死が招く
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死が招くの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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個人の好みとしては、ジョンディクスンカーの方が読みやすいかな? | ||||
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ツイスト博士シリーズの第二作です。結論から書くと、一作目「第四の扉」より は少し落ちるという感想でした。古き良き時代のイギリスを舞台に、名探偵と引 き立て役の警部が謎めいた事件を解き明かしていくという大筋は変わりません。 本書の評価が落ちた理由は、少し犯人がわかりやすかったかな、と感じたからで す。解答パートも驚きというよりはやっぱりな感が強かったので、前作のように そこからもうひとひねりがあれば…と欲張りたい気持ちが残ってしまいました。 とはいえ、探偵&警部と犯人との駆け引きは読みごたえがありましたし、文章や 会話は古風(勿論意図的にそう表現しているのでしょうが)でも、テンポ感は早 いのでダレることなく楽しく最後まで読めます。アルテのファンにはお薦めです。 | ||||
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フランスによみがえった現代のジョン・ディクスン・カーの誉れも高きポール・アルテ氏。初めて拝読しました。 あとがきには二階堂黎人氏の大絶賛の解説もあって、いやがうえにも期待は高まります…一読、仰るところはよく判りましたが、筆者自身の読後感はイマイチでした。 いや、作者のせいではありません。ポール・アルテはとても忠実に(だと思う)師父と仰ぐカーの作風、特徴を学び、それを現代に蘇らせた名手だと思います。と言っても申し訳ない、筆者じつはカー、未読なのですが、アルテの作風から見ると、鬼面人を驚かすタイプの謎が乱舞する陽気な作風にお見受けしました。 読みながら「犯人はこの人…?いやこの人…?」と狐疑逡巡するのも楽しかったし、死後24時間経過した死体が、できたてのフルコースの食事の前で顔も原形なく破壊されて転がっているとか、もうケレン味たっぷり、さながら江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを読むときのわくわく蠱惑感にひたりながら読み、ラストでも「あーっこう来たか、もしかしたらこの方こそホンボシではないかと思ったりしたけど、実はこの方がこうでしたか」という意外性もあるので、一体どこにケチのつけようがあるんですか?と問われれば「物言いのつけようもありません」。 そこなのです。 筆者はミステリをここ35年、ほぼ読まなかった人間です。はるか昔、小学館の図書室で江戸川乱歩、中学校の図書室でクリスティ、ヴァン・ダイン、クイーンを読みかじった程度で、…その後人生からミステリの快楽を完全無視して生きてきました。 なんのものの拍子か、マイブームが起こってミステリを一世代ぶりぐらいにかじり、京極夏彦や桐野夏生、マーガレット・ミラーやスティーヴン・グリーンリーフ、P・D・ジェイムズやイアン・ランキンを初めて読んだ(手あたり次第です)あとでポール・アルテを読むと、「なんか・・・昔から変わっていない」というある種の落胆というか、 ①明智小五郎とエルキュール・ポワロから桐野・ジェイムズ・グリーンリーフに飛ぶと、その後半世紀以上の間に進化・深化・複雑化したミステリの歴史を完全無視、江戸川、クリスティの時代のパズル的、冒険小説的、なぞ解き特化的な作風が化石のように凍結保存されている印象 ②明智・ポワロ的な「大時代などきどき感」はやはりその時代とマッチしている。アルテを読んでいて「あれえ?ミステリってこんなに単純だったんだっけ」と、そのパズル的な謎解きに特化したシンプルさに、逆に江戸川乱歩の小説も「もしかしたらエラく単調な要素でできているのでは」と生まれて初めての懐疑を抱きました。 この「死が招く」は1927年を舞台にした作品ですが、1950年代生まれの著者の生きている時代背景からは、このタイプの小説を現代で成立させるのはちょっと難しく 、意図的に「時代ミステリ」的に工芸品として作らないと単調に見えかねない弊があるのではないかしら。というのもああした大時代のミステリはある種の童心というか、世界の見方を意図的に児童文学的に設定する、たぶん普通の著作家には不可能な操作が不可欠で(そうでなければ少年探偵団の一種現実離れした妖異の感覚は生まれない)この意識の意図的な再構築は、古典的な画風を書きこなすこともできたピカソが意図的にものの見方を「崩して」あの画風を作り出したように、ある意味では幼児の感覚を意識のなかで操作して再現するという高度な操作がないと現代を舞台にしてこのタイプのミステリを成功させることは難しいと思えるのです。 そしてポール・アルテ氏は「自覚的に娯楽をやろうと決めた大人」なので、この種のピカソ・江戸川的な幼稚さがない…のではないかと。 とかなんとか言いつつ、先程挙げたようにミステリを重厚壮大、ほとんど文学にまで高めた諸氏のなかで、ここまで創成期ミステリの古典的作風を堂々と展開するのは逆にむしろ大変だしその作風は壮図というべきではないかと思います。 こういう作風に殉じる覚悟、それは一つの生き方ですし、それについては尊敬のほかありません。 と言う訳で、30年の不在のあと、もう初老になってしまった筆者は残された時間を考えれば、現代の百花繚乱のミステリに疲れた時、気休めに読む「ちょっと古風なおちつける喫茶店」に立ち寄る作家になりぬべきかな、といった感じかと思います。 何様目線ですいません。 | ||||
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密室トリックはやけに器械的なもので新奇さはない。 しかしグロテスクな死体発見現場の演出、不可解な 死亡推定時刻の謎など、幕開けとしてはじゅうぶんに 興味をそそられるものとなっている。 真犯人・動機を導く伏線を過剰に張り巡らせながらも 巧みな誤誘導により二転三転させる終盤の展開は 並の技量では為し得ないだろう。 これだけ平明な文体なのに論理構造は決して安直では なく、しかも一点の曇りも破綻も見受けられない。 | ||||
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有栖川氏のオビに惑わされたわけではないが、 ポール・アルテと氏の推薦ときたら読まずにはいられない。 二度読むと更にわかりやすいのだが、 細部にわたって散りばめられているヒントが、 『ああ、そういうことだったのか!!』 と納得できるのである。 カーの再来、クローンと呼ばれて久しいが、 なかなかどうしてカーをも越えてしまっているといっても過言ではない。 いや、これはカーの訳文の下手さや難解さもあるのだが、 論理的、理知的、システマティックに展開するプロットに、 パズルを解いているかのような錯覚に陥るのである。 一読の価値はある。 | ||||
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最近のお気に入りの作家。 が、この作品、単独で読めば面白いし、謎も湯気の出る料理に体を倒して死んでいる、死後24時間たった死体、という風に興味深いものなのに、なぜか物足りなかった。「第四の扉」、「赤い霧」の読後感が良すぎたせいだろう。 密室をメインに読者を楽しませようという心意気に星はそれでも4つ。 | ||||
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