火の接吻
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サスペンスフルなところもあるのだが、ダレ場もあるし、 文章も巧いところもあれば、拙いところもある。 『大いなる幻影』の圧倒的な面白さに比べれば、 「そんなに何カ国語にも訳されるような作品かなあ」 と思わないでもない。 『大いなる幻影』のセルフパロディや、 江戸川乱歩へのオマージュ的な表現も出てくるが、 おしなべて雰囲気を楽しむ小説という気がする。 | ||||
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本作の初刊がノベルスだったということに、まず驚きたい。 今では書き下ろしのノベルスミステリというと、かなりレベルが低いというのが一般的な認識である。 しかし、ノベルスの初期には、さまざまな傑作がノベルス書き下ろしで刊行されていた。 本作を始め、島田「斜め屋敷〜」、皆川「聖女の島」、竹本「狂い壁〜」などなど、講談社ノベルスだけでもいくつも挙げられる。 これにカッパ、カドカワ等を加えたら、かなり多くの傑作がノベルスで刊行されている。 さて、戸川ミステリというと、「透明女」や「夢魔」のような妙な方向性のものを連想してしまうが、本作はまっとうなミステリである。 著者のまっとうなミステリというと、かろうじて映画化もされた「猟人日記」や処女作「大いなる幻影」程度しか思い出せないのだが、本作はもっとミステリ度の強い作品である。 ノベルス初刊なので、長編といってもそんなに長くはない。 また、著者の作品では比較的平易な文章で、読みやすい。 ストーリーもリーダビリティーが高いという、まさに傑作の条件を備えている。 そして何よりも、ミステリとして大事な意外性である。 間違いなく傑作である。 外国語に翻訳されたのもおかしくはない。 ただ、外国人に本作の心理的なディテールがどれだけ理解してもらえるだろうか、というのがちょっと心配である。 | ||||
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その人はのらりくらりとした面持ちで、渋谷にある自分のお店「青い部屋」にいます。 自分で妖怪を名乗るその人の背中を見る度に、 僕はいつも「ム−ミン」を連想するのですが、皆さんはどう思いますか。 戸川昌子著、「火の接吻」は1984年書き下ろしで発表されました。 舞台は1984年の東京。 26年前に起きた洋画家(保険会社社長の息子)宅の火災事故現場にいた 三人の幼稚園児は連続放火事件をきっかけに再会。 それぞれが奇妙な関係を持ちながら、それぞれの結末へ向かって燃え尽きていく、 登場人物の曖昧な記憶が混じり合ってカオスとなり、事実は書き換えられ、人々は翻弄されます。 もう1つ。男女の恋愛の「火」があり、 「鉄は熱いうちに打て」なる諺もありますが、 登場人物が目指した恋愛ドラマもバライティーに富んでいて、 どういう結末に落ち着くのか。非常に、ハラハラします。 事実は小説よりも奇なり。 本当にこの人は小説を書いていたのでしょうか?と……。 | ||||
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