際は気付かなかった部分も多く、ミステリとしての楽しみが結構濃いので、前に読んだ時よりも面白かったので、☆の数を増やしました。 また、読んだ時期がちょうど12月の年末の頃で、本書の舞台設定と同期していたので、感慨が増しました(これは偶然ですが)。 マイケル・イネスは本職の方ではシェイクスピアの研究者だったそうですが、探偵小説に関しては、上記の通り軽く提供され軽く読まれるべきもの、と定義していたそうで、日本の評論家でシェイクスピアに詳しかった吉田健一も、文学は真面目に接するものではない、学問ではないから勉強に使わない様に、と評論で書いておりましたが、この小説も悠揚迫らざる、のんびりとした語り口、陰惨な事件を扱いながらも不快にならない点で、軽く読めて良かったです。因みに吉田健一はイネスの「海から来た男」というサスペンスを翻訳しております。 書かれてから大部たちますが、今読んでも十分面白い推理小説。是非ご一読を。 | ||||
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読み終えるのに同じくらい長さのほかの小説に比べて、倍以上の時間がかかったような気がします。 田舎の噂話みたいな話を延々と読むことになる第一部から始まり、都会から来た青年が語る田舎の奇人たち・・・と物語は進んでいきます。 どんな状況で事件が起きたかを語るまでが長いと思う一方で、捜査がさくさく進みすぎるような印象を持ちますが、一皮剥くと、退屈な前半に伏線が隠されていたり、さくさく進む推理が意外にも迷走したりと、なかなか単純な読みを許してくれません。 正直なところ、せっかく作者が仕掛けたのに、読み落とした伏線や、気づかなかったほのめかしがたくさんあったと思います。 例えてみれば、険しい山を登るように読み解く難しさはありますが、登れば登ったなりの充実感や満足感を味わえるのも確かだと思います。 アクロバティックな論理があるわけではありませんが、物語を読み解く楽しさを味わいたいミステリ好きなら読んで損はないと思います。 | ||||
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教養文庫がこういった推理小説を出版していたことが少し 意外でした。江戸川乱歩がベスト5にあげたとのことですが それほどすごい小説とは正直感じられませんでした。 第2部の青年の手紙記録はイキイキとした文章で面白く感じ ましたが、最終の推理のツメが何かモタモタした印象で、私 にはシックリしませんでした。 | ||||
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