沙蘭の迷路
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シリーズ第1作で松本清張の序文と江戸川乱歩の解説が収録されているというまさに決定版と言っていいと思う。 密室殺人、謎の黒幕等々、発表当時の探偵小説にはよくある設定が詰め込まれていて懐かしくもあるし読んでいて楽しい。 舞台当時の風俗については街中の様子から公判、処刑も含めて的確に描写されていて感心する。 訳文は口語、隠語、符丁から方言まで駆使して雰囲気を出そうとしているが、かえって不自然になってしまっていて残念だ。 例えば判事が被害者をガイシャ、犯人をホシというような警察内部の用語を使うわけがない。 言葉使いで身分がわかるので、身分を隠して行動する際にはありあえるかもしれないが、公判では使わないだろう。 現代の日本の裁判で警察官が証人として発言される際に使うだろうか。 もしかしたら「鬼平犯科帳」の影響を受けているのかもしれないが、若いころ無頼に身を投じた鬼平と一緒にするのはおかしい。 中国語のルビも首をかしげるものが散見されたが、英語の原文がそうなっているのであれば仕方がない。 | ||||
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本書は、オランダ出身の外交官であり 東洋文化に精通した著者が 唐代の探偵小説『狄公案』に題材をとりつつ 中国以外の人にもその面白さが伝わるように再構成した推理小説。 西域の町・蘭坊を舞台に、頭脳明晰なディー判事が 不可解な老将軍の死の真相や 次々と沸き起こる難事件・珍事件を解き明かします。 中国の民衆小説の雰囲気を色濃く伝える構成や文体。 住民の息吹を活き活きと感じられるような街並みの描写と そこに暮らす様々な人々の姿 そして、端々に散見される儒教的な発想は まさに中国文化に精通した著者ならではのもの。 もちろん、本筋である謎解きのほうも手抜きはなく 土曜サスペンスくらいのありがちなストーリーでしょ? ―とたかをくくっていたら、 謎はどんどん深まり、時間がたつのを忘れて読みふけってしまいます。 事件の結末は近年は珍しくなった明快な勧善懲悪。 そのため、現実の事件はもちろん、 小説ですらスッキリした解決がされないことに、 モヤモヤした想い抱いている方なら きっと胸のすくような思いをするはず。 どんどん新しくなり続けるミステリーの世界において 古典の力強さを再認識するとともに 欧米型のミステリーにはない妙味を感じられる本作。 ミステリーが好きな方にこそお勧めしたい作品です☆☆ | ||||
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今までに三度ほど邦訳された著者の処女作にして代表作。 訳が新しくなり、ぐんと読みやすくなったばかりでなく、 内容紹介にもある清張、乱歩の解説文まで拾った決定版。 巻末の解説も充実していますね。 ポケミスで刊行される「ディー判事全集」もあと3冊。 完結が待ち遠しいです。 | ||||
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