毒杯の囀り
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Paul Dohertyの『The Nightingale Gallery』(1991年)の翻訳。 歴史ミステリ作家として名高い著者による、14世紀ロンドンを舞台とした長編ミステリである。 主人公は托鉢修道士。なぜか検死官の助手的な役割を任されており、そのために死体・事件に出くわすことになる。 ミステリとしては、いいできだと思う。ただ、歴史ミステリというと、どうしても思い浮かぶあの作品との類似性が気になってしまう……。ただ、14世紀ということもあって難航・迷走する捜査の過程はおもしろい。 また、検死官の造形が独特。こんな上司に仕えるのは嫌だが、楽しそうでもある。 | ||||
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1377年、イングランドはロンドン。 不可解な殺人事件を追う二人組の物語。 事件を追うのは国王勅認検死官ジョン・クランストン卿。そして、彼の書記を務めるドミニコ会修道士アセルスタン。 しかし、コンビを組み始めたばかりの二人はぎくしゃくしていて…。 中世イングランドの生活感が生き生きと活写されたとても興味深い作品。 登場する人物も皆一癖も二癖もある人物ばかり。 大食漢で口が悪いけれど憎めない検死官ジョン卿と、真面目でスマートだけど禁じられた恋心に悶々と悩むアセルスタン修道士のデコボココンビがいい味を出しています。 トリックについては本格ミステリがお好きな方には物足りないかも。星4つはそれが理由ですが、私個人は大満足な作品です。 むしろこの作品は、中世ならではの事件背景などを楽しむのが一番だと思います。 | ||||
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中世イギリスが舞台のミステリでは、『修道士カドフェル』シリーズが有名ですが、クリーンでソフトな印象のピーターズに比べ、こちらのシリーズの迫力ある風俗描写からは、街の匂い(臭い)や喧騒までが伝わってくるようです。 下品で陽気な巨漢の検死官と、マジメな青年修道士(ヒルのダルジール警視とパスコーを彷彿とさせる)のコンビの関係も、人間臭く、味があります。 | ||||
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中世ロンドンを舞台にしたミステリ。托鉢修道士が探偵役を努めるシリーズの初作。作者は元々ミステリが付かない歴史物を書いていたようで、往時の雰囲気が良く出ている。 事件は富豪の金貸しがウグイス張りの廊下の奥の自室で密室状態で毒殺されていたというもの。犯人と目される執事は階上で首吊り自殺していたが、調査の結果執事も殺されていた事が分かる。執事以外その廊下を通った者はいない。事件は俄然、不可能性を帯びてくるが...。事件の謎だけに焦点を当てると、トリックは容易に分かり、自動的に犯人も分かるのだが、何しろ物語の半分以上は当時のロンドンの様子の描写に費やされ、関心はそちらに行ってしまうのだ。疫病、腐敗した死体、悪臭、男色の男達、群がる娼婦、権謀詐術渦巻く宮廷。これでは作者が修道士を探偵役にした理由が分かるというものだ。 事件の関係者が呟く謎の言葉「31しかない」は当方に馴染みが無いせいもあって、最後まで分からなかった。巧いと思う。「39しかない」なら分かったのになぁ。同じく関係者が呟く「靴職人」の方は犯人を明示し過ぎていて余分だったと思う。中世のロンドンの香りがタップリと味わえる異色ミステリ。 | ||||
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