教会の悪魔
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英国歴史ミステリーの第一人者ドハティーの代表作シリーズ、密偵ヒュー・コーベット登場の記念すべき第一作です。本書の魅力は何といっても王座裁判所書記の肩書きを持つ密偵ヒュー・コーベットの人物造形にあるでしょう。彼は中世ロンドンで時のイングランド王エドワードに仕え、十年前にはウェールズ戦役の遠征に志願して出兵した歴戦の勇士です。今も刺客から身を守る優れた剣の使い手であるばかりでなく、不可解な謎を論理的に解明する頭脳明晰で確かな洞察力も兼ね備えています。また、七年前に妻子を流行病のペストで失うという悲しい過去の出来事の記憶を背負って生きており、時折思い出して静かにフルートを独奏するといった繊細な一面も持っています。事件はイングランド王エドワード統治下のロンドンで謎の自殺事件が起こり、調査を命じられた密偵が探りを入れる内に、数年前に倒された反逆者シモン・ド・モンフォールの残党が暗躍する陰謀が浮上して来ます。 コーベットは教会内部の密室状況で起きた首吊り事件に対し、悪臭漂う死体を掘り起こし徹底的に検死して、悩み苦しみながらも事件を解決に導きます。トリック自体は平凡な物ですが、時代ミステリとしては不自然でなく合格でしょう。他の面白さとして、コーベットが従者として徴用する為に監獄から救い出した元盗っ人の若僧レイナルフはせっせと豆に色の道に走りますが、任務には忠実で憎めない愛すべきキャラクターです。そして本書の最大の読み所は、コーベットと被害者の情婦アリスの間に芽生えた恋情です。ラストでコーベットが万感の想いを胸に川辺に佇むシーンは哀切で、素晴らしいハードボイルド小説の詩情を感じさせてくれます。裁きよりも瞬時に殺るか殺られるかの判断を迫られる殺伐とした時代を生きるコーベットの活躍はまだまだ続きそうで、今後もっと面白くなるだろうという期待を込めて本書を★4つと致します。 | ||||
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著者の代表シリーズがついに登場。 密室状態の教会で発見された首吊り死体。 誰もが自殺だと思うが、密偵ヒュー・コーベットの目はごまかされなかった。 中世ロンドンのようすが活写され、歴史ミステリとしても一級品。 先に出たシリーズもふくめて、ぜひとも続刊を希望したい。 | ||||
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中世ロンドンの国王から命令を受けて事件を調べる書記のコーベット。現代とは時代設定が違うがそれだけで意外と新鮮味があり面白い。 電話やパソコンもない時代、実際にありそうな出来事で最後まで一気に読めました。 トリックを暴くときなど、ドキドキです。 これはまさに本格ミステリです。 | ||||
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