(短編集)

方壺園: ミステリ短篇傑作選



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    初公開日(参考)2018年11月
    分類

    短編集

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    方壺園: ミステリ短篇傑作選 (ちくま文庫)

    2018年11月08日 方壺園: ミステリ短篇傑作選 (ちくま文庫)

    唐後期、特異な建築「方壺園」で起きた漢詩の盗作をめぐる密室殺人の他、乱歩賞・直木賞・推理作家協会賞を受賞したミステリの名手による傑作集。(「BOOK」データベースより)




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    No.5:
    (5pt)

    短編も素敵な陳舜臣先生

    陳舜臣先生、短編も素敵です。私の好みのジャンル「歴史+ミステリ」である上に、繊細な心理描写や人間ドラマがあり、その読後感は辻邦生先生の小説を思わせる静謐と品の良さ。こういう小説が読みたかったので出会えてよかった。 kindle版もあったら嬉しい。
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    No.4:
    (4pt)

    小説巧者の職人芸を堪能した

    日本育ちの台湾人作家だ。たぶんアンソロジーなどで読んでいるが、まとめて読むのは初めてだ。
    62年初版の短編集を第一部、68年の短編集を第二部とした合本版である。

    第一部の六編はいずれもミステリだ。シンプルながら謎解きが鮮やかで、ベテランの小説巧者という感じ。
    最近は、誰が何をやったか夢か現実かわからないような、ぐちゃぐちゃの駄文を得意げに書き散らす作家が多いが、
    そういう連中よりは遥かに好みだ。
    表題作は唐代の詩人・李賀の遺稿を巡る密室殺人である。プロット・トリック・動機すべて良し。
    歴史ミステリの代表とも言うべき佳作だ。
    『九雷渓』は日中戦争の時代が舞台で、革命家が国府軍に囚われている。
    死を覚悟した男の最後の行動とは。鮮やかな切れ味だ。本書の白眉である。
    『梨の花』は現代日本が舞台の密室ミステリ。笑えるようなトリックだが、時代を考えるとけっこう凄い気もする。『アルバムより』もある種のトリック小説なのだが、それより最後に明かされる秘密に愕然とする。
    『獣心図』はムガール帝国の内紛を描いた歴史小説として、興味深く読みごたえがあった。
    いちおう謎解きもあるのだが、付け足しぽい。

    第二部は戦前の中国大陸を描いた短編を三作収録している。
    ミステリの味わいは第一部のほうが優れているが、生臭い人間ドラマがなかなか読ませる。
    『鉛色の顔』は京劇の老いた名優の妄念を描く。
    『紅蓮亭の狂女』は最も通俗的というか、エロくて下品な作品だ。
    タイトルロールの狂女さんは印象に残るキャラである。
    そういえば昔の小説には、白痴や狂人の美人がよく出てきたような。今は絶対に許されないだろう。
    それも含めて、懐かしい。

    いい企画だった。読めたことに感謝したい。
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    4480435549
    No.3:
    (5pt)

    ゆったり楽しめました

    中国に対して特に興味はなく、一般的な(場合によっては一般より劣る?)知識しか持たない者でも、引きつけられて読めました。描かれる光景は必ずしも心地よくはないのですが、気持ち悪くならずに読み進められ(それでいてニオイが伝わってくるような実感は常にある)、長くはなくても充分な読後感を残す、心地よい短篇集です。昔この作者に対して抱いた印象は、間違っていなかった――という思いを新たにしました。
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    4480435549
    No.2:
    (4pt)

    ミステリー味付けの心理描写小説と思って読んでください♪

    第一部6作品は主として推理物、第二部の3作品は主として伝奇物です。本格的な推理小説と期待して読まなければ、楽しめます。犯罪の動機を描写した作品が多いので、そちらの傾向が好きな読者は高評価になるはずです。私の一番好きなのは「梨の花」。『天工開物』や『武備志』を話題にするなんて、著者の博識に惚れ込みます。さすが陳舜臣先生ですね。日下三蔵氏の文庫編集方針には、いろいろな意見があるとは思いますが、「方壺園」と「紅蓮亭の狂女」が一冊で読めるのは、とにかくお買い得です♪
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    4480435549
    No.1:
    (5pt)

    悠然たる筆致で描かれる不可能犯罪の妙

    【収録作品】
    方壺園
    大南営
    九雷渓
    梨の花
    アルバムより
    獣心図
    スマトラに沈む
    鉛色の顔
    紅蓮亭の狂女

    1962年に刊行された短編集『方壷園』に1968年の短編集『紅蓮亭の狂女』から抜粋した三編を追加収録。
    漢籍の深い教養を元にした悠然たる筆致と不可能犯罪興味が完璧に融合した作品世界は類い稀。チェスタトンを思わせる奇想天外なトリックの作品が多いが、その為に人間心理を不自然に歪めることが決してなく、陰翳深い人物描写と文藻の豊かさは凡百の作家とはやはり格が違う。
    伝説的詩人の遺した漢詩にまつわる人間模様と密室殺人を描き、どんでん返しの果ての寂寞とした読後感も忘れ難い著者の代表的短編である表題作、さりげない心理トリックがスマートな「大南営」、淡々とした筆致と奇天烈な犯行方法の落差にたじろぐ「梨の花」、ムガル王朝を舞台にした犯人当て懸賞小説「獣心図」、実在の作家、郁達夫の死の真相に迫り、佐藤春夫も登場するビブリオミステリ「スマトラに沈む」、清国に潜入した日本人密偵の数奇な運命を描く「紅蓮亭の狂女」など掛け値なしの傑作が揃う。
    一般的には中国史を主題とした歴史作家の印象が色濃い著者だが、1961年に乱歩賞を得た『枯草の根』や驚天動地のサプライズを仕掛けた『炎に絵を』(1966年)、独創的な幕切れが印象に残る『他人の鍵』(1969年)、作品を彩る青春の感傷が美しい『玉嶺よふたたび』(1969年)など長編にも名作が多く、昭和三十年代にデビューしたミステリ作家として屈指の力量の持ち主。その業績が本書を機に再評価されることを望む。
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