第四の扉
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.33pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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「フランスのカー」と言われる作者の代表作「ツイスト博士シリーズ」の第1作。2003年の文春ミステリーベスト10の2位、このミスの4位にランクされた本格派ミステリーである。 | ||||
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作者がカー好きということで、これは読まないと、ということで読んだ一冊。ネタバレを恐れずにいうと、某我孫子さんの、とある一冊を彷彿とさせます。交霊とか、殺人のあった家の周りは真っ白で足跡のない雪が積もっていてとか、カー好きなら思わずニヤリとする部分も。しかも最後の最後まで楽しんで読める手法に脱帽。是非彼の作品をたくさん翻訳してほしいものです^_^ | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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まず自殺(だが他殺かもしれない?)した部屋で怪奇現象が起き、その部屋でまた人が今度は間違いなく死ぬ。 ところがその人物は(死体はあるのに)平然と訪ねて来る。 とまあ、逆転逆転また逆転、著者ポール・アルテは怪奇趣味的本格ミステリの鼻祖にして帝王ジョン・ディクスン・カーの衣鉢を継ぐ、と堂々と宣言し、怪奇趣味は(お化粧程度に)軽くして、しかしパズルゲーム、知的な遊びとして、しかし真面目に探偵が登場して「さて諸君」、おおこれこそ大時代にしてコナン・ドイルの確立した謎解き小説の正当な後継者ではないか。 …と、絶賛されているアルテ氏であるし、皆様のレビューを拝読する限り、それをほぼ首肯、絶賛しておられるのが絶対多数派なので、こうした正統的な探偵小説、謎解き小説こそ正道として愛好される方が多いのは納得しました。 ちょっと奥歯にはさまったような物言いなのは、筆者じつは思春期にある程度そうした「黄金時代的ミステリ」クリスティ、ヴァン・ダイン、クイーンといった「絵に描いたような正統派」を読みふけった挙句食傷してしまい(アホなことをしたもんだ…たぶん過剰摂取による免疫反応ですな)人生の中核部分、50歳までミステリをきっぱり断って一世代を完全パスした人間でした。 いい加減もうそんなこだわるトシでもないだろう、と久々にちょっと読んでみて(なのでアルテ氏のこの作品も原著刊行から40年近く経過、訳出からも20年以上あとに読んでます)世間に揉まれたあとで見てみると「うーむ…江戸川乱歩も横溝正史も、時代小説だったから、おどろおどろしい怪奇趣味をまぶされて楽しかったのかな」とえらく無機質な感想になってしまい、正直いまの筆者にはP・D・ジェイムズとかデイヴィッド・グリーンリーフとかの、いい加減実生活のダシが浸透しているような小説でないともはやリアリズムは感じられなくなっていたので、ポール・アルテ氏を読むと あれ…本格探偵小説って、こんなに頭の中の遊戯のようなつくりごとのような小説だったのかしら とある種の意外さ(はっきり言うと、幻滅)を感じたことは否めない。といって当方ももう人生後半なので、そんなのを単純だ子供だましだ、などと言うつもりは毛頭ない。 人生の選択として、ポール・アルテは「絵空事けっこう。大時代な娯楽もの大賛成。オラはこれで行く」と決めて堂々とその本格探偵小説の大道を歩んでおられるのだから、むしろそうしたキッパリした態度表明には拍手喝采。 ですけれど、筆者いささか人生に疲れた初老なので(自嘲)桐野夏生が「幕の内弁当のような」と言ったとかなんとかのような工芸品的な作品は、これがミステリの中枢、本質である、とするとやはり筆者はミステリとつきあうのはいささかしんどい。 人間社会は多様な方が良いので、気軽に読み飛ばしてちょっと楽しい気分、という時にポール・アルテは良いかな、という感じですが、筆者的にはもう少し生きることの深みを投影した作品の方が好いので、まあ…楽しかったけれど、しばらくアルテさんはお休みします、な感じでした (同じ理由で、楽しく読んだけど「そして誰もいなくなった」は二度と読まないと思います) 平成と同じぐらいの間、まったく読まなかったために気付かなかった。 ある意味では、本格探偵小説の「オツムの良さだけに頼った軽薄さ、浅さ」は、子どものときだから気付かなかったけれど、そうした意味で、ミステリがハメット、チャンドラー、松本清張のような古典はもとより、ジェイムズ、ランキン、桐野、東野、といった成熟を経ざるをえなかったのは、それはジャンルに携わる成人が増えるにつれ、けだし当然だったのだろうな、と。 と、浦島太郎のごとく隔絶された読者は初老になって誰でも気付く常識に回帰するのであった。 門外漢はこれだから困りますね、と愛好家の苦笑されるような感想、以上。 | ||||
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タイトルは本書に収録されている麻耶雄嵩氏の解説からです。ポール・アルテを とても上手く表現していると思います。それはさておき、個人的な好みにばっち りピッタリはまった作品で、満点と言って良い面白さを堪能させてもらいました。 さて本書はツイスト博士シリーズの一作目です。カーのファンであると言われる 作者の書いた、なんとも古風で怪奇趣味漂う不可能密室犯罪ミステリなのですが、 単なる懐古趣味だけではなくプロットや仕掛けの面白さも見事なものがあります。 古き良き時代のイギリスを舞台に、テンポよく謎めいた殺人事件が起きます。登 場人物も少数でごちゃごちゃしたところはありません。ひとつひとつの事件は大 体想像通りのトリックでしたが、最後の最後に明かされる真相にはやられました。 ただ本書が誰にでも合うような作品かと言われたら答えはノーでしょう。なんだ これ?となる方も少なくないと思います。まあ好きな人間にとってはたまらない タイプのマニア向けな一冊です。趣味の合いそうな方がいたら強くお薦めします。 | ||||
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評価の難しい作品である。読み進めていくうち、アガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」や横溝正史の「夜歩く」みたいなものかと危惧したが高木彬光の「大東京四谷怪談」めいた展開になり、オヤオヤと思ったが、最後はカーのアノ作品のごとくしめてくれた。 でも、このようなストーリー展開は戸惑う人が多いと思う。物語中、シャーロック・ホームズの某作品やカーやその他作家の作品みたいな事が出てコアなミステリファンにはニヤリとさせられるだろうが、万人うけはしまい。他の作品を読んでみなければ、このポール・アルテという作家はわかるまい。 | ||||
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全然してやられた感がなかった。 物語も淡白すぎて感情移入出来ん | ||||
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小さな村で起きる連続殺人は、著者がジョン・ディクスン・カーの熱烈フォロワーというのもあって、密室殺人やら降霊術やらで、まさにカーの世界てんこ盛り。 登場人物が少なく、犯人が限られているのですが、犯人もそしてトリックも全くわからない。真相が判明するくだりは、なるほどねぇと頷くしかないのだ。 作品そのものの読ませ方が一風変わっていて、名探偵登場からの謎解き、そして最後はあっと驚く捻りを見せてくれる。ちょい緩めのトーンで書かれてるのが味なんだろうか。 シリーズ作品を読みたくなるね。お見事。 | ||||
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