(短編集)
緋の堕胎: ミステリ短篇傑作選
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戸川昌子は長編を5冊ほど読んだが、やはり圧倒的に『大いなる幻影』が素晴らしい。あとはまあそれほどでも…というのが正直な感想だけれど、余人をもって代えがたい凄みのある作家だとは思う。 この短編集もそんな感じである。官能ミステリといえば聞こえはいいが、要するにハードな下ネタのオンパレードだ。そういう意味では凄みしかない。恐れ入りました、もう帰っていいですか? という感じだ。 ○○(一応伏字にしておきます)を搾り取ってチーズやヨーグルトに混ぜるとうまい、というような発想には紙一重なものを感じてしまうが、戸川昌子というキャラクターをテレビなどを通して知っていれば、ギリ許容範囲だろうか。 とはいえ、もうお腹いっぱいだ。げっぷが出るほど味わった。この人の場合、早々に作家活動を辞めて、シャンソン歌手やタレントとして活躍したのは、結果的に正解だったろう。自分で引き際がわかっていたのだと思う。 | ||||
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粒よりの短篇集。人間の性を正面から扱い、奇想とも言える発想と想像力で構築された物語は、芸術的な宇宙を形成している。女性の性と子宮を中心とした女性しか描けぬ官能の機微は、おそらく古今類を見ない。驚くべき日本文学史における精華だ。 | ||||
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著者の個性がすっかり出ていた。個人的にはこのような内容の本は超苦手!! | ||||
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竹書房文庫の「くらげ色の蜜月」を先に読んだが、日下氏の戸川昌子短編集は、こちらが先だ。散逸しやすい短編をまとめて復刻してくれるのは、大変ありがたい。 本書も傑作ぞろいだった。性愛絡みのねっちりした幻想譚を堪能した。 ストーリーを語るとネタバレするので、ごく簡単に触れる。 表題作は、堕胎専門医の陰惨な活動を背景に事件が起こる。 『嗤う衝立』四肢欠損者のセックスを扱った問題作だ。 『黄色い吸血鬼』ぼくは施設に収容されている。生活が保障される代わりに、吸血鬼の求めに応じて血を吸い取られる。売血が金になった時代だ。たしかモデルになった事件があったような。 『降霊のとき』は降霊術がテーマだ。『誘惑者』も吸血鬼ものだが、プロットが凝っている。 『塩の羊』はフレンチグルメ猟奇譚だ。美味くても食べたくない。 『人魚姦図』人魚エロスに憑かれた男の話だ。人魚は大切な所が魚なのに、なぜかエロい。少し気持ちがわかる。『蜘蛛の巣の中で』植物状態の妻を妊娠させるのは、罪なのか。 『ブラックハネムーン』新婚初夜の夫婦を悲劇が襲う。「蜘蛛の巣」と「ブラック」は証言者が信用できず、どこまでが真実かわからない。不快な味わいが、気持ちいい。 解説にあるように、作家としての根幹が山田風太郎に似ている。山風ファンは必読だ。 | ||||
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いずれの作品もきっちりまとまり無駄がありません。 戸川昌子がこんなに面白かったとは! 他社からも短編集の刊行があるそうなので楽しみです。 東京創元社あたりで文庫版全集を企画してくれないかな。 | ||||
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