絞首人の手伝い
- 怪異 (278)
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昔雑誌連載で読んだ「魔の淵」は、この世界に入った頃に胸躍らせたミステリ・ワールドそのものだった。 久しぶりに手に取る同じ作者の第1作はどうか? 1点だけ気になったのが、腐乱死体の扱い。 崩壊し始めた態組織のぐにゃりとした感触と臭気を犯人はどうやって隠しおおせ、また移動させたのか? 海辺の館だから、腐った魚の臭気などでみんな鼻がバカになっていた、というのが私の推理ですが、さすがに腐乱死体を運んでからだに染み付いた匂いを誰も指摘しないのは不自然。 ここを除けば、これぞミステリ・ワールド再び、で満喫しましたです。 ローガン・キンケイドの出自はできすぎですけど、推理合戦に緊張感を与えています。 | ||||
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何故、フラントは異父弟テスリン卿の呪いの言葉と 同時に死んだのか。 何故、フラントは死後二時間しか経ていないのに 腐乱していたのか。 何故、ローガンは部屋で何者かに首を絞められて 殺されかけた上、密室状態で犯人は逃げ去ったのか。 もっとも興味を惹かれたのが腐乱した死体の謎で、 もちろん単純な入れ替えトリックになどなっていない。 過去の呪われた魔術を現代によみがえらせたりするオカルト趣味、 密室を使用するパターンは、カーと一脈相通じるものがある。 本書はただ三点の謎の提示だけが問題になっているわけではない。 物語全体を有機的に絡み合わせ、背景を流動的に 機能させながら進ませる。 その錯綜を経て各々の謎が合理的に細部までもハッキリとした形で 解き明かされゆくのである。 こわいもの知らずの賭博師探偵ローガンの魅力もさること ながら、影の探偵ボビーの存在も鋭く光る。 | ||||
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私が「魔の淵」(未出版時で雑誌掲載)を読んだ際は痺れるような感覚を味わった。タルボットは「魔の淵」一作だけだと思い込んでいたので、本作に出合えて嬉しい。荒涼たる孤島(その名もクラーケン(伝説の海獣))の所有者の一族は、人を呪い殺す力を受け継いでいると言う。「魔の淵」にも登場した賭博師キンケイドがその島を訪れた晩、衆目の中、当主のフラントに義弟のエヴァンが呪詛の言葉を吐いた途端、フラントが死ぬと言う期待に違わぬ発端。荒天のため屋敷は停電し、屋敷のアチコチには海(塩)水の跡が。更に、黒魔術、精霊(ウンディーネ)、五芒星、ソロモンの星、悪霊Od、と雰囲気作りは万全。原題の「The Hangman's Handyman」はウンディーネを想起させる"潮流"の意の由。 当然、殺人の可能性が高いが、毒殺だとカー「緑のカプセルの謎」との差異が付けずらい。作者の工夫が見物。事件当時の部屋や登場人物の模様が中々描かれないのが、やや不満。次いで、呪いの文句の通り、2時間後には死体が腐乱する。嵌めていた指輪に細工の形跡がない事から別人ではあり得ない。う〜ん、これは新機軸。どうやって解決するのだろうか ? 替え玉では安易だろう。更に、何とキンケイドが密室状態の自室で絞殺未遂状態で発見される。「魔の淵」同様、謎とケレンの連続である。最早、犯人が誰かと言う興味より、作者がこの物語をどうやって収束させるのか心配になる程。裕福に見えたフラントが破産状態だったり、フラントの製薬会社が販売する薬に混入された毒で被害者も発生している事が判明する等、事件の裾野は更に広がる。 終盤の推理合戦でも、怪異現象がある合理的解決に収斂されると見せて、事実関係が二転三転する面白さ。久々にミステリを読みながら興奮した。全編を覆う強烈なオカルティズムと大胆なトリックで本格の醍醐味を堪能出来る傑作。 | ||||
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今や、こんなミステリを書く人は、世界中見回しても日本にしかいないかも。 死んだばかりの遺体が、たった数時間で腐敗する謎をどう解くか? かつて本格とい名称でたくさん紹介されたジャンルの作品ですが あなたがマニアのつもりなら、ぜひ押さえるべき作品ですね。 | ||||
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